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医療法人社団苑田会 苑田第一病院

(東京都 足立区)

賀川 幸英 病院長

最終更新日:2023/12/08

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足立区界隈の人々を一人でも多く救いたい

足立区、荒川区、葛飾区のみならず隣接する草加市、八潮市からも救急患者を受け入れ、地域住民から頼りにされている「医療法人社団苑田会 苑田第一病院」。2001年から病院長として同病院を率いているのが賀川幸英先生だ。賀川院長は、脳神経外科を専門とし、現在でも救急医療に携わるとともに脳神経外科の外来で臨床現場に立っている。「救急搬送は早朝や夕方に集中することが多く、救急車が10台くらい並ぶこともあります。私も足立区の住民ですので、足立区を中心にその近辺で暮らす方々を一人でも多く救いたいですね」と優しい笑顔で話す。常に厳しい状況に置かれる救急医療現場ではスタッフ一同「ミッション、パッション、ハイテンション」を心に置いて医療にあたっているという。そんな賀川院長に同院の救急医療の特徴や地域における役割などについて話を聞いた。(取材日2020年2月26日)

こちらの病院の成り立ちについて教えてください。

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苑田会の苑田一郎理事長が、1978年に病床60床を持つ内科の病院を開設したことから始まります。開業当初から救急医療に力を入れており、その後、消化器外科、外科と救急医療の領域を広げてきました。1989年に私が入職し、脳神経外科の救急にも対応するようになり、地道に実績を重ねてきています。2001年に221床の病院としてリニューアルオープンしました。救急医療は苑田会グループの原点であり、当院では「24時間365日断らない救急」をモットーに、足立区、葛飾区、荒川区だけでなく、隣接する草加市、八潮市などからも数多くの救急患者を受け入れています。救急搬送は、夜間や休日、早朝などに集中することが多く、多い時には10台くらい救急車が並ぶこともあります。

こちらの救急医療の特徴はどんなことがあげられますか。

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夜間休日でも救急科に加えて内科、消化器外科、脳神経外科、整形外科の医師が常駐し、5~6人体制で対応しています。救急患者さんが搬送されますと、まず救急科の医師がトリアージをし、状況に応じて各科の医師が緊急対応しています。医師がいますので、夜間休日でも消化器外科の緊急内視鏡手術や開頭手術なども行っています。傾向としては、脳梗塞や脳出血など脳卒中の患者さんが非常に多いですね。また当院に在籍する医師は、脳神経外科では常勤5人、非常勤含めると8人、消化器外科は7人常勤で非常勤含めると8人、循環器科は5人と、どの領域も充実させています。入院病床221床のすべてが急性期病床で、ハイケアユニット(HCU)20床、脳卒中ケアユニット(SCU)6床も設けています。CTは1階と2階に1台ずつ備え、MRIや血管造影装置などの検査機器も充実させ、専門性の高い技術と設備をもって、高度な救急医療の提供をめざしています。

病院長として心を砕いていることはどんなことですか。

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私も足立区の住民ですので、この地域の方々に愛される病院でありたいと思います。独居の方もおられ、本当に病んでいる方や体調が急変した方など迅速に対応し、一人でも多くの方を助けたいと思っています。当院は迅速で専門性の高い医療の提供に尽力していますが、それに加えて笑顔とあいさつも大切にしています。近隣の苑田第二病院と行き来する際に患者さんやご家族の方々とあいさつすることも多く、そんな時も笑顔を忘れずにいます。医療現場では「ミッション、パッション、ハイテンション」を大切にしています。これは一人でも多くの命を助けるミッション、困難を乗り越えるパッション、緊迫感と集中力を維持するハイテンションといった意味で、スタッフ全員で共有しています。また、「時に癒やし、しばし慰め、常に快活でありますように」の精神を大切に、患者さんやそのご家族を元気づけ、励まし励まされ、常に笑顔で明るく快活に努めたいと思っています。

地域での連携、役割について教えてください。

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苑田会は足立区内に、苑田第一病院、苑田第二病院、苑田第三病院、苑田会人工関節センター病院、竹の塚脳神経リハビリテーション病院、苑田会ニューロリハビリテーション病院など複数の医療施設を展開しています。当院で受け入れできなかった場合や急性期を過ぎた患者さんは第二病院で受け入れたり、感染症の患者さんが多い場合には苑田第三病院で集中的に診療したりと、状況に応じて密に連携を取っています。グループ内の搬送には救急車2台を活用しています。また、脳卒中の患者さんは、できるだけ早期から竹の塚脳神経リハビリテーション病院でリハビリを開始しています。長期的な看護が必要な患者さんを受け入れる慢性期対応の病床もグループ内に用意しています。さらに関連施設として30ヵ所に介護つき有料老人ホームもありますので、当院を起点として急性期から回復期、在宅療養までグループ内の連携によってシームレスに医療、福祉を提供しています。

今後の展望についてお願いいたします。

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これからも笑顔を大切に、足立区はじめ近隣の方々に信頼され、愛される病院であり続けたいですね。今後は小児救急や、循環器疾患、腎臓泌尿器科疾患などにも対応していきたいと考えており、法人では数年先にはなりますが、新病院開設の計画も進められています。また、これからは若いドクターに救急医療を担ってほしいと考えています。情熱とやりがいをもって救急医療に携わる若い医師の招請や育成が重要ですね。これからも東京東北部の最後の砦となるべく、救急医療を含めてさらに高いレベルの医療を提供し、地域住民の方々に医療貢献していきたいと思います。

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賀川 幸英 病院長

1980年日本大学医学部卒業後、同大学脳神経外科入局。埼玉県立小児医療センター、春日部市立医療センター、相模原協同病院などに勤務後、1989年苑田第一病院入職。2001年から病院長を務める。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医。病院長として病院運営に携わるとともに、救急医療と脳神経外科の外来診療にあたっている。

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