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医療法人孟仁会 東大阪山路病院

(大阪府 東大阪市)

山路 賀子 病院長

最終更新日:2021/10/14

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地域のニーズに応える質の高い医療の提供を

「東大阪山路病院」は1981年に開設されて以来、地域とのつながり、絆を大切に地域医療に貢献してきた。2007年には現在の場所に増床・移転。眼科以外の幅広い診療に対応する地域密着型の病院として、地域医療の一翼を担っている。院内には、CT、MRI、PETといった先進的な画像診断システムを備え、救急の患者はもちろん、通常受診の患者にも、スピーディーな診断、治療を実現している。また、療養、回復を含めた長期的な医療サービスも提供。循環器疾患やケガなどの手術が済むと、慢性期を受け持つ医療機関へとバトンタッチされることが多いが、同院の場合は、先代院長が整形外科の医師であることからリハビリテーションに力を入れており、手術などを終えた後も入院しながらの治療を続けられる。幅広い診療内容が特徴であることから、身体的な疾患の治療を続けながら、並行して精神的なケアを受けることも可能だ。地域の医療ニーズに応える医療機関として、同院が特に力を入れている診療や地域医療にかける思いなどについて、2021年に病院長へと就任した山路賀子(よしこ)先生に話を聞いた。(取材日2021年8月17日)

循環器疾患の診療に力を入れておられるそうですね。

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CT、MRI、PET、心臓カテーテル室など新しい設備を整えており、あまり待つことなく検査結果がわかることがメリットですね。マンモグラフィもあり、女性の検査技師が入ってくれたので、乳がん検診希望の患者さんも増えています。当院の特徴は、検査、診療から治療、その後のリハビリテーションまで一貫して行えることです。夜間、休日もドクターコールで循環器内科の医師と連絡が取れる体制なので、救急の患者さんはできる限り受け入れるようにしていますし、他の医療機関からの患者さんも積極的に受け入れています。回復期リハビリテーション病棟を設置しているので、脳血管疾患や骨折などの手術後、入院しながら早期にリハビリを開始することができます。手術後の回復期は身体的機能の回復が期待できる時期なので、この期間に集中的なリハビリを受けられることは大きなメリットだと思います。

認知症の診療にも対応しておられます。

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この辺りは高齢化が進んでいるので認知症の相談が多いのです。当院では、画像検査を含めた基本的な検査、診断、治療に対応します。認知症にはさまざまなタイプがありますが、脳の血流の検査などからそのタイプまで判断できる病院はかなり限られています。さらに詳細な診断を希望される患者さんには対応できる医療機関を紹介します。現在のところ薬剤療法では病気の進行を抑えることが目標です。デイサービスなどに通っていると間違い探しなど脳の活性化のためのトレーニングを行うことが多いと思いますが、希望される患者さんには当院でも同じように脳活トレーニングの時間を設けています。もしも物忘れで受診された方に別の疾患の可能性があった場合などには、専門の診療科につなげるようにしています。それも幅広く診療できる病院の強みと言えるでしょう。

アルコール依存症の診療も可能だとお聞きしました。

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アルコール依存症の患者さんを受け入れている病院はそれほど多くありません。一般の患者さんとのトラブルの心配があるからです。しかし、当院は地域の患者さんを受け入れるという姿勢を大切にしているので、他のクリニックなどから紹介された患者さんなども以前から受け入れています。専用病棟は一般病棟に併設されているので、入院しながらアルコール依存症の治療と並行してさまざまな身体疾患の治療や精神科によるメンタルケアが受けられるのが特徴です。現在は新型コロナウイルス感染症流行の影響で開催を控えていますが、アルコール依存症についての勉強会なども開催しています。治療はアルコール依存症治療で知られる久里浜医療センターのプログラムを参考にしており、アルコール依存症のエキスパートから直接指導を受けた経験豊富なスタッフや、久里浜医療センターで学んだスタッフが患者さんの依存症からの回復をサポートしています。

耳鼻咽喉科の救急診療を始められるそうですね。

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現在は月1回のみですが、2021年の10月からは毎週土曜日に耳鼻科の救急診療を始めます。実は耳鼻科の救急診療を行う医療機関はとても少なくて、勤務医時代には困っているというお話をよく耳にしました。特に土曜日の午後以降は地域のクリニックの多くがお休みになるので、救急受診してもとりあえず応急的な処置を受けて、「週明けに耳鼻咽喉科を受診してください」と言われるケースが多いのではないでしょうか。当院は、地域医療への貢献をめざしていますし、困っている方がおられるなら取り組んでみようと判断したのです。まだ本格的に始める前なので、どのような患者さんが来られるのかはっきりとはわかりませんが、勤務医時代はお子さんの中耳炎、物が喉に詰まった、魚の骨が刺さった、扁桃炎や喉頭炎で息苦しいといった患者さんが夜間に受診されていました。

今後の目標を教えてください。

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病院長に就任したばかりで、スタッフの声にしっかりと耳を傾けながら、地域の中核病院として医療サービスの充実に力を入れていきます。東大阪市は「物作りの町」「ラグビーの町」として知られています。愛着を持って住んでおられる方が多い、人情味豊かな温かさがある町です。この地域の方が遠方まで足を運んで地域外の病院に通う必要がないよう、さまざまな問題や困り事に頼もしく対応できる病院であることが目標です。東大阪市では月に1回、地域の病院が連携を取るための機会があるので密に連携を取りながら、地域の患者さんのニーズにしっかりと対応できる、また満足いただける質の高い医療を提供できる病院をめざしています。大規模な病院はなんとなく受診しづらいという方もおられると思いますが、当院ならそれほど気を張ることもなく来ていただけるでしょうし、私自身が話し好きなので、どんなことでも相談してもらえる場所で在りたいと思います。

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山路 賀子 病院長

歯科医師の祖父、整形外科医師の父の影響を受けて医師を志す。藤田保健衛生大学卒業後、大阪大学医学部附属病院、市立川西病院、堺市立総合医療センターでの勤務を経て、多科目診療を実践する「みどりクリニック」院長として地域医療に尽力する。2021年、父が初代病院長を務めた「東大阪山路病院」の病院長に就任。人の話を聞くのが好きで、時間をかけて問診を行い、患者が何を求めているのかを聞き出すことを大切にしている。

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