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医療法人御殿山 福田総合病院

(大阪府 枚方市)

福田 正剛 理事長

最終更新日:2021/10/25

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手に特化した治療に対応できる体制を整備

京阪電鉄御殿山駅から徒歩1分の場所にある「医療法人御殿山 福田総合病院」。同院は地域に根差した総合病院であり、中でも整形外科の診療に特化していることが強み。腰痛・関節痛などの慢性疾患をはじめ、けがや骨折などの外傷、リウマチ、骨粗しょう症、さらには専門性の高い手の疾患への治療や手術にも注力し、50年近く地域住民の健康を支え続けてきた。理事長を務める福田正剛先生は、腱断裂や腱鞘炎といった手の疾患・障害を専門とし、これまでに数多くの症例を手がけてきたエキスパート。治療のみならず、その後のリハビリテーションも経過を左右することから、ハイクオリティーなリハビリ医療を提供できるよう努めている。先代が築き上げた歴史を守りながらも、新しいことに挑戦するスタンスを貫く福田先生に、同院の強みや今後の展望について話を聞いた。(取材日2020年12月25日)

最初に、病院の沿革と理念について教えてください。

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当院の始まりは、1975年に父であり先代の院長でもある福田正勝先生が「福田医院」を開業したことです。患者さんに寄り添い、町の診療所として専門の垣根を越えた診療を行っていた先代は、常に目の前の患者さんに最善を尽くすことを信念としていました。介護や保険の適用にならないから診ない、急性期疾患じゃないなら診ないなどと、制度や患者さんの状態で判断せず、何でも受け入れるスタンスを貫いていたんです。それで、「困っている人をもっと助けたい」という強い想いから、1978年には総合的な医療を提供する病院として生まれ変わり、約半世紀にわたって地域医療に貢献してきました。先代の姿勢が軸となり、今では「真心と奉仕の心をモットーに」を病院理念に掲げています。勤務してくれている医師や看護師、コメディカルスタッフたちも同じ志を持ってくれているので、病院全体で理念を体現できているのではないでしょうか。

病院の特徴についてお聞かせください。

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最大の特徴は、171床ある病床数のうち111床が障害者専用病床であるということです。さまざまな理由から回復期病院に入院できず、自宅で過ごすことも難しいという患者さんのニーズに応えるために、入院の受け入れに必要な設備と人員体制を整えています。時代とともに医療のかたちが変化していく中で、医療保険や介護保険の枠組みに入れずに困っている人はどうしてもいらっしゃいます。そんな人にも「福田総合病院があるから大丈夫」という安心感を持ってもらいたいとの考えから、専用病床を設けました。社会のニーズに合わせながらも、急性期病院や地域のクリニックと迅速に連携し、患者さんが安心して利用できる環境は維持していきたいと思っています。今後も病院として診療だけを行うのではなく、多職種連携による地域の支援体制の構築に取り組むことで、包括的な医療の提供を推進します。

強みとしていることは何ですか?

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手外科に特化した施設を開設し、先進の治療を提供していることです。手外科と聞いてなじみのない方もいらっしゃるかもしれませんが、手指の機能障害や神経損傷、関節リウマチ、変形性関節症などに対して治療を行う診療科のことをいいます。ドリルなどの大きな器具を使う整形外科の手術と異なり、手の手術は微妙な張力を確認しながら進めていくため、繊細で高度な技術が求められます。すべての整形外科医が対応できるわけではないので、専門性の高い分野に介入できることは当院の強みの一つですね。また、手術後のリハビリテーションも重要で、無茶をすると悪化する可能性があるため、完治までの継続的なサポートが欠かせません。質の高いリハビリを提供するために定期的な勉強会を開催し、スタッフの知識・技術の向上にも努めています。ほかにも、医療機器を一新し、骨折や人工関節といった手術にも対応できるようになった点も、これまでになかった進化です。

地域ではどのような役割を果たしているのでしょうか?

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病院での診療にとどまらず、枚方市のイベントに協賛したり、奉仕活動に参加したりしていて、最近は地元サッカーチームのオフィシャルスポンサーも務めています。これは、より地域に根差した医療を提供していきたいと思い、私自身がチームのホームページから「何かお手伝いできることはありませんか?」と連絡したことがきっかけでした。チームとともに成長していきたいですし、部活動をしている学生さんも多く来院されていることから、スポーツ整形にもより注力していきたいと考えています。治療となると、一般的には「安静にしてゆっくり治すこと」が優先されますが、けがをしたスポーツ選手にとっては「いかに早く復帰するか」が重要になります。判断が難しいとはいえ、最善のタイミングで復帰を支援できるように、当院の医師やスタッフもスポーツ整形に関する専門的な知識を深めるなど、サポート体制を整えているところです。

最後に、今後の展望をお願いします。

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新型コロナウイルス感染症の流行により、思い描いていた今後のビジョンを10年ほど前倒しで実現しなければならない現状があります。診療のオンライン化や人材確保など、やるべきことはたくさんありますが、時代の流れに柔軟に対応できていることは当院のアドバンテージだと捉えています。また退院した後に、これまでどおり自宅で生活できるかどうかは現代の課題ですが、当院は訪問看護やリハビリにも取り組み、ケアマネジャーや看護師といった介護サービスに従事する各スタッフと連携することで、「病院から自宅までの医療」の実現をめざしています。これからも地域の皆さまにとって必要だと感じたことにはどんどん挑戦していきたいと考えています。古くからの歴史やぬくもりを大切にしながらも、新しいことを取り入れ進化を続ける病院として、今後も当院に期待していただければと思います。

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福田 正剛 理事長

2009年川崎医科大学卒業後、関西医科大学附属病院に入職し整形外科医の道へ。膝の人工関節や脊椎、手外科など、幅広い領域で手術の研鑽を積み、骨粗しょう症の治療も得意とする。2016年に福田総合病院に入職し、同病院の整形外科の手術設備を整え、手外科に特化した施設を設立。父親である先代の意思と約50年にわたる歴史を受け継ぎながらも、時代に合わせた医療を提供すべく進化をもたらす。2020年より現職。

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