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医療法人祥佑会 藤田胃腸科病院

(大阪府 高槻市)

本郷 仁志 理事長

最終更新日:2022/10/12

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早期発見、早期治療でがん死ゼロをめざす

阪急電鉄⾼槻市駅から10分。住宅地にたたずむ「藤⽥胃腸科病院」。⾼度経済成⻑を遂げた活気ある⽇本の象徴であった⽇本万国博覧会が、千⾥丘陵で開かれた1970年に開院。藤田圭吾前理事長が胃エックス線フィルムの読影や、内視鏡検査の手技・診断技術を学び、早期がんの発⾒に情熱を傾けてきた病院だ。その姿勢は、3代⽬院長兼理事⻑である本郷仁志先生に引き継がれ、「早期発⾒・早期治療」という病院理念はそのままに、さらに⽣活習慣病を併せ持つ患者に対応していく診療体制を整え、地域の医療に貢献している。「胃・大腸がんで亡くなる人を限りなくゼロにする」という信念のもと、年間を通して数多くの胃内視鏡検査、⼤腸内視鏡検査を行い、診断と治療を行っている。便秘・便通異常に対して刺激性下剤に頼らずに、目に⾒えるわかりやすい検査・治療を行ったり、難治性の潰瘍性大腸炎に対し極⼒ステロイドに頼らずに治療を進めたりするなど、専門性を生かした医療が特徴。33床の入院病床を持ち、ISO9001も認証取得している同院の本郷理事⻑に、病院のなりたちから将来展望までを聞いた。
(取材日2020年12月25日)

病院の成り立ちと理念から伺います。

1

当院は義⽗である藤田圭吾が、1970年に開院しました。松下健康管理センターに勤務していた頃に、バリウムや胃内視鏡などの当時としては画期的な消化器検査に触れ、「⾃分で病院化してやりたい」と決意したと聞いております。以来50数年にわたり、⼀貫して「早期発⾒・早期治療で患者さんの信頼に応える」ということが当院の理念です。私は⼤阪医科⼤学を卒業後、京都府⽴医科⼤学の第⼀内科へ⼊局し、2003年にこちらへ来ました。当初は、生活習慣病や胃腸・消化器病以外は専⾨外という空気でしたが、病気は⼀つではありませんし、胃腸に関連する分野においては、もちろん、一般内科として自分なりにできる範囲の診療はしていくべきという考えを持って、進んできました。

貴院の特徴ある診療について教えてください。

2

食道、胃、⼤腸、肝臓、胆嚢、膵臓等を中⼼に内科全般の診療を、中でも上下部内視鏡検査・治療をベースとしたがん治療、慢性便秘といった機能性疾患の治療、潰瘍性⼤腸炎などの炎症性腸疾患の治療は当院の3本柱です。内視鏡検査においては創設者の藤田が開院時から取り組んでまいりましたので、実績と豊富なデータの蓄積があります。特に上部消化管内視鏡検査は経過観察が必要で、1回検査を受けて終わりということではありません。「おなかが痛い」などの⾃覚症状を持って来院される⽅には、それに対しての答えをなるべく早く出してあげたいですし、自覚症状の少ない慢性胃炎などの⽅ですと、継続的に診ていくうちにがんが発見されるということもあります。当院のスタンスとしては現在のニーズに対する診療、更に「今、こういう状態です。次はこういうことをされるのが、あなたにとってよろしいですよ」と将来に向けたアドバイスができるよう心がけています。

慢性便秘治療、潰瘍性大腸炎治療についてはいかがでしょうか。

3

当院では、刺激性下剤、ステロイドを極力使わないという方針でやってます。慢性便秘症に対し刺激性下剤を連用すれば依存から内服量の増加、更に、結腸自立運動の低下といった負のループが続きます。そうしたケースは、難治性便秘となりますが、排便造影検査や直腸肛門機能検査といった専門的な検査、治療法を駆使し対応しています。また、潰瘍性大腸炎の治療については、ステロイドはよく用いられる薬ですが、約半数が依存したり、効力がなくなってくるといわれています。新薬が次々と出たため患者さんの将来を考え治療法を選択しています。

患者さんに伝えたいことや知ってもらいたいことはありますか?

4

当院に任せていただければ「あなたの胃腸を守ります」というイメージで診療しています。私にとってのターゲットは、胃腸のがんで亡くなる⼈を限りなくゼロに近づけることです。当院で経過観察の中で見つかった胃がんはほとんどが早期がんです。また、大腸カメラを何回も受けた後に見つかった大腸がんの場合は大部分が転移のない治癒可能な状態です。問題は、今まで大腸カメラ歴のない初回で発見する大腸がんです。他の病気についても自分の体の事を「正しく知る」が非常に大切であるとお伝えしたいと思います。

普段心がけていらっしゃることと、将来展望をお聞かせください。

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常にポジティブシンキングで、診療するように心がけています。治療法や薬にしても「何々しかない」という話を聞けば、「いやいや、こういう方法もあるんだ、と⾔い直そうよ」と答えます。医師に「この⽅法しかありません」と⾔われたら、患者さんは「うまくいかなかったらどうしよう」と不安な気持ちになってしまうことでしょう。これがだめならこっちの⽅法で行くといつも次の選択肢やカードを⽤意しておくことが、私たちの役割だと思います。将来は、今の延長線上にしかありません。内科以外の他疾患に手を広げるのではなく、現在⾃分が取りかかっている分野を掘り下げ、できるだけ多くの⼈に還元したいと思います。当院のある高槻市では、中学2年生や成人へのピロリ菌検査や除菌、胃内視鏡検査と全世代型の胃がん対策を行っています。地域医療への貢献と発信を行いつつ、当院では、ずっとプレイングマネジャーであり続けたいと思います。

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本郷 仁志 理事長

1989年⼤阪医科⼤学卒業。2003年に藤⽥胃腸科病院院⻑に就任し、2009年より理事⻑兼務。「早期発⾒・早期治療により患者さまの信頼に応える」を基本理念に日々診療に励む傍ら、地域での啓発活動も積極的に行いセミナーやイベント、講演会等で発表を行う。胃がん・⼤腸がん検診に⻑年携わり、大阪府高槻市の胃内視鏡検診導入・検討委員長や大阪府がん対策推進委員、そして高槻消化器疾患談話会代表世話人を務めている。

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