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社会医療法人至仁会 圏央所沢病院 

(埼玉県 所沢市)

加藤 裕 理事長

最終更新日:2024/01/31

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脳卒中を中心とした診療で地域貢献をめざす

狭山ヶ丘と小手指駅の中間の、国道463号線から少し入ったところにあるのが、「圏央所沢病院」だ。約40年前の開院当初より救急医療に重点を置いてきた同院。現在は、二次救急病院として24時間365日体制で脳卒中などの救急搬送患者を積極的に受け入れていることに加え、脳と関係の深い循環器疾患や人工透析、リハビリテーション、外傷を中心とした整形外科、人間ドックや脳ドックなどの専門性の高い医療をワンストップで提供。地域の人々の健康の維持や増進に貢献することをめざしている。そんな同院の理事長に2023年4月に就任し、「人は最後に必ず亡くなりますが、それまでをいかにハッピーに暮らすことができるのかが大切だと考えています」と話す加藤裕先生に、同院のことや地域医療にかける思いなどを聞いた。(取材日2023年7月26日)

まずは病院を紹介していただけますか?

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当院は、前理事長の吉川哲夫先生が1982年に吉川病院として開設した40年以上の歴史がある病院です。当初は99床の救急病院でしたが、私が着任した2006年にはすでに老朽化していたため、2009年に現在の場所に新築移転して、同時に名称も圏央所沢病院に変更しました。現在は242床で、地域医療に貢献するという目的の中で脳卒中の診療をメインにしており、当地域に加えて周辺の医療圏からも患者さんが救急搬送されてくるような病院です。埼玉県急性期脳卒中治療ネットワーク(SSN)の基幹病院となっており、2022年1月から12月の1年間で約2500件の救急搬送を受け入れましたが、その3分の2ほどが脳卒中の患者さんでした。当院は、地域における脳卒中治療の中心的役割を担うことが求められており、「所沢に住んでいれば脳卒中は大丈夫。心臓病や循環器病も心配いらない」と言われるような病院になることが使命だと考えています。

脳卒中診療について、詳しく教えてください。

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脳卒中センターを開設しており、超急性期の脳梗塞に対し24時間365日体制でrt-PA静注療法による血栓溶解療法と、カテーテルによる血栓回収療法が行える体制を整えているほか、SCU(脳卒中ケアユニット)も12床備えています。また、脳卒中の治療は可及的速やかに行う必要があり、1分1秒を争います。そのため、当院は救急搬送患者さんの受け入れ口から救急室、MRIやCT、脳血管撮影装置の部屋までの距離が50メートル以内に設計されていて、患者さんが到着してからかなりスピーディーに検査や治療を開始することが可能です。さらには、地元の救急隊とも密に連携しており、救急搬送の場合は、救急隊からのファーストコールで受け入れることが決まれば救急隊はすぐに当院に向かって出発し、その途中にセカンドコールで詳しい情報をもらうようにするなど、脳卒中の発症から病院到着までの時間を少しでも短縮できるよう努めています。

循環器の診療にも力を入れていると伺いました。

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心房細動が脳梗塞の原因となるなど、脳と心臓は極めて近い関係にあります。2020年に院長に就任していただいた中本一海先生は循環器内科が専門で、現在は心臓と脳の治療が両輪としてうまく回るようになっています。そして、近年では高齢化に伴い高血圧や不整脈の方が多く、それによって心不全の患者さんも増えてきています。そこで、当院では治療後の心不全を少しでも改善につなげADL(日常生活動作)も改善するため心臓リハビリテーションに取り組んでおり、今年の秋には心臓リハビリテーション病棟の新設を予定しています。また、透析センターではユニットを78床運用し、240人前後の患者さんの維持透析を行っています。透析患者さんは脳卒中を起こしやすいのですが、透析ができて脳卒中を診ることができる医療機関は、そう多くありません。当院では、透析の患者さんの脳卒中も治療できる体制を整えており、これは特徴の一つだと考えています。

ほかに特徴などはありますか?

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人間ドックや脳ドックにも力を入れています。脳が専門の医師が診ているドックであることが特徴で、脳動脈瘤などが見つかったら、当院で速やかに治療を受けてもらうことが可能です。さらには、急性期から回復期、維持期までのリハビリテーションにも力を入れており、歩行補助ロボットも導入するなど積極的に取り組んでいます。また、当院は専門病院で、できないこともたくさんありますから、それをカバーするため地域の医療機関との連携も大切にしています。そして、当院は急性期病院ですが、一緒に回復期リハビリテーション病棟や療養病棟もあるので、超急性期の治療から後遺症を軽減する回復期、退院が難しい場合には療養病棟や介護施設に入れるなど、同じ医師が患者さんの一連の管理ができる。それぞれの段階で転院をすると、担当の医師が変わって信頼関係がリセットされてしまいますが、当院ではできるだけ慢性期までお世話ができるよう努めています。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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現在は、超急性期から維持期、回復期、介護までという私の考えが一つの形になってきていると思っています。その中で、病院のクオリティーをさらに上げることで患者さんに満足していただいて、元気になって帰ってもらって、再発もなく健康寿命を長く維持していただきたい。加えて、病気にならない地域であること。もし病気になっても治る地域であること。後遺症があってもできるだけ軽くなる地域であること。家に帰ることができたら、介護がしっかりできる地域であること。私は、そういう地域にしたいと思っているんです。人は最後に必ず亡くなりますが、そうすることで、それまでの時間をいかにハッピーに暮らすことができるのかが大切だと考えています。それを実現するためにとにかく地域の皆さんと一緒になって、いかに元気に歳をとっていくのかを考えていきたいですし、そのためにスタッフ一同で地域の皆さんに貢献していきたいなと思っています。

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加藤 裕 理事長

防衛医科大学校卒業後、同脳神経外科に入局。同大学校病院や各地の自衛隊、関連病院勤務などを経て2006年より圏央所沢病院の前身である吉川病院に勤務。同院長、脳卒中センター長、副理事長などを経て2023年より現職。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医。医学博士。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/4万6200円~、脳ドック/3万3000円~

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