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医療法人徳洲会 山内病院

(神奈川県 藤沢市)

栗原 雄司 院長

最終更新日:2023/10/05

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きめ細かな地域医療を支える中堅病院に

藤沢駅近くで約100年診療を続けてきた「山内病院」は、2019年に新棟を開設し、2022年には徳洲会グループに加入。その後も17時以降の夕方診療、血液透析の開始など新たな取り組みを進めている。そうした動きをリードしているのが、2023年4月に就任した栗原雄司院長だ。「開設当初からの『地域のための病院』という姿勢を、今の時代に合わせてアップデートし、これから必要な医療を地域の皆さんにご提供したいと考えています」。今後は栗原院長の専門である消化器外科を生かして、消化器分野は内科・外科の両面から強化を図る予定。さらに新棟に設けた地域包括ケア病床では急性期治療後の患者や在宅療養中の患者を受け入れ、新しくなったリハビリテーション室も活用して、地域の中で医療・介護を完結させる体制を支えていく。「地域のクリニックと大規模な病院の間に生じる医療のすき間を埋める、中間的な役割を当院が担い、きめ細かな地域医療を実現したい」と語る栗原院長に、同院の特徴や今後の展望を聞いた。(取材日2023年8月3日)

この病院の成り立ちや近年の動きを教えてください。

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当院の前身は外科系にも強い山内内科・外科医院で、病床43床を備える山内病院となった後、内科専門病院へと転身しました。さらに現在は内科の各分野の診療と、整形外科およびリハビリテーション科を持ち、病床を99床に拡充した中堅病院となっています。2022年に医療法人徳洲会グループに加わり、近隣の医療機関はもちろん、藤沢市や鎌倉市にある徳洲会の病院とも連携して、地域の医療体制を充実させたいと考えています。近年の動きとしては、2019年開設の新棟には地域包括ケア病床を設けたほか、リハビリテーション室も移設して、より充実したリハビリテーションが行えるようになりました。また、2023年からは血液透析を開始し、一般診療では平日17時から19時の夕方診療もスタートさせました。藤沢駅から徒歩3分の立地を生かし、お勤め帰りや夕方の買い物と併せて受診していただけるよう、患者さんの利便性向上を図っています。

診療面ではどのような特徴がありますか?

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内科は総合診療という位置づけで、さまざまな症状の患者さんを診療し、必要なら当院で循環器内科、消化器内科、糖尿病などの専門診療も可能です。循環器は医師も多く、超音波をはじめとした一般的な検査のほか、24時間の心電図計測、心臓周辺の血管の状態がわかる冠動脈CTにも対応しています。また、消化器では消化器全般の診療に加え、食道・胃の上部消化管、大腸・小腸などの下部消化管に対する内視鏡検査も行っています。さらに、私が消化器外科を専門にしているため、今後は内科と外科の両面から消化器を診て、より専門的な診療を行う病院へと発展させたいと考えています。院内の設備を整え、痔や鼠径ヘルニア、透析のシャントなどの手術もできるようにしたいですね。入院を伴う治療などクリニックでは難しい病状、大規模な病院では手が回らない患者さんなどを、病床99床を持つ中間的な規模の当院が担い、きめ細かな地域医療を実現したいと思います。

透析治療や地域包括ケア病床などの取り組みをご紹介ください。

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2023年4月からスタートした透析治療のために、透析室内に個室2床を含む12床の専用病床を設け、通院される際の送迎も当院で行っています。担当するのは透析治療に詳しい医師、臨床工学技士、看護師であり、症状が複雑な患者さんに対しては入院して透析を受けていただくことも可能です。今後は透析治療に必要な血液の出入り口を造るシャント手術を当院でできるようにしたいですね。地域包括ケア病床は、急性期病院での治療後の患者さんを受け入れて、ご自宅に戻れるようリハビリテーションを行うほか、在宅療養中の患者さんの容体が急変した際の緊急入院にも対応しています。前述の夕方診療は電話で事前に連絡いただいての受診となりますが、正面玄関近くに特設の受付と診療室を設けるなど、スピーディーに診療が受けられるよう工夫しています。

整形外科やリハビリテーションへのニーズも多いのでしょうか?

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藤沢市の高齢化率は全国平均をやや下回る程度ですが、当院の整形外科には高齢の患者さんも多く受診されています。主な症状は膝・腰の痛み、膝や股関節に痛み・腫れが生じる変形性関節症、少し歩くと足にしびれや痛みが出てくる脊柱管狭窄症などで、こういった病気は薬による治療に加え、適切なリハビリテーションを行うことで、痛みや腫れの軽減が期待できます。高齢になってもアクティブに暮らせる方を増やすには、リハビリテーションは非常に大切だと思います。当院には理学療法士、作業療法士が在籍し、座る・立つ・歩くなどの身体機能から日常生活動作まで、幅広い回復支援を行っています。もちろん、急性期治療後の患者さんがご自宅に戻るためのリハビリテーションも充実しており、患者さんの退院後の生活まで考慮してサポートしています。今後は言語聴覚士の採用と日本看護協会摂食・嚥下障害看護認定看護師の育成も同時に進めていきます。

病院に対する思いや今後の展望をお聞かせください。

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私が院長就任後に感じたのは、医師および各部署のスタッフが持つポテンシャルの高さでした。一方で、それぞれが診療科ごと部署ごとの業務に終始し、「病院全体を良くしよう」という気運がやや低いようにも見受けられました。そこで、開設当初から「地域のための病院」を掲げてきた当院の内容を、今の時代に適したものにアップデートするため、各自に少し高い目標を持ってもらうようにしています。これには、目標に向けて努力を重ねることで全員が成長し、病院全体をレベルアップさせる狙いがあります。もちろん私も当院のリーダーとして、職員以上に努力して大きく成長し続けるつもりです。また、長年この地で診療しているために、地域の皆さんには昔ながらの当院の印象も残っているでしょう。そのイメージを払拭できるよう近隣のイベントに積極的に参加したり、地域住民向けの医療講演を開いたりと、今まで以上に地域密着の病院になりたいと考えています。

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栗原 雄司 院長

1991年東海大学医学部卒業。同大学病院のほか首都圏の関連病院に勤務した後、日本医科大学医学部消化器外科助手に就任。同大学武蔵小杉病院で乳腺外科など外科の各分野を経験後、消化器外科で診療にあたる。2012年高島平中央総合病院消化器外科、2017年四街道徳洲会病院消化器外科を経て、2023年4月から現職。日本外科学会外科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。

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