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医療法人三星会 大倉山記念病院

(神奈川県 横浜市港北区)

坂口 淳 病院長

最終更新日:2020/11/25

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急性期と在宅診療をつなぐ地域密着型病院

東急東横線大倉山駅から綱島方面へ徒歩7分。横浜市港北区樽町にある「医療法人三星会大倉山記念病院」。菊名記念病院をはじめとする近隣の急性期病院と連携し、地域包括ケア病棟を備えて、在宅復帰や施設復帰を目的とした生活支援までの治療とリハビリテーションを提供する地域中核病院だ。診療面では、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士によるリハビリテーションや、ADL(日常生活の活動レベル)が低下し、長期にわたり入院しながら透析を受ける必要のある患者を対象とする透析内科が充実。訪問診療や訪問看護も手がけ、在宅医療へのサポートも充実しているのが心強い。また、外来診療では、もの忘れの外来や、日帰りでも入院でも白内障の手術が受けられる眼科が地域住民にも好評。高齢化の進む中で地域医療の要となっている。2010年、横浜メディカルグループ(YMG)の病院としてのスタート時から病院運営を担うのは、脳神経外科出身の坂口淳病院長。ドクターや看護師、多職種のスタッフを率いての病院運営に携わり、急性期病院や在宅診療医、各種施設などとの医療連携の構築にも積極的に取り組む坂口病院長に話を聞いた。(取材日2016年12月14日)

まず、こちらの病院の概要を教えてください。

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当院の前身は1963年開設の三菱重工の病院で、2010年に医療法人三星会として新たなスタートをきりました。急性期初期からの入院だけでなく、急性期を過ぎたあとになお入院治療を要する状態の患者さんも積極的に受け入れ、在宅や施設への早期復帰を目標に最善の治療とリハビリテーションを提供することをめざしています。そして地域包括ケア病棟や、リハビリテーション科、透析内科を設け、地域に密着した良質の医療サービスを提供できるように努めています。また一般病棟を備え、内科や眼科、整形外科、脳神経外科などの外来診療も行い、さらに退院後も安心して在宅で過ごしていただけるように訪問診療や訪問看護も行い、急性期から慢性期、在宅まで切れ目のない対応が可能です。「信頼され、愛される病院」をモットーに、大病院にない患者さんとの心のふれあいや柔軟性を重視し、かかりつけ医的な地域密着型の病院として診療に取り組んでいます。

診療面ではどのような特徴がありますか。

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大きな特徴は地域包括ケア病棟ですね。急性期治療後もまだ医療が必要な患者さんや、ご自宅や施設で肺炎などを発症された患者さんを受け入れ、医療や看護・リハビリテーションを積極的に行い、在宅復帰をめざす病棟です。特にリハビリテーションには力を入れており、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士による入院リハビリ、外来リハビリを積極的に実施し、必要に応じて、患者さんの退院後のフォローアップとして訪問リハビリも行います。透析内科では、8床の透析室を設け、透析治療を必要とする患者さんのうち、ADL(日常生活の活動レベル)が低下し、長期にわたり入院しながら透析を受ける必要のある方々を受け入れ、リハビリテーションによりADLを改善し、通院透析に戻れるようにサポートしています。また入院設備があるので、例えば眼科の白内障手術についても日帰りでも入院治療でも対応することができ、安心して手術が受けられると喜ばれています。

どのような地域連携を行われていますか。

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昨今、医療の効率化が求められ、急性期病院ではできるだけ入院日数を短くし、より多くの患者さんの治療を行うようになっています。しかし、高齢化により、併存症を持つ方も多く、充分な治療を完了しないまま、急性期病院からの転院を余儀なくされる場合が目立ってきています。当院は、そうした方や、疾病の種類などから回復期リハビリテーション病院には入院できない方の “亜急性期”の診療を重視し、急性期病院とは異なるきめ細かく、より地域に密着した連携を行っているのが特徴だと思います。医師会の在宅医療部会や、地域の高齢者施設、在宅医療に携わるドクターやクリニックとも綿密に情報交換や交流を行っており、連携する急性期病院も拡がり、地域のクリニックや施設からの紹介も増えてきました。綱島、日吉、新羽、そして神奈川区周辺エリアの地域包括ケアシステムの中核施設として、コーディネーター的な役割を果たしていきたいと考えています。

病院長としての診療方針や重視されている点は?

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私も病棟の患者さんを受け持ち、また訪問診療にも出掛け、現場に身をおきながら病院全体を把握することに努めています。また、常に病棟の看護師長やソーシャルワーカーと連絡を密にし、患者さんの受け入れや紹介を判断しています。治療を行ううえでは、どのような患者さんも、できるだけご自宅の住み慣れた環境で過ごしていただくことを目標としています。最近は、在宅で受けられる医療福祉サービスが整備され、ご家族が日中介護できなくても在宅医療は可能となってきています。そこで入院早期からご家族の意向に沿ったサービス調整を進め、退院前にはリハビリ担当者とソーシャルワーカーやケアマネジャーが一緒にご自宅への訪問指導を行い、その方のADLや生活環境に合わせたリハビリ計画を立てています。将来的には、病棟の担当医や看護師が訪問診療、訪問看護にも出掛け、より安心して在宅で過ごしていただけるようなサポートも行いたいと考えています。

今後の展望をお聞かせください。

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院内、院外の連携も充実してきましたので、目下の課題は、患者さんにストレスなく快適に過ごしていただける院内環境の整備です。最近も新しいリハビリテーション室を設置し、作業療法室として活用しています。診療面で力を入れていきたいのは認知症です。現在は月に2回、物忘れ専用の外来日を設けていますが、需要が多いのでもっと拡大していきたいです。高齢化社会の中で増えていく病気ですから、できるだけ早くから介入して周辺症状を抑え、ご家族の負担を少なくしていきたいと考えています。より専門的な診療が必要な場合は同じグループで認知症専門病院のかわさき記念病院に紹介することもできますし、トータルな視点で認知症診療に取り組んでいきたいですね。病院全体としては急性期から在宅への橋渡し的な存在として多様なサポートを行い、より多くの地域の皆さんに住み慣れたところで天寿を全うしていただくためにお役に立っていきたいと考えています。

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坂口 淳 病院長

1981年鹿児島大学医学部卒業後、東京女子医科大学脳神経外科に入局。その後、菊名記念病院の脳神経外科立ち上げに加わり、脳神経外科部長を務めた。2010年大倉山記念病院スタート時に、病院長に就任。病院全体を把握するために、自ら病棟診療や訪問診療にも携わり、現場主義を貫く。院長になり、ストレス解消と健康法を兼ねてジョギングを始め、各地のマラソン大会に挑戦し、スタッフと駅伝にも参加する行動派ドクターだ。

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