医療法人志匠会 練馬志匠会病院
(東京都 練馬区)
大田 快児 病院長
最終更新日:2024/09/11
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脊椎疾患に対し質の高い医療の提供をめざす
練馬区土支田の笹目通り沿いで2023年10月に開院したのが、「練馬志匠会病院」だ。脊椎疾患の専門病院として、質の高い信頼される医療の提供をめざしている同院。脊椎疾患を専門とする整形外科や脳神経外科で医師が集い、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアをはじめとする多様な脊椎疾患に対するさまざまな術式の手術に対応。安全性に配慮し個々の症例に適した手術を行うことで、首や腰の痛みに苦しむ患者を救うことをめざしている。そんな同院の病院長で医療法人志匠会の理事長でもある大田快児先生は、これまでもたくさんの手術を行ってきた脊椎疾患治療のエキスパート。「一生をかけて匠を志していきたいですね」と話す大田病院長に、同院の特徴や取り組みについて話を聞いた。(取材日2024年7月31日)
最初に病院の概要を紹介していただけますか?
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首や腰などの脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなど、脊椎疾患に対する手術に力を入れている病院で、2023年10月に開院しました。脊椎疾患は、そのまま放置していると重症化していく病気ですが、重症化する前の治療としては、まずはリハビリテーションや投薬、神経ブロック注射などの保存療法を行うのが一般的です。当院では、それらの保存療法を2〜3ヵ月行っても改善しない、あるいは悪くなってしまったというような中等症から重症の患者さんを主な対象にしています。当院には、脊椎疾患を専門とする経験豊富な医師が多数所属しているほか、先進のナビゲーションシステムを備えた手術室やMRI、CTも導入するなど、幅広い脊椎疾患に対して高いレベルの治療が提供できるよう体制を整えています。
特徴は、どのようなところでしょうか?
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脊椎疾患一つに特化していることですね。当院では、整形外科や脳神経外科で脊椎疾患を専門とする医師が集まって診療していますが、例えば、整形外科の中にも外傷や関節疾患などいろいろな分野があり、その中の一つが脊椎外科です。私自身も、医師になったばかりの頃は交通事故や膝の関節をはじめとする整形外科一般の診療をしていましたが、5〜6年目以降は、脊椎疾患の診療に一貫して取り組んできました。整形外科の病院やクリニックがこれだけたくさんある中で、脊椎疾患しか診ないということは、弱みになるかもしれません。ですが、その方針に賛同する医師が集まってレベルの高い診療をめざしている。これは、当院の一番の強みであると考えています。志匠会という名前も私が考えましたが、匠には憧れますよね。ただ、これまでたくさん手術をしてきましたが、まだまだ匠ではありません。ですから、一生をかけて匠を志すという意味を込めています。
どのような手術が多いのですか?
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一番多いのは、脊柱管狭窄症や圧迫骨折など腰の疾患の手術で、当院で得意としているものです。圧迫骨折は、当院では局所麻酔をしてから潰れてしまった部分に専用のセメントを入れる治療を行っていて、1〜2日の入院で自宅に帰ることが望めます。圧迫骨折を放置しておくと腰が曲がったままになってしまいますから、早めにご相談いただけたらと思います。脊柱管狭窄症については、患者さんの状態によって手術の実施や、その方法を決めていきます。脊柱管狭窄症に限りませんが、最近では内視鏡手術も増えてきていて、当院でも行っています。ただ、適応する症例が限られますし、内視鏡は低侵襲だといいますけど、ちょっと誤解されているところがあります。皮膚の傷が小さいから低侵襲だというのは違います。大きく開いて術野をしっかりとり、両手を使って丁寧に手術をするほうが、神経に対しては低侵襲になるのです。そのことは、皆さんにも知ってほしいですね。
術式にもこだわって手術を行っているのですね。
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傷の大きい、小さいではなく、考えられる限りでできるだけ安全で結果が出せる方法を取ること。それが一番大事だと思います。そういう意味では、当院では幅広い脊椎疾患に対する、さまざまな手術方法に対応しています。そして、当院の母体である医療法人志匠会には脊椎を専門とする医師がたくさんいて、この疾患ならこの手術でいこうと方針が一致することが多いのですが、逆に意見が分かれることもあります。その辺りは奥深いところでもありますが、できるだけ統一したほうが良いということで、週1回は同法人が運営する全施設をつなげたオンラインカンファレンスをしています。そこで、最終的な治療方針をみんなで検討して、手術も協力して行っています。つまり、当院を含む同法人の病院に来た患者さんは、どの医師の診察を受けてもほとんど差は出ません。これも当院の特徴の一つですし、どの医師の診療でも安心して受けてもらいたいと思います。
今後の展望を教えてください。
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当院は地域密着型なので、1週間程度の検査入院をしてもらって、しっかりとコミュニケーションを取りながら、治療方針を決めていくこともできれば良いなと考えています。地域の開業医の先生方には、日常生活に支障がないレベルのところまでは診ていただいて、このままではどうしようもない、手術が必要だという患者さんは、ぜひご紹介していただきたいと思います。大学病院にも劣らないレベルだと自負しておりますし、検査や手術もよりスムーズに対応するよう心がけています。また、緊急性のある手術にも24時間365日とはいきませんが、極力対応できるよう体制を整えています。これらのことを通じて、脊椎疾患に悩んでいる人に必要とされるような施設になっていきたいですね。
![Hf main z59682 20240731 0024](https://prod-hf-public.s3.amazonaws.com/uploads/chief_message/img/2835/HF_main_Z59682_20240731_0024.jpg)
大田 快児 病院長
1990年愛媛大学卒業。岸和田徳洲会病院勤務、フジ虎ノ門整形外科病院診療部長、アイ整形外科クリニック院長などを経て2005年に新横浜スパインクリニック開院。2009年に医療法人志匠会を設立し理事長に就任。2013年に品川志匠会病院を開院し院長を兼任。2023年に練馬志匠会病院を開院し現職。日本整形外科学会整形外科専門医。