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社会医療法人社団正志会 令和あらかわ病院

(東京都 荒川区)

野村 務 院長

最終更新日:2023/06/13

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荒川区を中心とした地域貢献をめざす

都電荒川線(東京さくらトラム)・宮ノ前駅と日暮里・舎人ライナー熊野前駅の両駅から徒歩5分の場所に、2023年4月にオープンしたのが、「令和あらかわ病院」だ。同地に長くあった大学病院の移転に伴い開院した同院。日本医科大学とも密に連携しながら救急医療や幅広い診療に対応することで、引き続き地域の人々に寄り添い、健康を支えることをめざしている。そんな同院の院長で、「荒川区の区民病院のような存在になることを考えています」と話す野村務先生に、同院のことや地域医療にかける思いなどを聞いた。(取材日2023年5月10日)

まずは病院を紹介していただけますか?

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当院は、2023年4月に開院しました。この場所は以前、80年以上の歴史があった東京女子医科大学東医療センターという、災害拠点病院でなおかつ救急医療にも対応した荒川区の地域医療の拠点病院がありました。その病院が区外に移転して、その跡地に当院が開院しました。大学病院の後を受け継いで同じようなことをするのは、なかなか難しいとは思いますが、区民病院のない荒川区において、それに近いような働きを期待されているところがあります。また、当院は日本医科大学と強固な連携体制を構築しており、同大学からは医師の派遣を受けているほか、当院で大学に送ったほうが良いという患者さんはすぐに送らせていただき、大学病院を退院はするけど、まだ入院が必要な患者さんは当院に転院してもらう、というような双方向の連携を密に取らせていただくなど、大学病院ではないにしても、その入り口となる病院になることをめざしています。

どのようなことに力を入れていますか?

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一つは地域の救急医療で、24時間365日断らない救急をめざしています。当院には、日本医科大学付属病院高度救命救急センターの医師に副院長として来ていただいております。三次救急が専門で東日本大震災やトルコの震災での災害派遣経験のあるアクティブな女性医師です。地域の皆さんは、この場所に80年間もあった東京女子医科大学がなくなったことで、大きな不安を覚えた方も少なくないと思います。ですが、これからは私たちと日本医科大学がタッグを組んで地域の救急医療を守りますので、安心してください。また、荒川区からは産科医療と小児医療において大きな期待が寄せられています。産婦人科や小児科の医師の数は多くありませんが、小児科は日本医科大学から医師の派遣を受けほぼ毎日、外来を行っています。妊婦健診や出産も区内に荒木記念東京リバーサイド病院というグループ内の病院があり、そちらとも連携して対応しています。

ほかに特徴はありますか?

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私は日本医科大学の上部消化管グループの責任者を長年務めてきました。食道がんや逆流性食道炎が専門ですが、吐血や下血などの救急も含め幅広く対応しています。そのほか、消化器内科も内視鏡の検査だけでなく、がんの粘膜切除などの治療を得意とする医師がいます。形成外科も日本医科大学からの派遣で常勤の医師が2人おり、多様な疾患に対応可能です。人工透析も行っており、外来での維持透析にも対応。また、回復期リハビリテーション病床が111床あり、リハビリテーションのスペースもかなり広く、理学療法士をはじめとするセラピストも数多く在職しているので、質の高いリハビリを提供できます。ほかに、新型コロナウイルスをはじめとする感染症にも対応できるよう減圧室も用意しております。

病院を運営するにあたって心がけていることはありますか?

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当院の理念は、荒川区民のための病院として地域社会に貢献をすること。同時に、救急患者さんをたくさん受け入れることで患者さんには手厚いけれど、職員にはブラックな職場になってしまうのは、院長としては何としてでも避けたいと考えており、患者さんだけでなく職員や病院に関わるすべての人から愛される病院にしたいと思っています。私は当院の中でも一番多く当直に入っています。自分がやらないで人に強いるのは得意ではありません。職員への最初の自己紹介で「特技は当直で、好きな言葉は気合いです」と言ったら、みんなに引かれましたが(笑)。無理をしろという意味では決してありません。医師になるには国からお金などの支援も受けているわけですから、そうである以上は社会に貢献すべきで、一人でも多くの患者さんを助けないといけないと考えています。とにかく自分が先頭に立って行動しないと、ほかの人たちも後に続かないと思います。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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今後の展望としての一つは、災害拠点病院になることです。当院に隣接して荒川区が公園を造成していますが、災害時にはそこにテントを張り病院の機能を生かす構想になっています。また、すぐそばにある、当院が開院するまでクリニックだった建物も、区が健康増進の施設を考えているようです。将来的には、この地域が荒川区民の健康を担い、その中心に当院が存在するということを考えています。そして、とにかく救急を積極的に受け入れて、救急隊からもあそこなら絶対に受けてもらえるという信頼を得ること。さらに、地域の皆さんや開業の先生方にも、もっと当院のことを知ってもらって、利用していただく。当院で対応できるものは対応して、できないのであれば大学病院に紹介し、治療が終わったら当院に戻って来てもらう。地域で暮らしていただくためのサポートができる体制を整えています。当院を知っていただくために、まずは受診していただければと思います。

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野村 務 院長

1987年日本医科大学卒業後、同大学消化器外科に入局。同大学医学部准教授などを経て、2023年より現職。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医など。日本医科大学連携教授。専門分野は食道、内視鏡外科、ヘルニア疾患。

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