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医療法人社団鎮誠会 令和リハビリテーション病院

(千葉県 千葉市中央区)

烏谷 博英 院長

最終更新日:2024/07/10

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根拠のあるリハビリテーションでサポート

思わぬ病気やケガに見舞われたとき、専門的な検査と集中的な治療を行う急性期を抜けて状態が安定したら、今度は回復期に移行し、維持期を自律した状態で迎えるためのリハビリテーションを行う。「令和リハビリテーション病院」が担うのは、急性期と維持期をつなぐ回復期リハビリテーションだ。その後の日常生活の影響を含め予後を大きく左右する回復期に、医師をはじめ理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門職が連携し、身体機能の回復、日常生活動作の改善をめざす。2022年4月から同院を率いるのは、松戸市立総合医療センターの病院長を務めるなど豊富な実績を持つ烏谷博英(からすだに・ひろひで)院長。数少ない千葉市内の回復期専門病院としての使命を果たすべく、前職でのつながりも生かしながら地域連携の強化に努めている。(取材日2023年3月31日/情報更新日2024年6月27日)

2021年の開設経緯についてお聞かせください。

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当院の運営母体である医療法人社団鎮誠会は、李笑求理事長が東金市に開設した「東金整形外科」から始まっています。以来、複数の整形外科医院や、介護福祉施設を展開してきました。病気やケガの治療後、家庭や社会への復帰をめざす患者さんを診ていく中で、回復期リハビリテーションの重要性に気づいたことが当院の開設につながっています。急性期の治療で命を取り留めても、回復期に適切なリハビリテーションが行われなければ、日常生活に支障を来します。急性期後、どれだけスピーディーに回復期リハビリテーションに移行できるか、またその中でいかに質の高いリハビリを提供できるかが、健康で快適な生活を送るための鍵を握っているのです。そこで、2014年に季美の森リハビリテーション病院を大網白里市に開設。その後千葉市内に回復期リハビリテーション病院が少ないことを受けて、2021年、当院の開設に至っています。

先生は長年、急性期医療を専門に従事してこられたそうですね。

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私は脳神経外科が専門で、特に脳血管内治療を多く手がけてきました。当時は目の前の患者さんを救うことに集中していましたが、2021年に副院長として当院に赴任して全体を俯瞰するようになり、患者さんを真に救うためには急性期から回復期への速やかな移行こそ重要だと実感しています。当院のような回復期リハビリテーション病院の役割は、高次脳機能障害を伴う重症脳血管障害をはじめとしたさまざまな脳疾患や、大腿骨、股関節などの骨折、人工関節置換術などの急性期の治療を終えた方が、できるだけ早く家庭や社会に復帰できるようサポートすることです。急性期病院で築いてきた地域の医療機関の皆さんとの関係性を生かして、より多くの患者さんの早期復帰をサポートしていきたいですね。

病院の特徴について教えてださい。

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当院ではリハビリテーションにおいて「多職種による患者さん対応」を重視しています。医師、看護師、ケアワーカー、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカー、薬剤師、管理栄養士などの患者さんに関わる全員で情報を共有し合うことで回復期をサポートし、伴走していきます。体をつくるための栄養状態の維持管理もできるよう、食事の提供もしているんですよ。またサポートの一環として送迎サービスも実施しており、ご要望があれば病院までお迎えに行くことも、患者さんの入院後にご家族を最寄り駅までお送りすることも可能です。院内設備としてはCTやMRIを備えるほか、食事を飲み込む機能を観察する嚥下造影・内視鏡検査機器もあります。また、入院用の個室はもちろん、多床室においても広さを確保しているところも特徴の一つです。快適に過ごせてこそ、リハビリにも前向きになれるのではないでしょうか。

経験則や勘に頼らないリハビリを実践されているそうですね。

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実態に即したエビデンスのあるリハビリに努めるのは当然ですが、細かな動きの中にはどうしても検査で解明しきれない部分があり、これまで理学療法士の勘に頼るしかありませんでした。そこで当院では3次元動作解析システムを導入しました。センサーをつけて動いてもらうことで、筋肉や関節の動きを3次元的に把握できるものです。これによりデータに基づいてリハビリ方針を決定でき、視覚的に回復の度合いを見極めるのにも役立ちます。また、AIが患者さんの手指の動作をサポートする手指リハビリテーションシステムも取り入れています。こうした機器によりスタッフの経験に左右されない治療の提供が望める上に、解析も短時間で済むので、患者さんにその場で伝えてモチベーション向上にもつなげているんですよ。

今後の展望についてお聞かせください。

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当院の2〜3キロ圏内には急性期病院が多くある一方、回復期リハビリを担う医療機関は不足しています。高齢化が進む中、当院のようなリハビリ専門病院のニーズはさらに高まっていくでしょう。すでに深い連携体制がある千葉大学医学部附属病院に加え、千葉市内の急性期病院とも連携を図っていく予定です。また、退院する患者さんからの「訪問リハビリをしてほしい」との要望を受けて、まずは当院から5キロ圏内の患者さんを中心に2023年8月より開始しました。状況を見ながら少しずつ範囲を拡大し、いずれは外来リハビリテーションも提供できるようにしたいですね。利便性の良い立地を生かして多くの患者さんを受け入れ、住み慣れた地域にお返しするお手伝いをしていきたいと思っています。どんなことでもお気軽にご相談ください。

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烏谷 博英 院長

1982年千葉大学卒業。千葉大学脳神経外科入局。国立習志野病院、君津中央病院を経て千葉大学脳神経外科へ。京都大学脳神経外科へ血管内治療を学ぶため国内留学し、日本脳神経血管内治療学会脳血管内治療専門医資格を取得。2003年国保松戸市立病院脳神経外科に赴任。医療技術局長、診療局長、病院長を歴任した。2021年より副院長として令和リハビリテーション病院へ。2022年4月より現職。

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