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医療法人社団村田会 村田会湘南大庭病院

(神奈川県 藤沢市)

村田 尚彦 理事長

最終更新日:2020/10/06

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地域包括ケアシステムの中核機能を果たす

「村田会湘南大庭病院」は、藤沢市医師会理事としても地域医療に尽力してきた、医療法人社団村田会理事長の村田尚彦先生が2020年7月に開設した。同法人は藤沢市エリアでクリニックや老健施設、デイケアサービスセンターを展開。同院は、「法人設立以来、地域の皆さんに育てていただいたと感謝している」という村田理事長が、「藤沢市北部地域の地域包括ケアシステムの中核機能を果たす病院が必要」と考えて開設に至ったという。東海大学呼吸器内科出身で教授を務めた経験もある小林一郎院長をはじめ、大学病院や基幹病院で活躍してきた医師が集まり、連携しながら診療にあたる。各医師の豊富な診療経験や幅広いネットワークに加え、法人全体で培ってきた信頼と実績を生かし、さまざまな症状や悩みを解決できる病院をめざすという。「藤沢に暮らして良かったと市民の皆さんに安心していただける医療や介護をトータルに提供したい」と意欲的な村田理事長に、同院の特徴やめざすところを聞いた。(取材日2020年8月25日)

まず、こちらの病院の成り立ちを教えてください。

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「医療法人社団村田会」は、有床診療所である「村田会湘南台内科クリニック」を中心に、老健施設やデイサービスセンター、有料老人ホーム、居宅介護支援事業所を展開しており、私は藤沢市医師会理事としても地域包括ケアシステムの構築に取り組んできました。大庭地区のある藤沢市北部地域は、藤沢市の中でも高齢化が進む地域です。クリニックは充足している一方、病院が足りておらず、特にリハビリテーションを行って治癒をめざす回復期病床、長期的な治療と向き合う慢性期病床が不足していることが地域の課題とされてきました。そこで、地域包括ケアシステムの中核となる病院が必要だと考え、当院開設に至りました。現在は、急性期病院で治療を受けた後、長期にわたり療養が必要なポストアキュートといわれる患者さんを受け入れています。地域包括ケア病床も設置し、自宅や施設で療養する中で状態が悪くなったサブアキュートの患者さんも受け入れる予定です。

診療面にはどのような特徴がありますか。

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この地域に不足している呼吸器内科をはじめ、神経内科、整形外科など、比較的高齢者に多い疾患の診療を得意とするスタッフをそろえました。東海大学呼吸器内科教授であった小林院長をはじめ、大学病院や基幹病院で活躍してきたベテランドクターがそろい、より安心安全を重視した医療を提供できると自負しています。また患者さんは一つの病気を中心に、合併症とも呼ばれますが、他の病気を併発することがあります。当院ではその診断過程においても、内科、整形外科などが総合的に関与し、病態の解明や検査計画の策定、治療方針の決定を行うのが特徴です。先進技術を導入した検査システムを充実させ、放射線科医師との連携により診断精度の向上を図るとともに、職員全員が病態を理解、把握できるように教育にも注力しています。また相談室ではソーシャルワーカーが患者さんやご家族からの相談に対応し、院内の各部門や各事業所と連携したサポートを行っています。

地域の中で果たす役割について教えてください。

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当院が急性期病院や地域の診療所、介護施設と連携し、ポストアキュート、サブアキュートの患者さんを受け入れることによって、それぞれの施設は得意分野に専念することができ、医療資源も有効に活用できると考えます。藤沢市全体を考えた場合も病院の数は多いのですが、それぞれの特性や得意分野が必ずしも生かせていない面があります。病病連携も含めて効率的な役割分担を進め、藤沢市で医療を完結するために当院の特徴を生かしたいと考えています。また豊富な診療経験に加え、幅広いネットワークを持つベテランドクターが在籍し、多様な症状や悩みに対して適切なアドバイスができ、必要な医療や福祉サービスに円滑につなげていくことができるのも強みです。法人として培ってきた医療や介護の実績、地域包括ケアシステムのネットワークも生かし、患者さんやご家族の悩み事・問題を気軽に相談いただき、解決の糸口が見つけられる病院となりたいと思っています。

今後、どのような展望がありますか。

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力を入れたいのは、標準的ながん治療では処置が難しくなってきた進行がんの患者さんに対する、積極的な緩和ケアともいえる温熱療法「高周波式ハイパーサーミア」です。高齢の患者さんも多いので、できるだけ体に負担の少ない治療を提供していきたいと考えています。緩和ケアに長じた医師も在籍していますので、がんの終末期医療にも取り組む予定です。また、私の娘が産婦人科医師となっていることもあり、今後、地域のニーズに対応する診療科の拡充も視野に入れています。単に規模を大きくするのではなく、医療としての深みを追求したい。新規の病院ですから、チャレンジャーとして果敢に挑戦したいのです。他の医療機関との連携や役割分担も重視し、地域に足りない分野に踏み込み、求められる医療を模索したいと考えています。新型コロナ禍で明らかになった感染症の問題なども含めて、地域の期待に応える安心で安全な医療の提供をめざしていきたいですね。

では、地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

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1993年に湘南台で開業して以来、地域の皆さんに育てていただいたと感謝しています。今後の藤沢市、特に大庭地区における地域包括ケアシステムを踏まえると、病院があることにより法人全体として医療と介護をトータルに提供することができ、ひいては地域の皆さんへの貢献をよりいっそう厚くすることができると考え、当院を開設しました。私たちがこれまで大切にしてきた患者さんの人間性を尊重した医療の実践を心がけるとともに、敷居の高い病院ではなく、病気やご家族のことも何でも気軽に相談していただける、地域のホームドクター的な役割も果たしていきたいと考えています。めざすのは、市民の皆さんに「藤沢で暮らして良かったな」と思っていただける医療と、最後まで患者さんやご家族に寄り添える医療を提供することです。この地域に安心で安全な医療を確実に提供するために、職員一同日々努力を重ね、研鑽を惜しまず進んでいきたいと思います。

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村田 尚彦 理事長

1984年防衛医科大学校卒業後、外科、救急医療を経験。東海大学大学院で呼吸器内科の研鑽を積む。1993年に村田内科外科クリニック(現・村田会湘南台内科クリニック)を開業し、睡眠時無呼吸症候群診療などに取り組むとともに地域の初期救急医療に貢献。その後、医療法人社団村田会を設立して老健施設や有料老人ホームを開設。藤沢市医師会では災害医療や高齢者救急を担当し、地域包括ケアシステムの構築にも尽力する。

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