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医療法人刀圭会 本川越病院

(埼玉県 川越市)

松井 秀平 院長

最終更新日:2025/11/06

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大学病院水準の高度な整形外科医療を地域で

埼玉県川越市にある「本川越病院」は、整形外科領域に特化した専門病院として知られている。かつては総合病院として幅広い診療科を備えていたが、経営再建を機に方向性を整形外科へと絞り込み、2017年には日本医科大学との強固な連携体制を確立。膝関節や脊椎の疾患を柱に、人工関節置換術や骨切り術、脊椎内視鏡手術など先端的な治療を地域で提供できる体制を整えた。2024年には手術室も増設され、待機期間の短縮と件数の増加を実現。救急搬送の受け入れにも積極的に対応し、外傷や高齢者の骨折など急性期症例に応需し、入院から退院、リハビリテーションまで切れ目なく支援する体制により、患者が安心して治療を受けられる仕組みを整えている。大学病院レベルの高度医療を身近に提供し、地域住民にとって「ここなら安心」と思える存在をめざして歩みを進める同院の松井秀平院長に話を聞いた。(取材日2025年9月26日)

これまでの病院の歩みと特徴を教えてください。

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複数科を標榜していた一般病院を前身とし、2012年から整形外科特化への体制づくりを進め、2017年に再スタートしました。日本医科大学と強固に連携し、教授クラスを含むスペシャリストを招聘。大学病院と同水準の治療を地域で提供してきました。症例数と認知度を着実に伸ばし、2024年には待機期間の短縮と手術件数の増加をめざして手術室を1室から2室へ拡張。救急車も積極的に受け入れ、交通外傷や高齢者の骨折に迅速対応するなど、地域の基幹的な役割を担っています。外来は予約制を基本としながらも当日受診にも柔軟に対応。検査環境も各種機器を導入し充実しています。現在は、川越のみならず県内各地からも患者さんの紹介が増加しています。地域に根差し、身近で通いやすい病院であることと、先端医療の実践を両立させている点が当院の大きな特徴といえるでしょう。

現在の診療の強みについてお聞かせください。

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整形外科は肩・膝・股関節・脊椎などに細分化されますが、当院では膝2人、脊椎4人、肩1人、足3人に加え、幅広く診療できる医師も配置し、各領域の専門性を生かして症例に応じた治療を提供しています。膝は人工関節や骨切り術、脊椎は低侵襲の内視鏡手術から固定術、再手術まで幅広く対応。特に内視鏡手術は全国的にも限られる先進的治療です。さらにMRI・CT・エックス線に加えて骨密度検査を積極的に行い、全外来で横断的に骨粗しょう症治療を実施。外来から入院、リハビリまで一貫した流れを構築し、術後の早期回復と再発予防を重視しています。患者一人に対して同じ理学療法士が継続して担当する仕組みも安心感と治療効果の向上につながっています。外来は予約制を基本としながら当日受診にも対応し、救急や紹介患者も積極的に受け入れることで地域の幅広いニーズに応えています。

こちらで行っているリハビリについて教えてください。

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当院のリハビリは「治療とリハビリは一体」という理念に基づき、入院から外来まで同じ理学療法士が継続して担当します。術前から体力づくりに関わり、術後は早期離床や疼痛コントロールを重視して機能回復を促進し、退院後も切れ目なく支援することで患者さんが安心して回復に臨める体制です。包括制度によりリハビリ回数は限られますが、継続担当制により評価や目標を共有し、家庭での自主訓練指導まで一貫して行えるのは当院ならではの強みといえるでしょう。若手中心のスタッフは意欲的で明るく、整形外科領域に特化した経験を積みながら互いに学び合い、日々のカンファレンスで密に連携。看護師や医師とも情報を共有し、チーム全体で患者さんを支えます。さらに骨密度検査を活用した骨粗しょう症治療や転倒予防プログラムを並行して実施し、再骨折の防止と生活機能維持に力を注いでいます。

救急対応や地域連携はどのように行っていますか?

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地域の整形外科の中核病院として救急医療に注力し、転倒骨折や交通外傷など積極的に対応しています。2025年4月からは消防と連携して受け入れから治療までの時間短縮を図っています。地域の開業医の先生方とは、紹介・逆紹介や勉強会で顔の見える関係を構築。当院は急性期・手術およびリハビリを、かかりつけ医の先生方は安定期のフォローを行うかたちで役割を分担しています。検査連携も進め、エックス線・CT・MRI・骨密度の検査依頼を受託し、結果と画像データを迅速にお渡ししています。患者さんの負担を軽減し、円滑な救急対応と切れ目のない地域連携の実現が私たちの方針です。また、病棟規模が大きくないため院内での職種間の距離が近く、毎日のカンファレンスで方針を素早く共有できるのも強み。離職率が低い職場風土が救急からリハビリまでの連携を支え、高齢者の骨折からスポーツ外傷まで切れ目のない手厚いサポートを可能としています。

今後の展望と地域へのメッセージをお願いします。

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目標は、大学病院レベルの整形外科医療を地域でさらに広げていくことです。膝や脊椎を中心に診療水準を高め、先進の治療や手術支援機器の導入を進めながら、待機期間を短縮し安全性を確保していきます。当日受診にも応じる柔軟な体制を維持しつつ、ホームページやパンフレット、市役所との連携を通じて広報を強化し、クチコミや評価を通じて選ばれる病院をめざしていきます。私が院長就任後は、経営健全化をより意識し、現場の声を拾い上げて改善につなげるボトムアップの姿勢を重視し、職員の働きやすい環境づくりにも努めてきました。大切にしているのは「ここに来て良かった」と患者さんに感じてもらえる信頼関係。痛みや不安に寄り添いながら地域に貢献していきたいと考えています。日本医科大学とのネットワークを背景に、これからも先端の医療を地域で実践してまいります。

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松井 秀平 院長

2004年日本医科大学卒業後、日本医科大学付属病院整形外科に入局し、武蔵野総合病院整形外科科長などを歴任。膝関節や脊椎の手術、スポーツ外傷や高齢者の関節疾患など幅広く、大学病院水準の医療を提供する本川越病院整形外科部長として地域医療に携わる。2025年4月より同院病院長に就任し、診断・治療からリハビリテーションまで切れ目なく地域を支える。日本整形外科学会整形外科専門医。医学博士。

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