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国立研究開発法人 NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター病院

(東京都 小平市)

阿部 康二 病院長

最終更新日:2021/07/16

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患者に寄り添う脳と心の高度専門医療

1940年に国立精神療養所として開設され、長い歴史の中で、精神、神経、筋疾患と発達障害の専門的医療を提供してきた「国立精神・神経医療研究センター病院」。緑あふれる広大な敷地の中には、同センターのほか2つの研究所が併設され、国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター)として、精神・神経疾患の高度専門医療の研究と臨床が行われている。2021年4月に病院長に就任した阿部康二先生は、脳卒中の急性期治療や認知症、神経難病を専門とする医師の一人で、これまで脳卒中や筋萎縮性側索硬化症(ALS)の数々の画期的な治療法の開発を行ってきた。その経験を生かした新しい治療法の臨床・研究を行うと同時に、地域に愛される病院づくりにも力を注ぐ。「ここから新しい医療を発信し、難治性の神経疾患や精神疾患に苦しむ患者さんに届けていきたいという夢と希望でいっぱいです」と穏やかな笑顔で話す阿部病院長に、病院の特徴や取り組みについて聞いた。(取材日2021年6月1日)

病院の特徴についてお話しください。

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当センターは敷地がとても広くて緑があふれており、ガーデンホスピタルといった感です。ナショナルセンター(国立高度専門医療研究センター)が6つある中、当センターは精神・神経に特化していますが、特に精神・神経の病気は治りにくく長患いすることも多いので、そういった患者さんが通院や入院するにあたり、このような緑に囲まれた環境はとても良いと感じています。ただ大木に囲まれてはいるものの足元にも、四季折々の花を植え、足元を明るく照らすことができるように「花いっぱい運動」を計画中で、6月からさっそく病院玄関ロータリーに花壇を作りました。もちろん環境だけではなく、当院で行う医療は世界的に見ても進んでいると自負しています。併設されている2つの研究所での基礎研究と臨床をトランスレーションし、臨床の現場で生かすことで治りづらい病気で苦しんでいる患者さんに還元するということに力を入れています。

特に力を入れて取り組んでいる分野はありますか?

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私の専門である神経内科の分野では、日本全体および世界全体でも急速に増加している認知症をはじめ、超高齢化に伴うさまざまな神経内科の疾患、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、てんかん、頭痛など社会問題にもなっている難しい病気に正面から取り組んでいます。精神科では以前から統合失調症などを中心に治療を行っていますが、最近はお酒、麻薬や覚醒剤、ギャンブル、ゲームなどいろいろな依存症が増えており、これまで以上に大きな問題になってくるといわれています。どこまでが趣味でどこからが依存症なのかの判断が難しいですが、臨床と研究の協働により日本のトップレベルの治療をしたいと考えています。また、当院はてんかんの治療に力を入れており、内科系の脳神経内科や小児神経科によるアプローチと脳神経外科による手術とがうまくタイアップすることで難治性のてんかんにも全国区で対応しています。

先生のご専門分野で生かしていきたいことはありますか?

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私はこれまで脳卒中の急性期治療の先頭に立ち臨床に研究にと励み、今、世界中で使われている抗酸化薬エダラボンによる脳保護療法の開発も行ってきました。脳保護療法は脳梗塞で脳細胞が壊死しないように保護する治療で、日本からヨーロッパや中国、韓国、アメリカへと広がりました。脳卒中のほか筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療でも世界初で保険適用となりました。今後も新しい脳保護療法の開発を研究所とともに取り組んでいきたいですね。また再生医療については、脳卒中の分野で注目されているMuse細胞をALS治療に取り入れることを目的とした研究が進んでおり、当センターではこの取り組みをさらに拡大すべく、ナショナルセンターにふさわしい幹細胞を用いた治療も行っていきたいと考えています。世界の先端を行く治療を開発するのも当院のミッションの一つですので、ぜひ画期的なものを世界に発信していきたいです。

病院長としてどのような病院をめざしていきたいとお考えですか?

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1つ目は、地域に愛される全国区の病院です。当センターはナショナルセンターでありながらも地域の患者さんも多いので、地域を大切にして期待にも応えつつ、それだけに満足するのではなく全国区レベルの医療を行っていきたいです。地域に愛される全国区の病院というスローガンは当センターを位置づけるのにわかりやすく、目標ともなる言葉だと思っています。2つ目は、明るく患者さんに安心感を与える病院ということで、敷地に入っただけでも安心感を持っていただけるように、先述の足元の花もそうですが、院内も明るい雰囲気になるようにしていきたいです。3つ目は世界と日本をリードする医療環境の整った病院です。これは当然国立の施設としてめざさなくてはいけません。そして4つ目は健全な医療経営の上に成り立つ病院です。今医療を取り巻く環境は非常に厳しいですが、健全経営することで職員もやりがいを感じられるようにしていきたいです。

今後の展望と地域へのメッセージをお願いします。

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展望としては日本で初めての治療法や診断法の開発といった画期的な活動をしていきたいです。神経病も精神病も病気はある日突然発症するのではなく、長い年月を経て後から表に現れてきます。そうなる前に検証するためのシステムづくりが始まっているので、その芽を大きな花に成長させここから世界へと発信し、神経内科や精神科の難病に苦しんでいる患者さんに届けていきたいですね。地域のかかりつけの先生に診ていただいている中で、病院での治療が必要となったときは当センターにお気軽にお越しください。脳にまつわる病気が中心ですが、総合内科も外科も小児科もあります。地域に密着してこその病院ですので、敷居が高いと感じずいらしていただければと思います。SNSでの発信にも力を入れておりますので、ぜひご覧ください。

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阿部 康二 病院長

1981年東北大学医学部卒業。1987年同大学院医学研究科(神経内科学教室)修了。1988年米国ハーバード大学神経内科学教室留学、1989年留学中に東北大学医学部助手に採用され1990年に帰国。1995年同大学医学部附属病院講師、1996年同医学部助教授、1998年岡山大学医学部教授を経て、2021年4月より現職。医学博士。岡山大学名誉教授。

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