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医療法人杏林会 リハビリパーク板橋病院

(東京都 板橋区)

森田 博義 院長

最終更新日:2024/07/29

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患者に優しい医療やリハビリの提供をめざす

板橋区前野町の落ち着いた雰囲気の住宅街で、回復期リハビリテーションを中心とした医療に取り組んでいるのが、「リハビリパーク板橋病院」だ。同院では、脳卒中をはじめとする脳血管疾患や大腿骨骨折などの急性期の治療が落ち着いた患者へ、専門性の高いリハビリテーションを提供。失われた身体機能の回復を図り、家庭や社会への復帰ができるよう努めている。また、近隣の急性期病院からの紹介患者を積極的に受け入れながら高い在宅復帰率をめざしているほか、公平な医療を提供することも大切にしている。そんな同院の院長で、「患者さんに優しい医療を行っていきたいと思っています」と話す森田博義先生に同院や地域医療の取り組みについて話を聞いた。(取材日2024年5月27日)

最初に病院を紹介していただけますか?

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当院は、「リハビリパーク」の病院名が示すように回復期リハビリテーションを専門とする病院です。急性期病院での脳卒中や大腿骨頸部骨折などの治療が落ち着いた患者さんを受け入れて専門的なリハビリテーションを提供することで、在宅や社会へ復帰できるようにすることをめざしています。患者さんの希望に寄り添うことを大切にしていて、多職種が連携して患者さんやそのご家族をサポートできるよう努めています。回復期リハビリテーションで決められた期間が終わっても、すぐに在宅への復帰が難しい場合などには、関連施設の介護老人保健施設が都内に3つと近郊にもありますので、そちらへ入所してもらって、引き続きリハビリテーションなどを行うことも可能です。また、少し前に病床の配置を変更し、療養病棟を縮小して一般病棟を増やしました。現在は回復期リハビリテーション病棟を110床、一般病棟を55床、医療療養病棟の19床を運用しています。

なぜ病床の配置を変更したのですか?

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近くにある病院の方と話したら、病床が逼迫(ひっぱく)していて急患が取れないような状況が最近は多いそうなんです。急患がたくさん入ってくるのですが、リハビリテーションができるくらいに容態が安定するまで2週間から1ヵ月くらい必要と見込まれることが多く、なかなか転院させられないのが理由だそうです。当院では、そういう患者さんを一般病棟で積極的に受け入れる方針です。例えば、足の骨折なども2〜3週間もすれば安定してくることが期待できますが、その間も大学病院に入院していると十分なリハビリテーションが受けられず、歩けなくなってしまうことも考えられます。そうなる前に患者さんを当院で受け入れて、一般病棟に入院してもらい治療を継続する。安定したら回復期リハビリテーション病棟に移動して、リハビリテーションをしてもらう。そうすれば大学病院もより急患が取れるようになり、地域の皆さんにもメリットになると考えています。

リハビリテーションの取り組みについても教えてください。

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「患者さんの気持ちに寄り添う支援」をモットーに回復期リハビリテーションを提供しています。患者さんの機能回復を重視した個別のプログラムを組んでおり、回復期リハビリテーションに決められた期間内で日常生活動作の状態を少しでも向上できるように努めています。リハビリテーションは、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)が中心となり、チーム医療で患者さんの体調管理や精神面のサポート、ベッドサイドでのケアを行っています。患者さん一人ひとりの身体機能などの回復状況は、毎週のカンファレンスで共有し、検討しています。また、患者さん本人やご家族が現状を把握することで安心感につながるよう、リハビリテーションの進み具合や今後の見通しを説明しています。在宅復帰にあたっては、必要に応じてリハビリテーションスタッフが自宅の家屋調査を行い、廊下に手すりをつけるなどの改修工事や介護用品の助言も行います。

ほかに力を入れていることはありますか?

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自宅だけでなく施設への入所も含めてですが、70%以上の在宅復帰率をめざしています。ですが、リハビリテーションの期限内に退院が見込める患者さんだけを受け入れているわけではありません。重症度の高い患者さんも受け入れていますし、必要であれば療養病棟に移っていただくことも可能です。期限が来たからといって無理に退院や転院をさせることは決してしません。また、生活保護を受給されている方にも公平な医療を提供し、必要な検査や治療を行っています。それから、入院時には患者さんの状態を把握し、治療方針を明確にすることで信頼関係を築けるよう心がけています。加えて、患者さんに何か変化があったときには、ご家族やキーパーソンの方にすぐに連絡を取って、必要なら来ていただくようにしています。トラブルを避けるためにも、迅速な対応とコミュニケーションは大切にしているところですね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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まず、外来で行うリハビリテーションを始めたいと考えています。退院後、家に帰ってから運動をしなくなってしまい、日常生活動作や生活の質が低下している患者さんもいらっしゃるのではないかと思います。ケアマネジャーさんがデイサービスなどを手配して散歩をすることはあるかもしれませんが、リハビリテーションではないので不十分なケースもあるでしょう。当院で外来リハビリテーションができるようして、退院後も継続して取り組んでもらって、患者さんにより良い生活を送ってもらえるようにしたいですね。加えて、一般内科の外来診療なども始めて、地域のニーズに合った医療を提供することで、皆さまが利用しやすく、身近に感じてもらえる病院にしていきたいとも考えています。患者さん一人ひとりやそのご家族が満足できるような医療やリハビリテーションの提供に努めていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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森田 博義 院長

1976年新潟大学卒業。東京大学第一外科助手、国立国際医療センター医長、東京逓信病院外科主任医長、同病院人間ドックセンター長、横浜逓信病院院長、赤羽病院理事長などを経て、2021年より現職。元東京女子医科大学非常勤講師。医学博士。著書に、「おしりの健康 大腸がん・肛門の病気のわかりやすい話」、「外科医の眼~TVドラマでは描かれない外科医の本音~」などがある。

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