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医療法人社団 城東桐和会 タムス市川リハビリテーション病院

(千葉県 市川市)

出口 亮 院長

最終更新日:2020/09/24

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地域とともに歩むリハビリテーション病院

梨農園が続く穏やかな町の一角、大柏川の近くに「タムス市川リハビリテーション病院」はある。立地を生かした広々としたつくりで、患者は体育館ほどの広さがあるリハビリテーション室や家屋訓練室でリハビリテーションをしたり、病院の周りを歩いたりして、在宅復帰に向けたリハビリテーションに励んでいる。理念は、「市川市に寝たきりの人をつくらないこと」。2020年1月に院長職を継承した出口亮先生は、「市川市から運営を引き継いで以降、回復期以外にも門戸を開いて広く地域ニーズに応える体制を整えてきました。住み慣れた地域で生き生きと暮らし続けるために、より身近な病院として活用していただけたらうれしいですね」と話す。かかりつけ医として外来を頼りにする人も増え、地域の健康を担う存在として着実に周知が進んでいるようだ。地域への思いや、同院ならではのリハビリテーションについて、出口先生に話を聞いた。(取材日2020年8月27日)

市川市から運営を引き継がれたそうですね。

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もともとは市川市立の病院でしたが、2019年4月に城東桐和会が病院機能を引き継ぎ、新たなスタートを切りました。前身の市川市リハビリテーション病院に長く親しんできた方々には今なお「市のリハビリ病院」というイメージが強く、中には病院そのものがなくなったと思っていらっしゃる方も少なくありません。まずは、運営母体が変わったこと、そして私たちがどのような思いで、どんな医療を提供しているのかを知っていただくことが大切だと考え、周知を進めています。感染症の流行でままならない時期もありましたが、今は少しずつ近隣の急性期病院や在宅専門のクリニックなどへの訪問を再開し、充実した施設で専門的なリハビリテーションを提供できる当院の特徴をご理解いただけるよう力を尽くしているところです。

市立病院時代と比べて、変わった点を教えてください。

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100床ある回復期リハビリテーション病院として、急性期の治療を終えて病状が安定している方だけでなく、重症の方も積極的に受け入れているという点です。地域に根差した病院として、受け入れの打診があればできる限りお断りせず、幅広いご依頼にお応えしていきたいですね。外来についても、これまで以上に気軽に足を運んでいただける開かれた雰囲気を意識しています。体の不調や痛みなどで内科や整形外科を受診される方には、かかりつけ医として親しみをもって接し、健康寿命を維持できるようサポートしていくことを心がけていきたいですね。施設面では、2019年6月に病棟をリフォームし、床や壁を一新しました。部屋のレイアウトなどは変わりませんが、歴史ある病院としての風格を残しながらも、印象が明るくなって清潔感が増したと感じています。

リハビリテーションにはどのような特徴がありますか。

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恵まれた環境と充実した施設を生かしたリハビリテーションを行っています。特に、院内にあるリハビリテーション室は、ちょっとした体育館くらいの大きさがあるので、初めていらした方は驚くかもしれません。入院後、スタッフがご自宅にお伺いして、暮らしていくのに不便だったり危険だったりするところをチェックし、例えば自宅玄関まで何段の階段があるか、室内のどこに段差があるかといった個別の事情を設備に反映することで、きめ細かなリハビリテーションを提供しています。また、屋外での訓練も当院ならではです。病院の敷地が広いので、建物の周りを歩くだけでも十分なリハビリテーションになるんですよ。自宅からいつも買い物に行くお店までの道のりを想定して少しずつ距離を延ばしていったり、ふだんバスを使って生活している方なら病院前から出ているバスに実際に乗車して出かけてみたりと、人によってさまざまな工夫をしています。

病院長として、めざす病院の姿についてお聞かせください。

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専門的なリハビリテーションによって1日も早い日常生活への復帰を手助けする、という責務に対して、すべてのスタッフが真摯に取り組める病院をめざしています。そこで、職種間の連携をスムーズにし、患者さんの要望に速やかにお応えできるよう、「病棟チーム制」を取り入れました。これは、3階、4階の病棟ごとにチームを組み、患者さんからのスタッフコールには職種を問わず対応して、その内容をチームで共有して次の対応につなげる取り組みです。まだ始めたばかりですが、少しずつ「この仕事はこの職種のもの」という壁がなくなり、全員で一人ひとりの患者さんについて考えるという意識が芽生えてきました。ベテランスタッフが日常の業務を通して若いスタッフを教育し、成功体験を積ませていくという理想的な流れもできつつありますね。私自身、各チームと一緒に現場で動きながら、予後を考えたリハビリテーションの在り方について学んでいるところです。

最後に、地域の皆さんにメッセージをいただけますか。

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当院は、地域の方々が住み慣れた場所で暮らし続けられるよう、急性期病院との橋渡しを担う病院です。外来でのプライマリ・ケアと合わせて、「困ったときは市川リハビリテーション病院へ」と言っていただける身近な病院になれるよう、リハビリテーションの質、医療の質、接遇の質を上げる努力をし続けていきたいと思っています。リハビリテーション専門の医師だけでなく、内科、整形外科の定期的な診療を受けられる体制を整えており、複合疾患を持つ患者さんにも対応できること、作業療法士の人数が多く一人ひとりに十分なケアができることも、私たちの強みの一つです。入院された方には、決められたことを形式的に行うリハビリテーションではなく、一人ひとりの日常をイメージした丁寧なリハビリテーションで在宅復帰を支援してまいりますので、安心してお任せください。

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出口 亮 院長

東京医科歯科大学医学科卒業後、帝京大学麻酔科で臨床経験を積み、急性期医療以外にも視野を広げたいと城東桐和会へ。タムス市川リハビリテーション病院には、市から運営を引き継いだ当初から在籍し、2020年に院長職を継承した。全身管理ができる強みを、複合疾患を持つ患者のリハビリテーションなどに発揮している。休日の楽しみはスポーツ観戦で、特にサッカー観戦が好きという。

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