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イムス葛飾ハートセンター

(東京都 葛飾区)

榊原 雅義 院長

最終更新日:2024/03/18

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高度医療を身近にする心疾患専門病院

緊急手術を含めた心疾患医療に24時間体制で対応する「イムス葛飾ハートセンター」は、2009年に心臓病に特化した専門病院として新葛飾病院から分離・移転した。それ以降、高度な術式を含め、幅広い心疾患医療の提供に努めている。いざという時に頼れる病院をめざすと同時に、気軽にかかれる身近な「下町の病院」として地域の人たちに親しまれ、大規模病院とは異なる垣根の低さが、重篤な病気の予防にも一役買っている。「この規模の病院だからこそできる診断から治療までの迅速さ、丁寧な説明など、“患者さんが納得できる治療”をめざしています」と語るのは、冠動脈疾患のカテーテル治療のスペシャリストでもある榊原雅義院長。専門性を追求した医療技術と、患者に寄り添う心を併せ持つ診療で、満足度の高い医療をめざしている榊原院長に、同院の診療の特徴や、地域医療の中で果たしている役割について話を聞いた。(取材日2015年1月30日/情報更新日2024年2月7日)

病院の特徴について教えてください。

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当院は2009年2月に、新葛飾病院の循環器・心臓疾患の部門をパワーアップし、心疾患に特化した専門病院として分離・移転しました。新葛飾病院の前院長である清水陽一先生は、心臓カテーテル治療のスペシャリストであり、就任当初から地域に密着したハートセンターの設立をめざしていました。循環器内科、心臓血管外科を新たに立ち上げ、葛飾区・江戸川区・足立区の心疾患医療を担う病院として、大学病院や近隣の総合病院からも支持されるまでに成長しました。分離・移転後は、循環器内科、心臓血管外科に特化した、より高度で広域にわたる心疾患医療を追求し、24時間体制で提供しています。病床数50床の小規模な病院ながら、手術室2室、心臓カテーテル室2室を備え、心臓病の高度専門治療に24時間対応できるフットワークの良さが特徴です。

こちらの病院ではどのような治療を多く手がけているのですか?

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循環器内科で最も多いのは冠動脈疾患に対するカテーテル治療や不整脈に対するカテーテルアブレーションです。当院では患者さんの負担を考慮し、冠動脈治療では可能な限り手首の血管からカテーテルを挿入します。これなら治療後に歩いて部屋まで戻ってこられます。また、1泊2日の予約治療のほか、心臓全般に対し幅広い治療を提供しています。心臓血管外科では、冠動脈疾患に対するバイパス手術、心臓弁に対する弁置換術・形成術や、大動脈瘤の先進治療であるステントグラフト内挿術、わずかな切開で心臓を治療するMICS(低侵襲心臓手術)など、高度な治療にも積極的に取り組んでいます。冠動脈のバイパス手術では人工心肺をできる限り使わず、心臓を止めずに手術を行います。以前は1ヵ月程度の入院が必要でしたが、最近は状況により1週間ほどで退院も可能です。また、高齢の患者さんにも安全性に十分配慮しながらカテーテル検査・治療を提供しています。

先生の診療方針について教えてください。

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患者さんが何を求めているかを第一に考え、納得できる治療を提供することです。そのために大事にしているのは、循環器内科専門の医師としての観点から病気を診断・治療する診療スタイルです。例えば、検査で冠動脈の狭窄(きょうさく)が見つかっても、主訴の直接的な原因だとは限りません。医師の自己満足で、今問題になっていない病気だけを治療してはならないのです。専門である冠動脈疾患でも、カテーテル治療はあくまで治療法の一つに過ぎません。患者さんの話をよく伺い、触診も含め、病気の正しい診断を下すことが重要です。薬物療法から手術まで、あらゆる治療法を考慮しながら、患者さんにとって本当に必要な治療を選んでいきます。当院がめざすのは、開業医をはじめとする医療者に、本人はもちろんご家族など大切な人を紹介していただける病院です。そのためにも患者さんや地域の医療者にも信頼される医療を提供していきたいですね。

地域医療連携についてのお考えをお聞かせください。

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私を新葛飾病院に誘ってくれた清水前院長は、開業医院との連携をとても大切にしていました。そのため、最初に地域連携の重要性を叩きこまれたんです。地域の開業医の先生たちは何を期待して、大切な患者さんを紹介してくれるのか。患者さんのニーズを把握するためには、紹介状の表面だけではなく、行間までしっかり読み、真意をくみ取ることが大切です。例えば、一般的な心臓病のチェックをしてほしいだけなのか、特殊な検査・治療をしてほしいのか、といったことですね。文面だけで判断できなければ、直接、電話で確かめることもあります。開業医の先生たちとは常に人対人の連携を取りながら、日常の生活管理はかかりつけ医にお任せし、定期的な検査や、いざという時の緊急時の対応は当院をご利用いただくなど、地域にとってより良い医療を追求していきます。

読者へのメッセージをお願いします。

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当院の理念は「愛し愛される医療」です。患者さんが納得できる治療を追求し、スタッフ全員が高度な医療と親身な対応を心がけています。私はまず、わかりやすい言葉で説明するようにしています。また、患者さんの不安や心配事をいったん受け止めることも大切です。例えば不整脈を心配して来院された方に「異常ありません」と伝えても、なかなか納得できないものです。「なんでもない」と言われても、心臓がドキドキするのは事実ですから、「異常はなくてもドキドキするとつらいし、心配になりますよね」と受け止めます。地域柄、一人暮らしの高齢者が多いので、急な発作に不安を覚える患者さんの心に寄り添い、納得いく治療を一緒に考えていきます。多様化するニーズに応えるため、病床数の増加も視野に、さらに地域医療に貢献していきます。心疾患は早期発見・早期治療が重要なので、気になることがあれば、まずは検査を受けることをお勧めします。

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榊原 雅義 院長

1991年聖マリアンナ医科大学大学院修了。2009年より現職に就く。専門は、冠動脈疾患のカテーテル治療で、循環器内科の医師としての観点から病気を診断・治療することに重点を置いて診察している。日本循環器学会認定循環器専門医。医学博士。

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