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胆嚢がん・膵臓がんの発見につながる
超音波内視鏡の検査・治療

公益社団法人地域医療振興協会 東京ベイ・浦安市川医療センター

(千葉県 浦安市)

最終更新日:2022/11/04

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  • 保険診療
  • 膵臓がん(膵がん)
  • 慢性膵炎

胃がんや大腸がんの検診として内視鏡検査の普及が進む中、新しい検査・治療方法として注目されているのが超音波内視鏡だ。一般的な内視鏡に超音波検査の機能が加わることで、従来の内視鏡検査では見つけることが難しいとされていた膵臓がんや胆嚢がんの早期発見にも力を発揮するという。そこで、胃カメラや大腸カメラはもちろん非常に高度な技術を要する胆膵領域の超音波内視鏡検査・治療についても高い技術と豊富な治療経験を持つ「東京ベイ・浦安市川医療センター」の消化器内科部長本村廉明先生に、超音波内視鏡検査・治療の概要について聞いた。(取材日2022年7月21日)

見えづらい膵臓や胆嚢の病気の早期発見に有用な内視鏡。先端の技術、他科との連携で質の高い治療をめざす

Q通常の内視鏡検査と超音波内視鏡検査の違いは何ですか?

A

消化器内科部長本村廉明先生

胃カメラや大腸カメラといった内視鏡検査は直接、胃や大腸の中を診て検査や治療をしていくことが目的になります。それに対して超音波内視鏡は、簡単に言うとカメラの形をしたエコーの機械なので、胃や大腸の中にカメラを入れそこから出る超音波を当てることで検査をしていきます。そうすることによって通常の内視鏡検査では見えない、胃の壁の中や外側まで診ることができ、胃の裏にある膵臓や十二指腸の裏にある胆嚢の病気の発見にもつながります。また胃カメラでは組織の表面を採取してもその下の病気まで届きませんでしたが、超音波内視鏡では超音波で診ながら針を刺して細胞を採取することができるので、より精密に診断することが可能です。

Q超音波内視鏡ではどのような病気の発見につながりますか?

A

胃の病気の一つに粘膜下腫瘍という病気がありますが、これは文字どおり、胃の粘膜の下にできものができている状態で、胃カメラで見ただけでは粘膜の下に何があるかまではわからないのですが、超音波を当てることで、液体がたまっているのか、腫瘍なのか、脂肪の塊なのかを区別することができます。超音波はおなかの外から当てるのが一般的ですが、例えば胃の中から膵臓に超音波を当てることによって、とても近くから膵臓を診ることができるので、ごく小さな早期の膵臓がんや慢性膵炎、膵嚢胞性疾患、胆嚢がんの発見にも役立っています。

Q超音波内視鏡のメリットとデメリットを教えてください。

A

患者への負担が少ない点がメリットとして挙げられる

メリットはここまでお話ししたことに加え、従来法では難しかった治療ができるようになったことです。例えば、急性膵炎では膵臓が溶けて仮性嚢胞という大きな液だまりができますが、以前はおなかの外から針を刺したり手術をしたりして水や膿を抜いていました。しかし超音波内視鏡技術の発達によって、胃の中から針を刺してたまった物を外に出せるようになったことで治療期間が短くなり、患者さんの負担軽減につながっています。デメリットは、胃カメラに比べるとカメラが太いため検査に時間がかかることです。飲む時に苦痛を感じないように、当院では鎮静剤で眠っている間に検査を進めるなどの工夫をしています。

Qほかにはどのような病気で超音波内視鏡を用いていますか?

A

代表的なのは膵嚢胞に対して行うドレナージ術や、胆嚢炎で胆嚢にたまった胆汁を抜くために、超音波内視鏡で治療を行うことがあります。一般的にはおなかの外から治療を行いますが、血液をサラサラにする薬を飲んでいる人や腹水がたまっている人は外から処置ができないため、胆汁を抜くために胃や十二指腸にカメラを入れて超音波で見ながら、胆嚢と胃や十二指腸を細いチューブでつなぎます。同じように、胆管炎や胆汁がたまってしまう閉塞性黄疸においても、従来の方法で難しい場合には、胃と胆管あるいは十二指腸と胆管をつなぎます。これらの治療は難易度が高く、限られた施設でしかできないのが現状です。

Q質の高い治療のためには院内他科との連携が必須だと聞きました。

A

総合内科との連携により、治療に集中できる体制を整えている

例えば胃の潰瘍や大腸の憩室からの出血で、内視鏡で止めるのが難しいときは、IVR(血管内治療)部門の医師と協力、もしくは最初から同部門に治療をお願いするなど、患者さんにとってより良い治療を提供できるよう連携します。また、当科には腫瘍内科を専門とする医師が在籍しているので、抗がん剤治療にも高いレベルで対応しています。さらに当院の大きな特徴が総合内科の医師との連携で、病棟の入院管理はすべて総合内科の医師が担当しています。消化器内科の患者さんは背景に複雑な疾患を持っていることも珍しくないため、総合的な管理を総合内科の医師に任せることで、われわれが診断や治療に集中し、能力を発揮できる体制を整えています。

患者さんへのメッセージ

本村 廉明 消化器内科部長

1991年九州大学医学部卒業。1991年同大学附属病院研修医、1992年福岡市民病院、1993年同病院内科、1995年九州大学第三内科研究生、1998年九州大学生体防御医学研究所附属病院臨床遺伝学部門助手、2002年カナダのMcMaster大学消化器内科博士研究員、2005年飯塚病院消化器内科医長、2006年同病院診療部長。2016年より現職。

胆膵領域の内視鏡は、内視鏡を常に扱っている医師であっても技術的に難しいところがあります。内視鏡検査や治療はただ単にカメラを入れればよいというものではなく、診断がとても大切になります。特に胆膵領域の診断は内視鏡だけではなく、CTやMRIなどほかの画像も含めた総合的な画像診断力が求められるため、当科では治療だけではなく診断についても専門的な指導を受けることで、患者さんに自信を持って提供できるように常にレベルアップを図っています。これらの治療手技を習得した医師が複数在籍していますので、お気軽にご相談ください。責任を持って検査・治療をいたします。

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