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医療法人徳洲会 武蔵野徳洲会病院

(東京都 西東京市)

桶川 隆嗣 院長

最終更新日:2023/11/21

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救急医療を中心に多様な診療ニーズに対応

「生命だけは平等だ」との理念を掲げる徳洲会グループの中核病院として、地域の「かかりつけ病院」をめざす「武蔵野徳洲会病院」。武蔵野地区の一角を成す西東京市に位置し、二次救急医療機関として、徳洲会の特長の一つである24時間365日受け入れる救急医療を行っている。2021年4月から病院のかじ取りを担うのは、杏林大学医学部泌尿器科出身の桶川隆嗣院長。大学病院での専門性の高い医療や医学教育に携わってきたが、そろそろ地域医療に貢献したいと「武蔵野徳洲会病院」の病院長に就任したという。「病院は7年周期で成長する」が持論で、2015年の開院から7年目を迎えて基礎を固めた同院の、次の7年は質を高める拡充期と捉えて、就任以来、各部門の拡充や新しい診療部門の開設に積極的に取り組んでいる。日本の医療界の行く末を見据えて、あえて国産の手術支援ロボットを導入するなど、先見的な視点に立った行動力も印象的だ。時代と地域に求められる「かかりつけ病院」をめざし、新たな病院運営に挑む桶川院長に話を聞いた。(取材日2021年9月16日)

地域の「かかりつけ病院」を掲げていますね。

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「24時間医療」「生命だけは平等だ」「断らない医療」という徳洲会の理念のもとに、高度とまではいかなくとも通常の診療において十分な医療を、できる限り迅速に、より多くの方に提供することが当院の使命です。めざすのは、かかりつけとして当院を受診して、必要があれば高度な医療機関に移り、治療後はまた当院に戻っていただき、在宅療養となっても何かあればすぐに入院していただくこと。そのために、開院以来、当院での診療に加えて、近隣の病院や開業医の先生方の受け皿となってシームレスな医療を提供できるよう努力してきました。新型コロナウイルス感染症の流行にあっては、西東京市並びに西東京市医師会の協力のもと、発熱の外来やPCR検査専門施設を開設して、2021年4月にはワクチン接種専門の外来を設置しました。こうした取り組みを通して地域に最大限貢献するとともに、接種をきっかけに当院を知っていただくことにも努めています。

救急医療もこちらの大きな役割の一つですね。

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救急医療は徳洲会グループの特徴が最も発揮される領域です。当院も開院以来「24時間365日、安心して治療が受けられる」断らない救急医療をめざしてきました。その結果、今では地域で救急搬送の多い病院の一つとなり、消防や地域社会からも信頼される存在になっています。二次救急医療機関として主に標準治療を提供していますので、近隣の大学病院や大規模病院などが担う三次救急と比べると高度な医療の提供には差があります。しかし救急搬送される患者さんの多くは、急な発熱や腹痛、骨折などですし、また開院時から大学病院などとの連携体制を構築してきましたので、必要に応じて高度医療にも迅速につなぐことができ、救急医療を担う役割は果たせていると思います。2021年にはさらなる診療の拡充をめざして救急科の医師を増員し、今後もさらに医師の増員や、ICU、HCU、 放射線治療用施設などの設備の充実を図りたいと考えているところです。

力を入れている分野や特色ある部門について教えてください。

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がん医療では、大学病院との連携も含めたチーム医療での対応や、高齢化に伴う合併症を踏まえた「包括的がん治療」に着目した取り組みを行っています。また外科系は整形外科が中心でしたが、脳神経外科・形成外科・泌尿器科の医師の増員、さらに婦人科・耳鼻咽喉科の医師が常勤となり診療体制も充実しました。低侵襲であるロボット・内視鏡手術を積極的に行い、当院で完結できる診療体制を構築しているのも特徴です。ロボット手術については国産の手術支援ロボットを導入し、泌尿器科をはじめ消化器科や心臓血管外科でも取り組む予定です。そして、24時間対応できる泌尿器科・尿路結石治療、低侵襲ロボット手術、大腿骨骨折治療、性能の高さにこだわった脳血管撮影装置も活用した脳血管内治療、女性骨盤底治療、歯科口腔外科など、特色ある診療を部門化して「この治療ならば武蔵野徳洲会」と頼りにしていただける柱としたいと考えています。

予防医学や総合的な診療にも力を入れていると聞きました。

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当院は西東京市医師会に加盟して市民健診を多数行うほか、先進のCTやMRIを駆使した人間ドックや、痛みが少なく精度の高さにこだわった「MRI乳がん検診」も実施しています。また人間にとって大切な「噛む、動く、睡眠」に注目しているのも特徴で、歯科衛生士による噛む機能の検査や、リハビリテーションスタッフによるロコモティブ症候群予防のための体操、睡眠時無呼吸症候群の検査なども行っています。これらに血管年齢や骨年齢を調べる検査を加えた健診を行うことで、健康寿命の延伸に役立てたいと考えています。また総合診療科では、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の外来診療に対応しています。総合診療科はそのほかに、どのような診療科を受診したらよいかわからない患者さんや、複数の疾患のある患者さんに対するプライマリケアも行っており、専門的な診療が必要な場合は内外の専門診療科・医療機関への橋渡しの役割を担っています。

病院運営に注ぐ思いや展望について聞かせてください。

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当院はまだまだ若い病院、専門的な部門の開設も控えた「のびしろ」のある病院です。地域の患者さんに信頼される「かかりつけ病院」になるための努力とともに、病院には職員とその家族を支える責任もありますから経営という視点も重要です。そのために各部署の課題を明らかにして、病院として成長するための目標を共有しています。そして職員も個々に目標を持ち成長するために、資格取得などの支援も行っています。またAIを活用した問診システムや、当直医と各診療科の医師をオンラインでつなぐシステムの構築も進めています。先進の技術も導入して、医療の質を維持しつつ、業務の効率性を高めて働く環境を改善することにより、患者さんも職員も大切にする病院となりたいのです。そして、職員が自分や家族がかかりたい病院、最後まで診てもらいたいと思える、「生命を安心して預けられる病院」「健康と生活を守る病院」をめざしたいと考えています。

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桶川 隆嗣 院長

1991年杏林大学医学部卒業、1998年同大学大学院医学研究科卒業。1999年米国テキサス大学泌尿器科・腫瘍学研究員として留学。2001年杏林大学医学部泌尿器科に戻り、講師、准教授を経て、2014年教授。2021年4月より現職。杏林大学医学部泌尿器科客員教授。日本泌尿器科学会泌尿器科専門医。専門分野は泌尿器腫瘍学、ロボット・腹腔鏡手術、泌尿器一般。富山県出身。

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