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医療法人社団桜友会 所沢ハートセンター

(埼玉県 所沢市)

桜田 真己 理事長

最終更新日:2023/12/01

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安心でき、心温まる循環器治療をめざす

西武池袋線小手指駅から徒歩15分。所沢入間バイパスから少し入った場所にある「所沢ハートセンター」は、心臓血管のカテーテル治療を主体とし、24時間救急対応を行っている循環器治療専門の医療施設だ。日本循環器学会循環器専門医であり理事長でもある桜田真己先生は、開業前に狭山市の総合病院に勤務していて、心筋梗塞で運び込まれる患者の4割が所沢地域であることに気付き、循環器治療専門の医療施設を所沢に開業しようと考えたという。以来、多くの患者が救われてきた。「私が循環器を選んだのは、技術と治療次第で多くの患者を救えることにやりがいを感じたから」と笑顔で話す桜田先生。地域のクリニックや患者からの信頼も厚く、遠方から治療を受けに来る患者も多いという。季節柄、冬から春にかけてなど気圧の変動時に急患が多い傾向があり、5床ある集中治療室が一瞬で埋まってしまうこともあるそうだ。桜田先生の治療への思いや施設の特徴など、さまざまな角度から聞いてみた。(取材日2017年1月26日/情報更新日2023年11月21日)

所沢ハートセンターを開設された経緯についてお教えください。

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所沢地域には、心臓疾患の救急医療を行う医療施設がなく、私がここへ来る前に勤務していた狭山病院でも、救急で運び込まれる心筋梗塞患者の4割は所沢地域からでした。循環器は特化した治療が多く、時間との勝負ですが、専門技師の技術的な進歩が難しかったり、看護師も熟練してくると、病棟の主任や他の科の救急措置などでローテーションに回らせられたりして、1つの科になかなか定着しないといった問題がありました。CTなどの検査機器も、他の科と一緒に使用するので、循環器ですぐに検査をしたくても待たされてしまうことがあり、小回りのきいた医療がなかなかできませんでした。検査を待っている間に、患者さんの容態が急変するおそれもあるので、迅速な検査と治療ができるよう、2005年に循環器専門の医療施設を開設しました。

最初は有床診療所としてスタートしたとお聞きしていますが。

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実は、所沢には西埼玉中央病院や防衛医科大学校病院があり、三次医療救急は、数字上ベッド数が足りているという状態だったため、これ以上増やせないということで、ベッド数がカウントされない19床の有床診療所としてスタートしました。開業当初から救急治療を積極的に行いました。その後、院名を「所沢ハートクリニック」から「所沢ハートセンター」と改名し、実績を積んだということで2014年に30床に増床して救急指定病院となりました。当院の特徴は、狭心症や心筋梗塞、心不全、不整脈など、循環器疾患を専門に治療する医療施設で、カテーテル治療を主体としています。また、地域の医療機関との連携や協力のもと、24時間体制で治療に取り組んでいて、飯能や川越など、近隣地域からの患者さんも多いですね。

治療にサプリメントを取り入れる研究もされているそうですね。

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サプリメントは市販でもいろいろとありますが、学術的な基礎データがない物や効果がわからない物も多く、医師の中でも否定的な見方をする先生が多いのも事実です。西洋医学は、病気になってから治療をするというのが普通ですが、高齢化社会が加速している中で、病気になりにくい体を作ったり、薬では手が届かない部分をサプリメントで補ったりすることを図れると考えています。そういったことを研究することで、将来的に多くの患者さんの健康に役立たせることができたらうれしいですね。

2017年に8月にはリハビリ室と透析室ができるそうですね。

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高齢者の方は、心臓が悪いとリハビリが難しく、やり過ぎると心不全を起こしたり、家でやってねと言ってもなかなかできなかったりします。また、基礎疾患に糖尿病がある人が三分の一ほどいるので、腎臓疾患を合併している人も多く、こういった方は透析中に血圧が下がり、うまく透析できなかったりすることが度々あります。通常、透析は外来のクリニックで行っているのですが、重症者が入院しながら透析ができる施設がなかなかないので、循環器をバックアップしながらリハビリや透析ができる所を作ろうと考えました。土地の問題などいろいろとあり、実現までに10年ほどかかりましたが、隣接する駐車場の所にできる予定です。院患者さんが早く元の生活に戻れるよう、トータルで回復をめざしていきたいと思っています。

読者へのメッセージと、今後の展望についてお聞かせください。

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人間はいつか病気になるのですから、普段から食生活や運動に気を配るなど、事前の準備は大切です。病気になってから慌てないよう、まず、健診を受けるなど医療施設をうまく利用しながら、早期にケアすることが大切だと思います。循環器系の病気は、専門の医師でなければわからないことも多く、大規模病院を受診したからといって、安心できないことも多々あります。1人の先生だけでなく、他の先生の意見を聞いてみることも、治療を決めていくために重要だと思います。特に高齢者は自分で正確な判断ができないこともあるので、家族が冷静な目で判断してあげてください。現在、新しいカテーテル治療の機械を企業と一緒に開発しています。日本で使われているカテーテル治療の機械は、もともと海外から入ってきているので、今後は、日本から世界へ出ていくかもしれませんね。新しい機械がスタンダードとなり、多くの患者さんに還元されていったらうれしいですね。

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桜田 真己 理事長

1984年防衛医科大学校卒業、研修医時代から循環器をめざし、1986年自衛隊札幌病院内科に勤務。1990年8月から三宿病院循環器科に勤務、1993年所沢市の狭山病院循環器科部長を経て、2005年に前身となる「所沢ハートクリニック」を開業。その後「所沢ハートセンター」に改名し、同施設の理事長も務める。

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