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地域の基幹病院が担う
先進のがん治療について

地方独立行政法人東京都立病院機構 東京都立多摩北部医療センター

(東京都 東村山市)

最終更新日:2022/11/30

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  • 保険診療
  • 悪性リンパ腫
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がんの種類は多岐にわたる。「公益財団法人東京都保健医療公社 多摩北部医療センター」では、地域の基幹病院として幅広いがん治療に対応しており、手術、抗がん剤治療、放射線治療に対応。各診療科において、常に新しいエビデンスに基づいた治療を提供できるように体制を整えている。今回は、血液内科の本村小百合部長、婦人科の工藤一弥部長、泌尿器科の澤崎晴武医長、乳腺外科の大倉史典副院長に、がん治療への取り組みや特徴、今後の展望などを聞いた。 (取材日2021年3月26日)

地域密着型の病院で、専門的ながん治療を提供したい

Qこちらではどのようながんに対応していますか?

A

オーダーメイドの治療を提供している

【本村先生】がん治療については、呼吸器のがんの化学療法以外はほぼ対応できる体制です。消化器がんについては消化器病センターがあり、他にも血液内科、婦人科、泌尿器科、乳腺外科など各科で幅広いがんを取り扱っています。がんの治療方法は大きく3つあり、手術、抗がん剤治療、放射線治療です。基本的には当院ですべて行えますし、他院の協力を仰ぐ場合も地域の中で完結し、患者さんに負担がかからないように配慮しています。治療に関しては、先進的な標準治療の中からその患者さんに適したものをご提案し、丁寧にご説明します。最終的には、患者さんの体調やご希望、ご家族のご意向に合わせてオーダーメイドの治療計画を進めていきます。

Q血液内科のがん治療について特徴を教えてください。

A

血液内科部長の本村先生

【本村先生】血液内科で多いがんは、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫の3つ。専用の病床は37床あり、近隣エリアでも多いほうです。強力な化学療法が可能な無菌室も、個室と多床室合わせて10床確保し、外来では通院治療室に加え、血液内科専用の輸血室や皮下注射化学療法専用の部屋も設置しています。さらに近年は、急性白血病の化学療法と多発性骨髄腫や悪性リンパ腫における、末梢血幹細胞移植に力を入れています。これは、大量化学療法を行った後に造血細胞の働きが低下した患者さんに対し、ご自身の造血幹細胞を移植する治療です。近隣で実施している医療機関はあまりないため、当院が担うべき治療として注力したいと考えています。

Q婦人科のがん治療について特徴を教えてください。

A

婦人科部長の工藤先生

【工藤先生】相談があればその日のうちに対応しています。手術や抗がん剤、放射線治療など、幅広い治療を適切に行える体制を整えており、腹腔鏡による治療には専門の医師が在籍しています。子宮がんは前がん状態で見つけることが大切。当院ではコルポスコープによる検査に力を入れており、受診当日に実施も可能です。治療に関しては、拡大鏡で見ながら精密に焼くことができるレーザー治療も導入しています。最近は、個別化医療が重視され始めました。これまでは遺伝的にがんになりやすい方に検査・治療を行ってきましたが、今は手術で摘出した腫瘍の遺伝子を調べて、薬を使い分ける時代です。先進の医療を患者さんに提供していきたいと思います。

Q泌尿器科のがん治療について特徴を教えてください。

A

泌尿器科医長の澤崎先生

【澤崎先生】泌尿器科では、腎がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣腫瘍、陰茎がんなど泌尿器科領域のがんに幅広く対応しています。近年は、腹腔鏡手術のニーズも増えているのが特徴の一つです。もちろん、放射線治療や抗がん剤治療も、現在のガイドラインに沿って、病状に応じた方法で行っています。2021年4月より、医師がこれまでの2人体制から3人体制になり、より多くの患者さんに対応できるようになりました。今後はロボット手術の導入も視野に入れています。多摩北部エリアの基幹病院として、より安全で繊細な手術を患者さんに提供していきたいと考えています。

Q乳腺外科のがん治療について特徴を教えてください。

A

乳腺外科の大倉副院長

【大倉先生】外来診療日のうち2日間は初診の方が対象ですので、予約は取りやすいと思います。受診当日は、マンモグラフィと超音波検査、必要があれば生検まで可能です。組織診の結果は10日から遅くとも2週間で判明します。乳がんが見つかった場合は、手術と抗がん剤治療と放射線治療すべてに対応しており、当院で完結できます。その後の経過観察も継続して来院する方が多いです。乳腺外科は、1年たつと標準的な治療が変化しているくらい、進歩が著しい分野です。先進の治療を学び、患者さんがお住まいの地域で専門的な治療を受けられるよう努めていきます。心配なことがあれば、自己判断せずに早めに相談していただけたらと思います。

患者さんへのメッセージ

本村 小百合 血液内科部長

1991年群馬大学医学部卒業、医学博士。専門は臨床血液学と血液悪性腫瘍学。日本血液学会血液専門医・同学会評議員、日本内科学会総合内科専門医、日本老年医学会老年病専門医・同学会代議員。

当院は北多摩北部医療圏の基幹病院として、がんの患者さんを幅広く受け入れています。新しいエビデンスに基づいた標準的な治療を前提とし、患者さんやご家族のご意向を踏まえた治療を行っています。泌尿器科や婦人科においては、今後、ロボット手術の導入も視野に入れています。そして、より安全性に配慮した精密な手術を患者さんに提供していきたいと考えております。また、在宅で治療を続ける患者さんも多いため、医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカーなど多職種が連携するチーム医療にも、引き続き力を入れていきます。

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