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医療法人社団康幸会 かわぐち心臓呼吸器病院

(埼玉県 川口市)

竹田 晋浩 理事長

最終更新日:2020/11/25

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先進の医療で地域の心臓・呼吸器治療に貢献

JR京浜東北線の蕨駅と西川口駅からそれぞれバスで10分、大型商業施設の一角に立つ「かわぐち心臓呼吸器病院」。長年、日本医科大学付属病院の集中治療部門の中心として活躍してきた竹田晋浩理事長が2015年11月に開業した。竹田理事長の専門を生かし、「心臓」と「肺」の疾患に特化した専門病院だ。「残りの人生、理想の医療を実現させることに挑戦したい」という竹田理事長の思いが反映された院内。また「行き場のない患者さんを減らしたい」という熱い思いを持ち、「心臓と呼吸器に関する急患はすべて受け入れる」という姿勢を徹底。理想の医療をめざし日々尽力する竹田理事長に、病院の取り組み、今後の展望について話を聞いた。
(取材日2016年8月22日)

開院の経緯について教えてください。

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長年にわたり母校の日本医科大学付属病院で集中治療の現場を経験しましたが、大学病院というのは組織が大きすぎて、何かにつけて自分で決められない歯がゆさを感じていました。そんな思いから、50歳の頃に「これからの人生で、自分のやりたいようにやるためには、自分で病院をつくるしかない」と決意。大学は65歳で定年ですが、開業すれば80歳まで医師人生をまっとうできる。残り30年、自分の理想の医療の実現に挑戦してみよう、と思い開業しました。診療内容は私の専門性を生かして、循環器不全や呼吸不全の管理に特化。当時、川口市には循環器や呼吸器の専門病院がなく、県のニーズもあったため現在の場所を選びました。以来、循環器や呼吸器の疾患で苦しむ患者さんの医療環境を少しでも改善すべく、尽力しています。おかげさまで見込み以上の患者さんが来てくださっているんですよ。

こちらの病院の基本理念はどんなものでしょうか。

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外来から手術、リハビリまでの一貫した対応、そして救急や緊急手術も行える点が大きな特徴です。専門性の高い医療技術や医療機器、施設も自慢の一つですが、これらをそろえるのは病院として当たり前のこと。その上で医師や看護師などの医療スタッフと、患者さん、そのご家族との間に信頼関係を築き、患者さんにとって最善の医療を提供することが病院として大切だと思っています。患者さんが何を必要とされているのか、最善の治療・看護は何かということを全スタッフが常に考え、日々、全力で業務に取り組んでいます。当院のモットーは「急患はすべて受け入れる」。行き場のない患者さんを、なんとしても減らしたいんです。心臓病の急患の治療は、常に時間との戦いです。当院では、循環器を専門とするトレーニングを積んだ医師が当直を務め、24時間、いつどんな時でも急患に対応できるような体制を整えています。

スタッフ体制や設備について教えてください。

3

私の理念である「理想の病院を実現する」に共感してくれるドクターやスタッフを集めています。選考の際には、「受け入れた急患を選り好みせず、丁寧に対応ができるかどうか」に注目。例えば「胸が痛い」と運ばれてきた患者さんの中には、心臓とは関係のない症状の方もいらっしゃいます。そういったケースでも親身に対応してくれることを期待していますね。また、チーム医療に欠かせないコミュニケーションや協調性についても重視しています。設備面では、通常の手術室のほかに「ハイブリッド手術室」を設置。これは内科的なカテーテル治療と外科手術を同時に行える手術室で、例えばカテーテルの治療中に具合が悪くなって外科手術に切り替えなくてはならない時も、スムーズに移行することが可能となります。ほか、人工的に呼吸機能を代替するECMOをICUの中で使用できるのも大きな特徴で、重症の呼吸不全をはじめとしたさまざまな治療に役立てています。

患者さんがリラックスできる工夫も多いと伺いました。

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工夫の一つがICUの天井です。ICUの壁面に窓を設置して部屋を明るくしているのですが、寝ている患者さんの視界にある天井部分にも、天窓のようなスクリーンを設置しています。日中は青空、夜は深い青、といった具合に、時間によって画像が変わるようになっています。ICUの患者さんは寝ている時に幻覚や錯覚を起こしやすいので、少しでも心にゆとりを持ってもらうために、こうした画像を用意しました。また、一部の病気の患者さんは模様の入った天井が虫に見てくることもあるため、一般病棟の天井を無地にしています。カテーテル室もリラックスできるよう、ダウンライトを取り入れました。こうした工夫は私が留学したスウェーデンのカロリンスカ大学をはじめ、ヨーロッパでは一般的に行われていたものです。当院でもそうしたアイデアを、積極的に取り入れるようにしています。

今後の展望について伺います。

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おかげさまで開院以来、たくさんの患者さんに来ていただいているのですが、「もう少し早く来てくれていれば」という方に数多く出会います。心臓や呼吸器の疾患に限りませんが、症状が表に出た時というのは、すでに病気が進行してしまった時という場合が多いです。ですから、今後は少しでも患者さんの健康意識を高め、早めに来院していただけるような啓発活動にも力を入れたいと思っています。例えば市民公開講座を開いて健康について説明したり、近隣の大型商業施設で健康フェアを開いて、買い物ついでに血管年齢を測ってもらったり、という取り組みなどですね。当院が開業するまで、この地域の患者さんは東京の病院に行くケースが多かったと聞いています。遠くへ行かなくても当院があるということを知っていただければうれしいです。救急の患者さんの救命率をさらに高めていくことも念頭に置き、より地域に貢献できる病院をめざしていきます。

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竹田 晋浩 理事長

1992年日本医科大学大学院修了。同大学付属病院集中治療部門を経て2015年開業。「心臓と呼吸器に関する急患はすべて受け入れる」と、外来から手術、リハビリテーションまで一貫した医療を提供する。ハイブリッド手術室や人工肺とポンプを用いる体外循環回路による治療(ECMO)などの医療技術や院内設備を積極的に導入。健康の秘訣は毎晩の適度な晩酌とスポーツジムでの運動。

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