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医療法人社団白翔会 千葉白井病院

(千葉県 白井市)

前村 誠 院長

最終更新日:2020/11/25

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地域ニーズに応える幅広い診療科を整備

北総線白井駅から車で5分の地に、2015年に開業した「医療法人社団白翔会 千葉白井病院」。緑豊かな白井総合公園を臨む4階建ての総合病院で、同じ敷地内には介護老人保健施設と介護付き有料老人ホームを併設した3施設一体型となっているのが特徴だ。急性期から回復期リハビリ、介護、在宅までをシームレスにつなぎ、包括的な地域医療サービスを提供している。診療科目は内科、小児科、整形外科、麻酔科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科などに加え、今春からは消化器外科の常勤体制を整えた。入院施設は一般病棟と回復期リハビリテーション病棟を合わせて100床を設置。二次救急医療機関として夜間救急医療に対応するほか、外来診察では土日診療も行っており、幅広い年齢層に対応している。取材では4月から同院院長に就任した前村誠先生に、開業から4年目の現在の診療体制と今後の方針について話を聞いた。
(取材日2019年6月10日)

病院の成り立ちから伺いたいと思います。

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近年、白井・印西市はニュータウンの開発が進み、人口増加の一方で医療施設の不足が問題視されていたことから、現在の理事長である筒井雅人前院長が地域に貢献できる高度な医療を提供しようと、2015年12月に開設しました。2018年12月の医療法人化に伴い、筒井理事長はより広い視野で経営に専念し、私はこの4月からその理念と地域医療にかける情熱を受け継ぐ形で院長に就任しました。肝胆膵系疾患の手術は前職の「セコメディック病院」で引き受けていましたので、当院のことは着任前から存じておりました。これからは地域に求められる医療体制を整えていく役割が私に期待されていると思いますので、それらに順次取り組んでいくつもりです。まずは私の専門分野でもある上部下部消化器疾患の手術を当院でも施行できるようにすることです。腹腔鏡下手術に必要な医療機器も備え、まずは胆のう摘出手術、鼠径ヘルニア根治術等と順次導入予定です。

その他の診療科の充実ではどのようなことをお考えでしょうか?

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関節の変形症や椎間板ヘルニアなど整形外科は以前から充実しておりましたが、今後、整形外科医師5人体制になる予定で整形疾患全般に対応できる体制になります。耳鼻咽喉科はこれまでも小規模な手術は行ってきましたが、今後は私も手伝いながら甲状腺の手術なども手がけていくことになると思います。また泌尿器科は外来で診察と手術を担当する医師がおりますし、レーザー治療機も導入しましたので、結石を粉砕して排出させる治療も行うことが可能です。さらに外科系の手術数の増加に判い、手術室は3室に増やしました。あとは看護師の確保さえできれば手術件数も伸びていくのですが、現在はここが一番頭が痛いところです。私は今でもセコメディック病院の外来診察と手術も担当していますので、当面は肝胆膵疾患などは、向こうで手術を行う連携を続けていきながら、スタッフの確保にも努めていきます。

病院と老健・老人ホームの3施設一体型も大きな特徴ですね。

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白井市の「新しい医療介護施設モデル」になればと構想したものです。急性期治療を終えた患者さんが自宅に戻るまでの間、どこの介護施設に行けばよいかわからないといった不安を持たれる方も多いものです。また、80歳以上の後期高齢者ですと、そのまま自宅に戻って普通の生活ができないケースも多いです。老健・老人ホームは、自宅に戻る前にワンクッションの役割を果たしています。当院の医師が老人ホームや老人保健施設に日々訪問診療も行っていますし、何か体調不良が起きればすぐに病院に来ることが可能です。この敷地内で急性期からリハビリ、介護、在宅まで切れ目なく包括的な医療サービスを提供することが当院が理想とする地域医療の一つの形なのです。回復期病棟は、これまでは一般病棟が45床でしたが、この4月からは一般を55床にして、回復期を45床に改編しました。これも3施設一体型のスケールメリットをより生かすための方策です。

病病・病診連携についてはいかがでしょうか?

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セコメディック病院とは連携関係を築いていますが、例えば白井市には二次救急の対応ができる病院が少ないため、その分野で新たに協力してもらえる病院を探していくつもりです。すでにあいさつまわりは行っていて、いずれ密な病病連携につながっていけばと期待していますね。病診連携については前職でも地域連携室長を兼ねていましたので、こちらでも積極的に地元の先生方の集まりに顔を出したり、また当院の医師を紹介する場を設けたりしています。やはりあいさつの訪問だけではなく、顔が見えるお付き合い、人柄までわかるような懇親・交流の場を設けることで相互理解も進み、「何かあれば紹介しよう」という気にもなるものです。また泌尿器科医院の先生に外来で診察してもらう、いわゆるセミオープン型の医療も開始していますので、病院勤務から独立開業された先生で、当院で外来もやってみたいという方があれば、前向きに検討したいですね。

今後の方針を教えてください。

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地域全体の健康寿命を延ばすという観点から、将来的には健診センターをつくろうという構想を持っています。白井市は企業も多いですし、企業健診もニーズはあるはずなのです。当院はマルチスライスCTや1.5TのMRIも備えていますから、脳ドックなども可能ですし、画像を読影できる医師もいます。一方、病院としてのこれからについてです。現在は一人の患者さんに紐づいて訪問看護師やケアマネジャー、介護福祉士などそれぞれの専門分野の人が一緒に医療介護をサポートしていく多職種協働が求められています。全員が情報共有できるために、ICTのシステムを活用したものにすることも必要です。その前にやはり魅力ある、働きがいのある病院にしていくことをアピールして人員の確保に努めたいと思います。そのようなさまざまなミッションを達成するのが院長である私の責務と思っております。

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前村 誠 院長

1958年鹿児島県出身。1984年防衛医科大学校を卒業。その後、同大学の医局、鹿児島大学病院、南九州病院の外科医長、小倉記念病院の外科部長などを経て、2006年セコメディック病院副院長に就任。2019年4月より現職。趣味は手作りの酒肴とともに楽しむ地方の銘酒、特に日本酒。日本外科学会外科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医の資格も有する。

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