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医療法人社団 輝生会 船橋市立リハビリテーション病院

(千葉県 船橋市)

梅津 博道 院長

最終更新日:2020/11/25

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再び輝く人生を送れるようチームでサポート

エントランスを入ると広々とした空間に和モダンのインテリア。すぐそばの喫茶室にはグランドピアノが配され、まるでホテルのような雰囲気を醸し出しているのが「船橋市立リハビリテーション病院」だ。受付からリハビリテーション室へと続く広い廊下には多くの絵画が飾られ、理学療法士とともに歩行訓練をしている姿も見受けられる。2018年から同病院を率いている梅津博道院長は「病棟フロアごとにチームマネジャーを置いて、看護師、ケアワーカー、理学療法士、作業療法士など多職種スタッフによるチームアプローチをしている点が大きな特徴です」と話す。同院では船橋市全体のリハビリテーションのレベルアップのため、地域のリハビリや福祉医療に携わる人たちを対象に講演会やワークショップなども行っているという。同院のリハビリ医療への取り組みなどについて話を聞いた。
(取材日2019年10月16日)

病院の成り立ちと基本理念についてお話しください。

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1999年ごろ船橋市ではまだリハビリテーションの医療施設がなく、回復期の患者さんの受け入れ機関が必要とされていました。そんな中、地域のニーズの高まりに応えるため2002年に船橋市立医療センターの隣接地にリハビリテーション病院を設立することが決まりました。その後、2005年に公設民営で運営することが決定されたのです。公募の結果、医療法人社団輝生会が指定管理者となり、2008年に開業しました。当病院は公設民営ですから船橋市の考えも踏まえつつ、法人理念に基づいた運営をしています。具体的には患者さん一人ひとりの尊厳を保持して、それぞれの方が輝いていけるよう人権を尊重すること、患者さんの主体的なリハビリテーションを推進し自己決定権を尊重すること、地域におけるリハビリテーションの推進、高齢者や障害者が健常者とともに暮らせるノーマライゼーションの実現、そして情報の開示といったことを基本理念としています。

こちらのリハビリテーション医療の特徴はどんなことでしょうか。

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病棟フロアごとに全体を統括するチームマネジャーを置き、医師、看護師、ケアワーカー、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカー、管理栄養士などすべての職種を配置し、多職種のスタッフによるチームアプローチを徹底していることです。チームカンファレンスによってリハビリテーションの方針と計画を定め、毎月経過チェックし、計画を見直しています。そのチームの一体感をより強固にするために当病院では白衣を着用せず、すべての職員はユニフォームを着用して左胸のワッペンで職種を区別しています。これはすべてのスタッフの志は一つであり、ただその役割が異なるだけ、そういう意味合いがあると思います。医師も先生とは呼ばす、さんづけで呼んでいます。またリハビリテーションは365日休むことなく行っています。

病室での工夫やここでの生活はどのような特徴がありますか。

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リハビリテーションの目的は、以前のような動きができる状態で生活を送ることにありますから、病棟でもご自宅での生活と同じように過ごしていただいています。例えば朝晩は必ず着替えて、食事は食堂で取っていただいています。洗面は朝晩洗面所で、排泄は必ずトイレで行いおむつは極力使用していません。生活面で特に留意しているのが食事で、当病院の自慢の一つです。栄養部が各患者さんの症状に適したレシピを考案し、和食、洋食、中華など専門の調理師が調理しています。厨房は病棟の各フロアに設置していますので、できたてで温かく本格的な味わいのお料理をお出しするようにしています。調理時にはおいしそうな匂いも漂ってきて、患者さんからは好評のようです。

院長として心を砕いていることについて教えてください。

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患者さんへより良いリハビリテーション医療を提供するために、また法人の経営的側面からも職員の満足度を高めることが重要と考えています。患者さんたちに明るい笑顔で優しく接するにはやはり職員の働く環境が整っていることが大切です。職員の労働環境の改善、特に最近ではハラスメントに対して重点的に対応しているところです。職員満足度の向上をめざして教育研修にも力を入れています。当病院は教育研修部を設置しており、教育を専門とする職員が、各職種の若手スタッフの指導にあたっています。また、法人本部においても教育研修局が設置されており、各施設での現場教育や現場外教育に力を入れています。当法人は、リハビリテーション病院のほか、在宅総合ケアセンターなども運営しており、法人内で回復期のリハビリテーションから在宅生活期、訪問看護などさまざまな場面で、リハビリサービスが提供できるよう教育体制を整えています。

最後に今後の展望についてお聞かせください。

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今の医療サービスの形を維持しつつ、職員がやりがいと喜びを感じられる職場環境にしていくことで、患者さんたちにもより質の高いリハビリテーション医療を提供することができるのではと考えています。当法人はここから少し離れた飯山満町に外来や短期通所、訪問リハビリを主とした船橋市リハビリセンターも運営していますので、そこと連携しながら回復期だけでなく在宅生活期においても船橋市全域の方々をしっかり支えていきたいと思います。また、船橋市全体のリハビリのレベル向上のために、地域でリハビリや福祉に携わる方々に向けて研修会やワークショップなども行っており、今後もさらに充実させていきたいと考えています。より多くの患者さんやご家族の方々に「この病院に来て良かった」と思っていただける病院、地域の方々から信頼される病院をめざしていきたいと思います。

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梅津 博道 院長

1981年群馬大学医学部卒業。虎の門病院にて脳神経外科の医師として約20年勤務。2002年から医療法人社団輝生会勤務。2008年船橋市立リハビリテーション病院開業時に院長を務める。その後2014年初台リハビリテーション病院の院長、2016年在宅総合ケアセンター成城のセンター長を経て2018年から現職。日本リハビリテーション医学会リハビリテーション科専門医。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医。

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