医療法人道心会 埼玉東部循環器病院
(埼玉県 越谷市)
原城 達夫 院長
最終更新日:2024/02/01
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急性循環器疾患の予防、診断、治療に注力
2001年の開設以来、循環器領域の専門病院として地域からの期待と責任に応えるべく診療を続けている「埼玉東部循環器病院」。特に急性循環器疾患の救命を自らの責務とし、救急患者を積極的に受け入れ、断らない心臓救急を実践している。循環器内科と心臓血管外科が協力し合い、迅速に診断した上で、カテーテル治療から開胸・開腹手術まで幅広い治療の中から、患者に合った適切な治療を選択。心臓に特化した人間ドックや心臓リハビリテーションにも対応し、予防から診断、治療、その後のフォローまでを一貫して担っている。理念として「患者さまの心と病気への親身な思いやり」を掲げる同院。献身的な精神が医療の根源と捉え、地域との信頼関係構築に努めることで健康を支えている同院の取り組みについて、原城達夫院長に話を聞いた。(取材日2023年10月13日)
病院の特徴について教えてください。
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当院は地域密着型の循環器疾患に特化した専門病院で、特に循環器救急に力を入れています。救急疾患はスピードが求められるため、この規模の循環器単科病院のフットワークの軽さを生かして、迅速な診断・治療に努め、24時間PCI(経皮的冠動脈インターベンション)ができる体制を整えています。予定手術については、循環器内科と心臓血管外科が心臓と全身の血管疾患に対し、ハートチームとして治療方針を決定しています。心臓の疾患のみを扱う熟練の医師およびスタッフがそろっているのも専門病院である当院の強みの一つです。リハビリテーションについては、高齢の患者さんが多いことから、3人の理学療法士を中心に、心臓リハビリテーションだけではなく理学療法も行っています。入院患者さんのほか、心筋梗塞の患者さんの退院後のフォローにも対応し、心機能も筋力も落とさないようにサポートすることで寝たきりにならないように取り組んでいます。
循環器内科ではどのような診療を行っていますか?
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開業医の先生からのご紹介も多く、特に緊急を要する場合はできる限りその日のうちに診断をつけるようにしています。心筋梗塞や、不安定狭心症で心筋梗塞に近い状態が疑われるときは、冠動脈CT検査を即実施。採血、心臓超音波検査、生理検査についても迅速に結果をお伝えしています。また、カテーテル検査の際はプレッシャーワイヤーを使った虚血評価をし、イメージングデバイスで血管内を評価。核医学検査では心筋虚血部位を特定、心不全や拡張型心筋症を診断するなど専門的な検査も行っています。治療については、狭心症や心筋梗塞に対するPCIを数多く実施し、下肢閉塞性動脈硬化症に対するEVT(末梢血管形成術)や不整脈のカテーテルアブレーションなど広く対応しています。また、心不全や冠動脈疾患はその前段階が重要になるため、基礎疾患である血圧、コレステロール、糖尿病の管理、禁煙指導による生活習慣病の予防にも力を入れています。
心臓血管外科についてはいかがでしょうか。
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心臓血管外科の強みは成人の心臓および全身の血管疾患治療をほぼ網羅している点です。血管の治療では、大動脈瘤破裂や大動脈解離、閉塞性動脈硬化症、下肢静脈瘤に対応しています。同科の坂田公正先生は、開胸・開腹手術による人工血管置換術とステントグラフト内挿術の両方に精通し、ステントグラフト治療においては他院で手術困難とされた治療にも数多く対応してきました。下肢静脈瘤に対する管内焼灼法はレーザー治療と高周波治療に加え、先端のグルー治療も可能です。また、2023年には井上堯文先生が着任し、心臓の手術を開始。不整脈に対する冠動脈バイパス手術、心臓弁膜症の手術といった専門的な手術を実施しています。中でも井上先生が得意とする低侵襲左心耳閉鎖術は、心房細動によって起こる可能性のある脳梗塞を未然に防ぐことが期待できる治療です。県内では対応できる施設が少ないことから、積極的に紹介患者さんを受け入れていきたいです。
専門病院ならではの良さも知りたいです。
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小規模な病院なので、上下関係が厳しくなく、良い関係性が自然に築けていると思います。循環器内科と心臓血管外科は医局も同じでみんなで一緒にいることが多く、院長室はないので私もそこにいます。何かあればすぐに相談できる環境ですので、ハートチームとして内科、外科どちらかの治療に偏ることなく、患者さんのためのベストな治療を心がけています。これは、医師だけではなく看護師、薬剤師、リハビリテーションスタッフ、MSW(医療ソーシャルワーカー)などスタッフについても同じで、頼み事はお互いにすぐにお願いしています。医師の数も安定し、24時間体制で循環器救急に対応できる診療体制も整ってきました。特に循環器内科では、日本医科大学や東京大学など各大学に在籍している非常勤の先生の存在も、とても頼りになっています。
地域の患者さんや開業医の先生へのメッセージをお願いします。
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日々の診療では、まずは患者さんの話を聞き、何に一番困っているか、どうしてほしいかといった悩みや要望を知った上で、診断を早くつけて、適切な治療につなげています。積極的に治療を受けたくないという人には治療をするメリットを説明し、安心感を与えられるようにしています。地域の先生からの紹介患者さんについては、検査結果などはなるべく早くフィードバックし、地域の先生にお戻しした後も、1ヵ月に1回はフォローを入れるというように2人主治医制で診ています。地域の心臓疾患はすべて受け入れるという意気込みでおりますので、気軽にご紹介ください。当院では、近い将来、病院の増築を予定しています。救急科外来や個室の設置、外来スペースの拡充によって、より総合的に心臓や血管の診療をしていければと考えています。
![Main z53973 20231013 21](https://prod-hf-public.s3.amazonaws.com/uploads/chief_message/img/2397/main_Z53973_20231013_21.jpg)
原城 達夫 院長
1991年金沢大学医学部卒業、1995年同大学大学院修了。金沢循環器病院、福井県立病院、新古賀病院、小松市民病院、高岡市民病院などの勤務を経て、2014年埼玉東部循環器病院循環器内科部長に就任。2021年3月より現職。専門は循環器、心血管カテーテル治療、動脈硬化。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医。医学博士。チームワーク良く皆で同じ方向をめざせる雰囲気づくりに励む。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/1万2000円