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医療法人社団天宣会 北柏リハビリ総合病院

(千葉県 柏市)

杉原 浩 病院長

最終更新日:2023/11/01

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医療とリハビリテーションで幸せな高齢期を

開設以来、高齢期の幸せを医療とリハビリテーションで支えてきた「北柏リハビリ総合病院」。回復期、および慢性期に対する手厚く細かなリハビリテーション、外来と病棟の両輪で患者と家族をサポートする認知症医療、治療中の快適性を追求した血液透析を3本柱として、病気やケガと共存する高齢期の暮らしをバックアップしている。2017年からは、千葉県が指定する「認知症疾患医療センター」として、鑑別診断や急性期的な症状への対応、相談などを実施。医師、看護師、精神保健福祉士といったスタッフを増強して、患者が住み慣れた場所で1日でも長く暮らしていくための体制整備に尽力してきた。脳神経内科の医師として今も現場に立ち、パーキンソン病や認知症といった深刻な疾患と向き合う杉原浩院長に話を聞いた。(取材日2023年9月27日)

まずは、病院の成り立ちから教えてください。

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当院は、医療法人社団天宣会のヘルスケアシステムに属する病院の1つとして、2000年に開院した病院です。天宣会は、「医療・福祉サービスの提供を通じて人々の健康と生活の質の向上を図るとともに、日本古来の伝統的文化を守り、社会の発展に寄与する組織」を理念に掲げ、柏市と野田市を中心に医療と介護を展開しています。当院より先に、介護老人保健施設や人間ドック専門施設などが運営されていました。病院と介護老人保健施設の複合施設として当院がスタートを切ったのも、そうした背景があったからです。現在では、回復期リハビリテーション病棟、障害者病棟、精神科病棟、一般病棟、認知症治療病棟、さらには介護老人保健施設と、多岐にわたる入院・入所機能を持ち、包括的な医療とリハビリテーションを提供しています。

認知症疾患医療センターの取り組みをお聞かせいただけますか。

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高齢化で増加の一途をたどる認知症に適切な医療を提供するため、2017年、国の公募に応じる形で「認知症疾患医療センター」を開設しました。当初は医師が私1人で、看護師とバックオフィスを合わせても片手で数えきれるほどの少人数でのスタートでしたが、着実にスタッフを増強し、脳神経内科の医師が3人、精神科の医師が2人、看護師3人、精神保健福祉士が2人、社会福祉士が1人、事務員1人、その他非常勤の医師や看護師など充実させた体制を構築しています。認知症治療病棟だけで100床ある病院は少ないため、遠方からの相談も多いんですよ。症状が軽度から中等度の方は脳神経内科の外来で通院治療を担当し、症状が進めば精神科の先生にも介入してもらいます。周辺症状がある場合は入院加療となり、包括的な診療を提供できる点が最大の強みですね。

回復期リハビリテーションの特徴を教えてください。

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急性期病院で治療が終わった患者さまを受け入れ、スムーズに自宅や施設に戻れるよう橋渡しをすることは当院の重要な役割です。さまざまなリハビリテーションの中でも、「脳梗塞・脳出血・くも膜下出血・パーキンソン病など、脳血管や脳神経の疾患に対するもの」、「整形外科的な疾患やケガの後に行われるもの」、「長期の入院などで体を動かさない期間が長引き、心身が衰える廃用症候群をケアするもの」の3つには特に注力してきました。外来から内科疾患などの患者を受け入れる一般病棟でも、積極的なリハビリテーションの介入で廃用症候群の予防に努めています。パーキンソン病にも、嚥下の機能低下が見られ始める中期からリハビリテーションを行っています。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、約70人の専門スタッフがチームを組んであたっていますから、一人ひとりの患者さまに丁寧なリハビリテーションを提供することが可能です。

外来診療にも力を入れているそうですね。

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外来は、内科をはじめ脳神経内科、精神科、整形外科、眼科、歯科と、高齢者に多く見られる疾患に広く対応しています。脳神経内科は頭痛、めまい、手足が自由に動かせないなどの自覚症状があり、MRIでの精密検査を求めて受診される方が多いですね。割合として多いのはパーキンソン病で、投薬とリハビリテーションの二軸で症状の進行抑制を図るほか、入院して集中的にリハビリテーションを行うことも可能です。また、歯科では、一般的な診療のほか入院患者の口腔ケア、眼科は実績豊富で希望者が多い白内障手術に注力しています。どの診療科においても、「いつでもどんな方でも診る姿勢」を大事にしており、紹介状も予約も必要ありません。近所の診療所に行く感覚で気軽にご来院ください。なお、白内障手術については、日帰りのほか、ご希望に応じて入院も可能です。

今後の展望について聞かせてください。

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これも高齢化に伴ってニーズが増えている分野に、透析治療があります。当院は35ベッドの広々とした血液透析室を備え、長時間におよぶ治療時間を少しでも快適に過ごせるよう環境を整えてまいりました。治療中の患者さまの多くは中度の方で、重度の合併症がなければ広く受け入れが可能です。併設する介護老人保健施設やデイケアなどと連携し、外来通院透析はもちろん入所透析も選択できますのでぜひご相談ください。明るい太陽光が降り注ぐ穏やかな透析室で、穏やかな気持ちで治療に取り組んでいただきたいと思います。当院のモットーは、「患者さまに優しく」。外来でも入院でも、手厚くきめ細かな医療とケアを提供することにスタッフ全員が心血を注いでいます。今後も引き続き、ますます増加する高齢化社会に対応し、患者さまの希望に沿った選択肢を提示できるよう知識と技術の研鑽に努めてまいります。

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杉原 浩 病院長

1986年聖マリアンナ医科大学大学院修了。聖マリアンナ医科大学の神経内科に25年間勤務した後、2005年から副院長として医療法人社団天宣会北柏リハビリ総合病院に勤務。2009年より現職。天宣会の理念である「感謝な心」にも通ずるが、感謝の思いを持って日々、患者と接し続けている。日本内科学会総合内科専門医、日本神経学会神経内科専門医、日本老年医学会老年病専門医。

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