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社会医療法人若弘会 若草第一病院

(大阪府 東大阪市)

山中 英治 病院長

最終更新日:2022/06/07

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「困ったとき」に頼れる、地域完結型病院

瓢箪山駅から線路沿いに徒歩5分ほど進んだ場所にある「若草第一病院」。24時間365日、救急受け入れを行う「困ったときに何とかしてくれる病院」として、住民はもちろん、地域の開業医からも信頼を集めている。地域医療支援病院として地域の医療ニーズに沿いつつ、質の高さを追求した医療を提供しながら、脳卒中・人工関節・スポーツ整形外科・内視鏡診療なども得意とする同院の山中英治病院長に、地域における同院の役割や特徴、力を入れる各部門の特色と強み、チーム医療を担う看護師や薬剤師の活躍ぶり、今後の展望などを聞いた。(取材日2022年4月6日)

病院の地域での役割や特色などをお教えください。

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1981年4月に開設された当院は「地域で頼りにされる病院」をモットーに日々診療にあたっています。当エリアは高齢化が進み、誰もが大規模な医療機関がそろう大阪市内まで行けるわけではなく、また手術を受けても通い続けることが困難なケースも少なくない中、当院では診断から治療まで一貫して対応しており、また同じ法人内にリハビリテーション病院や在宅医療関連施設もあり、「最期まで診られる」のが特徴です。地域の先生方とも長年築き上げてきた信頼関係から、検査や手術など“ドクターtoドクター”で患者さんをご紹介いただくことも多く、患者さんからも地域の先生方からも「困ったときに何とかしてくれる病院」と認識されていると自負しています。また、適切な治療を効率良く提供するための「クリニカルパス」、栄養サポートチーム(NST)などチーム医療に関するシステムを早期に導入し、取り組んできたのも特色の一つです。

力を入れている脳卒中診療、整形外科について教えてください。

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脳卒中部門では、幅広い脳神経外科疾患に対応できる脳神経外科医師が常駐し、24時間365日体制で血栓溶解療法・血管内治療・手術に対応。ICU6床・HCU4床を設けるほか、看護師も十分な人員を配置し、いつ起こるかわからない、時間との闘いである脳卒中に備えています。新型コロナウイルス感染症の流行下では他医療機関に搬送できなかった脳卒中患者さんを遠方からも受け入れてきました。整形外科では、人工関節とスポーツ整形外科が当院の強みの一つ。人工関節治療ではその道のエキスパートが在籍しており、クチコミでどんどん広がり、手術件数も増加の一途をたどっています。スポーツ整形外科の診療では、専門医師がいわゆる野球肘の診療をはじめ、多様なスポーツ障害に対応するほか、内視鏡を用いた肩・肘・膝の治療はご高齢の方にも提供しており、奈良県など遠方からご来院いただくことも少なくありません。

内視鏡部門、がん診療についてはいかがでしょうか。

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内視鏡部門では、内視鏡治療について専門性の高いテクニックを持つ医師が在籍しており、神戸など遠方からも紹介患者さんが訪れています。24時間365日、緊急内視鏡診療体制で、胃潰瘍・食道静脈瘤での消化管出血の止血処置、食道異物除去術、閉塞性黄疸などに対する緊急胆膵内視鏡治療などに対応しています。このような低侵襲治療が進む一方、高齢患者さんの中には健康診断を受けていない方も多く、がんに加え腸閉塞や腹水がある状態で運び込まれて緊急手術となるケースも少なくありません。また人工透析などを受けている患者さんはがん手術を断られることもありますが、当院ではそうしたハイリスクの症例にも対応しています。放射線治療をはじめがん治療に関するさまざまな機器を備えていますので、地元でほとんどの治療が完結できるようになっています。

チーム医療を担う、各専門家についてもご紹介ください。

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特定分野の熟練した技術と知識を有する看護師が多く在籍していることも、当院の特徴です。医師は治療行為のみに目がいきがちですが、看護師はまったく異なる役割の中で「一生もののケア」を提供し、患者さんに安心感を与えてくれる存在。コロナ禍では、日本看護協会感染症看護専門看護師を中心に徹底した衛生管理を行い、またさまざまな医療機関の要請を受け、同看護師が応援に駆けつけるなど、内外で大活躍してくれました。また医学の進歩により抗がん剤や痛み止めなど薬の種類が急増する昨今、化学療法や緩和ケアを支える薬剤師の科学的アプローチ力も欠かせません。各専門家と役割を分担し、各々の分野で活躍してもらうことは、職員自身のやりがいに通じるだけでなく、患者さんにとっても大きなメリットにつながると考えています。

今後の展望と地域住民の方にメッセージをお願いします。

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特定の診療領域に特化することで“得意”を伸ばしてきた当院では、例えば当院に専門家のいない糖尿病に関しては、糖尿病に強い近隣の病院を紹介していますし、逆に内視鏡や人工関節などは他病院から患者さんをご紹介いただく体制が整っています。民間病院同士はいわばライバル関係にあるのですが、このように「競合」ではなく「協力」にシフトし、真の意味での地域医療連携がかなうグループをつくっていけたらというのが私の目標です。当院の属する中河内医療圏は、大阪市内の医療機関へ通う人も多いエリア。元気なうちはそれでも問題ありませんが、いざ大きな病気になってしまったら通い続けるのは困難ですから、当医療圏にある資源をみんなで共有し、それぞれの特徴を生かしながら地元で完結できる医療体制を築いていきたいですね。最初に申し上げたとおり、当院がめざしているのは「困ったときに頼りにされる病院」。何かに困ったら遠慮なくご来院ください。

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山中 英治 病院長

1983年関西医科大学卒業。専門は消化管外科、静脈経腸栄養など。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医。日本クリニカルパス学会理事長、日本臨床栄養代謝学会理事、大阪府私立病院協会理事。職員の論文発表など学術活動や資格取得を奨励し、全面的にサポート。表彰といった評価制度を設けるなど、スタッフのモチベーションアップにも努める。

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