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医療法人 道仁会 道仁病院

(大阪府 寝屋川市)

宮崎 悦子 理事長

最終更新日:2022/12/02

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総合内科診療と消化器疾患治療で地域に貢献

大日駅から車で約10分。寝屋川市の仁和寺の一角にたたずむ「医療法人道仁会 道仁病院」。地域のかかりつけ医として総合内科診療を設け、風邪・発熱・糖尿病や高血圧などの生活習慣病と幅広く診療する一方で、大腸肛門病分野や炎症性腸疾患治療といった専門性の高い治療、訪問診療や訪問リハビリテーションなどの地域支援にも注力している。1972年の創立から50年間にわたり地元住民の健康を見守り、時代のニーズに合わせて医療体制を充実させながら進化し続けてきた同院。理事長の宮崎悦子先生は、「患者さんのご要望にお応えし、QOL(生活の質)の向上を重視した治療を提供しながら、これからも可能な限り最後までお世話していきたい」と話す。2021年には新築移転リニューアルを果たし、広々とした駐車スペースやホテルライクな雰囲気漂う病室を備え、ゆったりと受診できるようになったのも魅力。今回は、医師家系に生まれ8代目として日々奮闘する宮崎悦子理事長に新病院の特徴について話を聞いた。(取材日2022年10月31日)

病院の成り立ちと歴史について教えてください。

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ここは、私の父が1972年に建てた病院で、今年でちょうど創立50年です。そもそも私の父方の祖先は長崎の出身で代々続く医科の家系でして、その歴史の中で私は8代目にあたります。祖父は大阪に出てきて、市内で医療をしていたのですが、戦争が始まり疎開した先が寝屋川市でした。警察官の方々の集合住宅で診療をしていたそうで、長年お世話になった地域に恩返しがしたいと、ここ仁和寺に病院を建設することに決めたと聞いています。創設するにあたっては、それまで国立大阪病院(現・国立病院機構大阪医療センター)で勤務していた父が中心となり、診療は外科と整形外科をメインとしていました。しかし、父が亡くなり2007年に理事長である私と、院長で大腸肛門外科の専門医師でもある弟、消化器内科の医師である妹の私達3人きょうだいが病院を引き継いでからは、消化器疾患治療を強みに幅広い内科診療と大腸肛門外科を中心に医療提供しています。

この度、新築移転されたそうですね。

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ええ。以前の建物は老朽化したため近くに建て替えを行い、2021年4月に移転リニューアルしたばかりです。当病院は、急性期を担うというよりは、地域のかかりつけ医としての役割が大きく、親子3世代で通ってくださる患者さんもいるような地域密着型病院です。リニューアルにあたっては、「患者さんのお悩みや困っていることに対して応えたい」「最後までお世話させていただきたい」という思いを形にしました。1階には3つの診療室とCT室を備え、2階には手術室、内視鏡室、リハビリテーション室のほか、管理栄養士による栄養指導を受けられるお部屋も準備しています。3階および4階は病室で、以前よりも療養ベッドを増やし、一般22床、療養33床の合計55床でスタートしました。また、以前から行っていた訪問診療に加え、病院に来られない患者さんのために訪問リハビリテーションも開始しました。これまで以上に地域に貢献したいと考えております。

特に力を入れている診療は何ですか?

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当院では、「大腸肛門病センター」を立ち上げて、赤ちゃんからご高齢の方までの便失禁や便秘といった排便障害・痔の治療・肛門周りの炎症など、診察・手術・治療を行っています。また、炎症性腸疾患(IBD)に特化した外来を設け、若年層にも多い潰瘍性大腸炎やクローン病といった専門性の高い難病治療にも取り組んでいます。このような消化器疾患に幅広く、また外科と内科の両面から治療に取り組んでいる点は、当病院の大きな特長といえます。また、消化器疾患を専門的に扱う病院として、排便造影検査や直腸肛門内圧検査、肛門エコー検査など専門性の高い検査も実施し、細かに検査することで的確な治療につなげています。さらに、炎症性腸疾患(IBD)に特化した外来では私の妹である田中医師が、大腸肛門病センターでも男性・女性医師の二診制を取っています。男性医師に診てもらうことに抵抗がある女性患者さんも安心して受診できるよう配慮しています。

検査を重要視して、健康寿命を延ばすことにも注力しているとか?

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これまでも予防の観点から内視鏡検査には力を入れてきましたが、さらに苦痛の少ない診療をめざして、このほど胃カメラ検査に経鼻内視鏡を導入しました。鎮静剤を用いた経口検査も引き続き行っていますが、希望に合わせて選択できることが大事だと思っています。内視鏡検査は、胃カメラと大腸カメラ検査を同日に受けることが可能ですし、大腸カメラ検査では小さなポリープがあればそのまま切除しています。また、私が寝屋川市医師会の理事をしていることもあり、近隣病院とは日頃から密に連携しています。万が一、当院で対応できない病気が見つかった際は迅速に適切な病院をご紹介しています。さらに、当院の患者さんが診療時間外に体調が悪くなられた場合も、近隣の急性期病院で診療していただき、状態が落ち着いたら当院へ転院していただいたり、訪問看護師さんから連絡をもらって診療したりと、できるだけ当院でお世話できるように努めています。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

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当病院はホスピタリティーを大切に長年診療を続けてきました。ここ数年の感染症対策に関しては特に配慮し、徹底した院内換気と3人診療するごとに環境消毒を実施することで、滞りなく診療を続けてきたことは私たちの誇りになっています。これからも地域のかかりつけ医として、患者さんの目線に立った思いやりのある診療と、生活の質を上げられるような医療の提供で地域に貢献できればと考えています。具体的には、新病院では地域の高齢化に対応し療養病棟のベッド数を増やし、在宅療養が難しいケースも療養病棟で治療できるように対応しました。より快適に過ごしていただけるよう個室の病室にはトイレも設置しています。また、訪問診療や訪問リハビリテーションなど、在宅医療を支援する病院として病病連携や病診連携に力を注ぎ、地域を支えていく体制をさらに整えています。患者さんお一人お一人を長く診療し、支えていける病院をめざしていきたいと思います。

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宮崎 悦子 理事長

1987年関西医科大学卒業後、国立大阪病院(現・国立病院機構大阪医療センター)で研修を受け、その後消化器内科にて勤務する。子育てのため一時的に休職するが、1991年から医療法人道仁会道仁病院に非常勤医師として入職。2007年同院常勤医師となり、同時に理事長に就任。診療では、できるだけ患者の話に耳を傾けて、希望を尊重した治療をめざすことを信条としている。寝屋川市病院協会副会長。趣味は音楽鑑賞。

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