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独立行政法人地域医療機能推進機構 星ヶ丘医療センター

(大阪府 枚方市)

細野 昇 院長

最終更新日:2023/04/24

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地域に求められる医療を提供し続ける

緑豊かな丘陵地に立つ「星ヶ丘医療センター」は1953年に開院し、70年もの歴史を持つ。「地域の皆様に心のこもった良質な医療を提供する」を理念に掲げ、「星ヶ丘厚生年金病院」として長く地域に親しまれてきたが、2014年に独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)の一員となり、現在の名称になった。幅広い診療科とより専門的な医療に対応する機能を備え、急性期・回復期医療から、緩和医療まで対応できるケアミックス病院として、地域の健康をサポート。健康管理センターや病院付属の訪問看護ステーションもあり、途切れ目のない医療サービスを提供している。同院の院長を務めるのは、日本整形外科学会整形外科専門医の細野昇先生。星ヶ丘厚生年金病院時代から培われてきた地域とのしっかりとした信頼関係を大切に受け継ぎながら、多様な地域ニーズに対応すべく、さまざまな取り組みを実践している。「地域の方々に求められる病院でありたい」という細野院長に、同院の特徴や超高齢社会に向けた取り組み、今後の展望などを語ってもらった。(取材日2023年3月9日)

病院の特徴や地域における役割について教えてください。

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当院は、複数の機能を持つケアミックス病院です。救急医療、回復期の医療はもちろん、緩和医療や病院付属の訪問看護ステーションを持つなど地域包括ケアにも対応しています。救急医療ではとりわけ脳卒中と整形外科に力を入れ、専門性の高い医師が在籍し、24時間365日体制で患者さんを受け入れています。当院には脊椎専門の医師が複数人在籍しているので、脊椎・脊髄損傷の患者さんを積極的に受け入れています。緊急手術が必要な症例は、ドクターヘリによる救急搬送で対応しています。また、脳卒中と整形外科疾患以外では、内科疾患の救急も受け入れていますが、夜間は内科・外科系の医師による総合当直で対応しています。

回復期の医療にはどのような特徴がありますか。

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脳卒中や整形外科疾患は手術すれば終わりではなく、早期にリハビリテーションを開始して、短期間での回復や社会復帰をめざします。専任の医師は、それぞれ得意領域を持っており、カバーできる範囲の広さが特徴です。さらに、セラピストと呼ばれる理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が86人在籍しています。スポーツ障害からの回復やご高齢の方の運動機能維持をめざすためのサポートなど、得意分野も異なるので、さまざまなご要望に対応できるのが強みです。セラピストにとっても、得意なことを患者さんのために生かせる環境がモチベーションアップにつながっています。この数年は、当院でも新型コロナウイルス感染症の専用病床を設けて対応してきました。ご高齢の患者さんは、隔離期間中に認知機能や身体能力が低下し、誤嚥性肺炎などの二次的トラブルが起こりやすいという問題もありますが、当院ではセラピストが早期に介入することで予防に努めていました。

スタッフのキャリア支援に力を入れているそうですね。

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特定行為研修を修了した看護師は医師に代わって特定の医療行為が行えるという制度に基づいて、看護師の育成に力を入れており、現在22人が修了しています。それまで医師のみが行っていた業務を限定的にでも看護師が行えるようになれば、医師の働き方改革に役立ちます。また、特定の医療行為に対応できる看護師として、チーム医療に対する貢献度も向上するので、看護師自身のモチベーションアップやキャリア形成にもつながります。さらに、それまでの看護師の業務の中で看護助手が担当する部分が増えることにもなり、結果として看護チーム全体のレベルアップにもつながると期待しています。現在、管理職が適任者を選定して研修の受講を勧めているほか、受講希望者も募っており、今後さらに充実させていきたい取り組みの一つです。

予防にも熱心に取り組んでおられますね。

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独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)全体で、予防への注力を大切にしており、当院でも健康診断のほか、一般市民や医療従事者に積極的に情報発信して啓発活動も行ってきました。しかし、この3年ほどはコロナ禍で市民公開講座「きらり健康教室」やセミナーを休止せざるを得ませんでした。このため、現在はひと月に2回程度、SNSを活用して疾患の早期発見や健康管理に役立つ情報を配信しており、登録者が2000人を超えました。また、脳神経外科の医師が健康管理センターのセンター長を務めるようになり、MRIを活用した脳ドックにより注力するようになりました。超高齢社会を迎え、認知機能の低下が問題視される中、初期段階ではご本人はもちろん、周囲の人も気づきにくいのが特徴です。このため、より初期の段階で認知機能の低下を発見できるよう、一般的な脳ドックに加えて、受診しやすい簡易脳検査、物忘れに関する検査にも対応しています。

地域の方や読者へのメッセージをお願いします。

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当院は70年の歴史を持つ病院です。愛着を持っている患者さん、職員も多く、廃院の話が持ち上がった際には、14万人もの反対署名が集まり、存続が決まった経緯があります。これからも、地域に親しまれる病院としての当院の良さを大切に引き継ぎながら、この枚方市の医療圏の中で、必要とされる医療を提供できるように病院づくりを進めていきたいと考えています。全国的に見ても、回復期病院はかなり不足しており、ケアミックス病院として、急性期と回復期の両方に対応できる当院の特徴は今後も生かせると思います。また、建物の老朽化が進んでいるため、早期の建て替えをめざす具体的な取り組みを開始しています。独立採算制の病院として安定した経営基盤を築きながら、当院の特徴を生かして地域に求められる病院であり続けたいと思います。

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細野 昇 院長

1985年大阪大学医学部卒業、整形外科に入局。JCHO大阪病院での13年間の勤務を経て、2018年に整形外科部長としてJCHO星ヶ丘医療センターへ。副院長を経て2022年4月より現職。日本整形外科学会整形外科専門医。医師としてのモットーは、患者の訴えをありのまま素直に聞くこと。水泳が好きで、毎週のようにプールに通う。

自由診療費用の目安

自由診療とは

脳ドック:5万5000円
簡易脳検査:3万1570円
物忘れに関する検査:2万5460円

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