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医療法人みどり会 中村病院

(大阪府 枚方市)

中村 猛 理事長

最終更新日:2024/03/07

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地域の多様なニーズにしっかり対応する

学研都市線の長尾駅から徒歩約5分の場所にある「中村病院」は、1979年に前身の中村外科が開院して以来、「温かい思いやりのある医療」をモットーに、地域の医療ニーズに応える。2012年に新築移転、2018年に増改築された病院には、急性期48床、回復期リハビリテーション113床、慢性期45床の計206床の病床を備え、内科、外科、整形外科をはじめとする19の診療科で幅広い診療に対応する。また、介護老人保健施設や訪問看護ステーションなど、法人グループ内の介護福祉関連の施設が充実しているのも同院の大きな特徴。入院時はもちろん、退院後の生活までを含め、同院を中心とした連携体制で地域住民の健康をサポートしている。理事長を務めるのは、中村外科の時代から病院運営にリーダーシップを発揮してきた中村猛先生。80代となった現在も、地域住民のニーズによりフィットする医療サービスの提供をめざし、積極的に新しい取り組みに挑戦する。逆境にもくじけない七転び八起きの精神でアクティブに行動する中村理事長に、地域医療にかける思いや同院が注力する診療、未来のビジョンなどについて語ってもらった。(取材日2023年12月25日)

地域における病院の役割についてお聞かせください。

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当院には、治療や検査を行う急性期病棟、治療後のリハビリテーションを強化する回復期リハビリテーション病棟、長期療養に対応する療養病棟の3種類の病棟があります。疾患の各時期に応じた病棟があり、地域に求められる一連の医療を提供するとともに、病気を未然に防ぐための健康事業にも取り組んでいます。また、大阪府二次救急告示医療機関として救急医療にも積極的に対応しています。当院の大きな特色は、みどり会という法人グループ内に介護老人保健施設、通所リハビリテーション施設、訪問介護ステーション、グループホーム、地域包括支援センター、有料老人ホームなどを備えていることです。こうした体制を生かして急性期から慢性期、さらに在宅期までをトータルにサポートできる医療と介護の連携を進めています。さらに地域の病院やクリニックとも密接な連携を築き、高度な医療が必要とされる場合は、枚方市内の基幹病院との連携を生かして対応します。

特に注力されている診療について教えてください。

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当院の病床206床のおよそ半分の113床は回復期リハビリテーション病床です。骨折手術後や脳卒中発症後の患者さんに対して、機能回復のためのリハビリテーションを集中的に行い、在宅復帰をめざすリハビリテーション医療を提供します。当院整形外科にて手術を受けた患者さんはもちろんですが、他院で手術・治療された患者さんも多く受け入れています。院内には脳神経外科、整形外科の各専門の医師が常勤として勤務しており、さらに全国的にもまだ少ない日本リハビリテーション医学会リハビリテーション科専門医も常勤として勤務しています。リハビリテーション部には、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)といった専門職のスタッフが100人以上在勤しています。回復期リハビリテーション病棟では、1年を通して休みなくリハビリテーションを提供できる体制としており、患者さんとともに機能回復をめざして日々頑張っています。

糖尿病の診療にも力を入れておられますね。

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当院は常勤の日本糖尿病学会糖尿病専門医が2人在籍しています。糖尿病診療は近年、新たな治療薬が続々と登場しており、最新の知見に基づいた専門的な診療を重視しています。糖尿病は長く付き合う必要のある疾患ですが、適切な治療を行うことで糖尿病のない方と同等の寿命を望めるようになってきています。一方で、糖尿病患者さんの半数は治療を受けていないといわれています。このため、院内で実施している糖尿病教室を一般市民の方でも参加できるよう開放するなど、積極的な情報提供に努めています。また、当院には健診センターも併設していますので、一般健診や企業健診で異常を指摘された方への医療提供にも力を入れています。1人の患者さんが抱える疾患は1つだけではありません。当院には内科系・外科系の幅広い領域の専門家が勤務していますので、病院全体として患者さんを総合的に診る医療を心がけています。

法人内の介護関連の施設との連携体制について教えてください。

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介護老人保健施設は病院での診療と在宅との間をカバーする役割を持っています。病院で急性期の治療は終えたものの、ご自宅へ戻るにはまだ少し不安があるといった場合に入所していただき、リハビリテーションなどのケアを続けることで在宅へとスムーズにつなげていく目的があります。法人内の施設には、有料老人ホームのほか、ご自宅で過ごされる方に訪問診療を提供したいとの思いから開院した内科・リハビリテーション科のクリニックもあり、綿密な連携体制のもと一貫したサポートを行っています。そのほか、近年は障害のある方に自立した生活をめざしていただく就労支援のニーズも高まっています。地域の幅広いご要望に応えるべく、病院の前には障害福祉サービス施設も設けました。

今後の展望をお聞かせください。

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救急診療や時間外の診療に対し、現在以上にしっかり対応できる体制づくりを進めていきたいと考えています。また、糖尿病以外の消化器、循環器などの内科系についても地域のニーズにお応えできる充実した体制をめざしたいです。もちろん既存の部門もマンパワー、インフラを充実させて、患者さんはもちろんスタッフも業務に取り組みやすい環境を整えることが大切です。例えば新型コロナウイルス感染症の流行により急いで開始した発熱者診療についても、「感染症は常にある」と考え、しっかりとした環境整備や体制づくりを進めていく必要があります。さらに、健診センターでもっと気軽に人が集まれる場をつくりたいと考えています。健康には「笑い」が大切なので、落語会など笑いの場の提供や、糖尿病診療に注力する病院として栄養バランスを重視したレストランなどもやってみたいです。まだまだやりたいこと、やらなければならないことがたくさんあります(笑)。

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中村 猛 理事長

1940年大阪生まれ。終戦後の貧困や困難を経験し「手術」という強力な治療手段に魅力を感じて外科医師を志す。岡山大学医学部卒業後、同外科教室入局。1979年、枚方市で外科、整形外科、放射線科などを備えた中村外科を開院。1995年に中村病院に名称変更。1982年以来ボランティア団体での奉仕活動にも熱心に取り組む。趣味は「物作りと冒険」。現在もゴルフ、スキーなど自然への触れ合いを楽しむ。

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