全国の頼れる病院・総合病院・大学病院を検索
病院・総合病院・大学病院7,945件の情報を掲載(2025年2月09日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 高槻市
  4. 摂津富田駅
  5. 日本赤十字社 高槻赤十字病院
  6. 玉田 尚 院長

日本赤十字社 高槻赤十字病院

(大阪府 高槻市)

玉田 尚 院長

最終更新日:2022/12/14

20221124 main20221124 main

人道・博愛の精神に基づき、日々まい進する

高槻市阿武野にある「高槻赤十字病院」。最寄りの摂津富田駅、JR総持寺駅から少し距離はあるものの、シャトルバスや市営バスも運行しているので、アクセスに困ることはないそうだ。敷地内は緑が豊かで池や神社もあり、のんびりと癒やされる風景が広がる。1941年の創業から長く地域に根づきながら医療を提供してきた同病院。2022年4月には、同院での勤続32年という玉田尚(たまだ・たかし)先生が院長に就任。「人間を救うのは、人間だ」という赤十字思想を軸に、人道支援から先進的な医療の追求まで同院で、さまざまな病院の取り組みや整備を行っている。80年を超える歴史を振り返って院長として思うこと、同院が注力する取り組み、さらに今後の病院としての在り方などをじっくりと聞いた。(取材日2021年10月27日/再取材日2022年11月8日)

病院の歴史や地域での役割についてお聞かせください。

20211108 1

当院創立は戦前の1941年11月2日です。当初は治療が困難で国民病の一つと恐れられた結核の予防と治療を行う療養所としての役割を担い、敷地は約20万坪あったと聞いています。その後、1942年に陸軍病院となるなど、時代とともに役割を変えていきながら、2021年11月には80周年を迎えました。現在は大阪府三島二次医療圏にお住まいの74万人の方々の健康を守るべく、大阪府のがん医療の拠点をとしてがんの診療に注力し、緩和ケア病棟を敷地内に設置するほか、地域医療支援病院として地域の連携登録医の先生方との情報交換を密に行いながら、相互に支援し合う地域医療体制の中核を担う病院となっています。2020年からの新型コロナウイルス感染症対応においても、PCR検査4万4700件・入院640人(2020年4月~2022年8月)と数多くの患者を受入れ、「人道・博愛」の理念に基づく赤十字として地域に尽くしてまいりました。

特に注力されている診療について、ご紹介ください。

20211108 2

当院では、臍帯血(さいたいけつ)の移植に積極的に取り組んでいます。臍帯血移植とは、赤ちゃんを出産する際にへその緒と胎盤から採取される臍帯血を寄付していただき、その臍帯血を用いて、白血病や再生不良性貧血の治療に活用していく治療法のことをいいます。従来は若い方を中心とした治療でしたが、近年では比較的高齢の方にも治療が可能になってきました。消化器内科では、胃、大腸、食道領域でESDと呼ばれる内視鏡的粘膜下層剥離術に注力しています。また、2020年からは「呼吸器センター」の稼働を開始。当院ではもともと、呼吸器内科と呼吸器外科が協力し、診断から治療までを包括的に行ってきましたが、一体化することによってより緊密に連携する診療体制が可能になりました。肺がん手術を中心に、気胸や胸腔鏡下での生検など、肺がん領域では、近畿エリアにおいても、数多くの実績を残しています。

そのほか、新しい取り組みとしてはいかがでしょうか?

20211108 3

阿武野地区は高齢の方も多いことから、循環器内科に注力しています。休日夜間の救急ではオンコール体制を整備しており、可能な限り迅速な緊急検査・手術・処置が実施できるよう努めています。近年は心臓リハビリテーションにも注力し、来年以降には複数人の状態をモニタリングできる先進機器を導入予定です。ほかにも、地域のニーズに合わせて整形外科、糖尿病治療に関しても力を注いでいます。整形外科では外傷は当然のことながら、変形性関節症や人工関節置換術、前十字靱帯損傷の治療、膝蓋骨(しつがいこつ)の骨切り術など、整形外科における全分野をフォローする体制を整備。特に肩関節治療や脊椎疾患の診断と治療を専門とするベテラン医師においては、数多くの手術実績を重ねております。また、糖尿病の新薬に関しては治験を含めて積極的に対応しているほか、糖尿病療養の専門知識を持ったスタッフ含め多職種のチームで治療にあたっています。

院長は長年こちらの病院にお勤めとのことですが、病院の印象は?

20221124 4

規模の割にアットホームな病院だと思います。診療科の垣根を越えて交流もあり、治療の方針や計画も立てやすいですね。病院というと手術するところだと思われがちですが、当院は「開かれた病院」として、地域の方との距離を縮め、身近な存在になることをめざしています。市民公開講座やがん患者同士のサロンといったイベントの開催を積極的に行っているほか、消化器内科ではC型肝炎がまだそれだとわかる前から治療に取り組み、治療を終えた患者さんに対しても1年に1回のアフターケアの実施や地域の開業医の先生方と連携でフォローアップに取り組み続けています。今後の目標は、多くの患者さんの希望をかなえること。例えば、入院したい人はひとまず受け入れることも大切だと思っています。医師は、つい症状とデータから判断してしまいがちですが、独居やほかの病気で不安がある場合もあります。心情もくみ取れる余裕のある病院になりたいと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

20221124 5

高槻赤十字病院は、あらゆる状況下において人の苦痛を予防、軽減していくことに努力し、生命と健康を守っていくことを使命としています。残念ながら病気には治らないものもありますが、治らないから手を尽くさないというわけではありません。また延命ばかりが治療でもありません。個々の患者さんのニーズに合った病院、多様な価値観に基づいて治療を選択できる病院をめざしていきたいと思います。2021年春からは皮膚科、形成外科、美容皮膚科の3つの科が集まり「皮膚・形成外科センター」として眼瞼下垂やまぶた専門の診療を始めたほか、美容皮膚科領域では脱毛、ニキビ痕やしみ、しわ、ほくろ、イボなどのケアにも対応するなど、地域の皆さまの生活やQOL向上にも力を注いでいます。介護や看護を意味する「ケア」と、治療を意味する「キュア」を提供することを目的として、医師・看護師・そのほか多くの職種が力を合わせ、日々まい進してまいります。

20221124 main

玉田 尚 院長

1982年岐阜大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院を経て、奈良にある天理よろづ相談所病院で3年間勤務した後、再び京都大学の研究室に戻り博士号を取得。1990年日本赤十字社高槻赤十字病院での勤務開始、2022年4月同院の院長となる。消化器内科の中でも肝臓、胃腸、膵臓疾患の治療を専門とする。日本消化器病学会消化器病専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。趣味は釣り。

自由診療費用の目安

自由診療とは

・イオン導入 イオン+ピーリング 9000円、イオンのみ 6000円
・ケミカルピーリング 3000円
・ルビーレーザー(しみ)&CO2レーザー(ほくろ・イボ)~0.5cm未満 7000円 ※以降0.5cmごとに+3000円

access.png