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医療法人甲聖会 甲聖会紀念病院

(大阪府 吹田市)

甲斐沼 孟 理事長

最終更新日:2025/03/10

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地域の慢性期医療と在宅療養支援に力を注ぐ

1978年に診療所からスタートし、吹田市・江坂の地域とともに半世紀近く歩んできたのが「甲聖会紀念病院」だ。石造りを思わせる6階建てのビル内に116床の病棟やリハビリテーション設備を有し、外来や各種健康診断はもちろん、訪問診療をはじめとする在宅医療まで手厚く展開。現在は機能強化型在宅療養支援病院として亜急性期および回復期・慢性期の医療を担い、多職種による連携を深めながらさらなる地域社会への貢献を果たしている。その陣頭に立って病院の指揮にあたっているのは、2024年6月から理事長を務める甲斐沼孟(かいぬま・まさや)先生。父から兄、そして自分へと託されたバトンをしっかりと握り締め、さらなる発展と地域住人の安寧のために職員一体となって心血を注いでいる。長年にわたって守り通されてきた大切な理念、そして新時代に対応した新たな課題など、今なお進化し続ける同院の取り組みを甲斐沼孟理事長に聞いた。(取材日2025年2月14日)

これまでの病院の歩みや現在の位置づけを教えてください。

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当院は私の父である初代理事長の甲斐沼正(かいぬま・はじめ)が1978年に診療所として開業以来、2000年に療養型病院に変革し、現在に至るまで吹田市・江坂の地域の皆さんと一緒に歩んでまいりました。2018年には兄が現会長である母より理事長を引き継ぎ、地域包括ケア病棟を開設。法人内に訪問診療部門、訪問看護ステーションとケアプランセンターを設立して、機能強化型在宅療養支援病院の認定を受けるなど、着実な発展を遂げてきました。2024年6月、兄と交代で私が理事長に就任し、オンライン診療や電子処方箋といった新たなシステムを導入しながら、今に至ります。医療機能の面で私たちが担うのは主に回復期と慢性期で、療養病棟に86床、地域包括ケア病棟に30床の合計116床の入院体制を用意。外来部門では内科・糖尿病内科・神経内科・整形外科・皮膚科の診療体制を整え、地域の皆さんの健康の窓口としての役割を果たしています。

開業時から大切にしている理念があるそうですね。

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当院は「関わった人みんなを幸せに」という基本理念を掲げています。この吹田市は豊能医療圏と呼ばれ、全国の平均と比べると医療や介護の需要が高い地域。高齢化が進む中、病院の本質も「病気を完治させる医療」から「病気と共存するための医療」へと変容しつつあり、私たちが担う慢性期や回復期の医療の需要がますます高まると推測されます。患者さんやご家族が長期にわたって幸せに暮らすにはどうすれば良いか、医師や看護師、薬剤師、管理栄養士やリハビリ専従スタッフ、事務員や清掃スタッフに至るまで、すべての医療従事者が同じ思いで臨むことが重要ではないかと私は考えます。大切なのは、やはり人への思い。地域の方々の幸福を心から願い、皆さんが住み慣れた場所でいつまでも健康的に暮らし続けていただけるよう、より良質な医療や介護サービスの提供に一致団結して取り組んでいきたいですね。

こちらの在宅療養支援についてお聞かせください。

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当院では外来患者さんや入院患者さんへの対応だけでなく、機能強化型在宅療養支援病院として訪問診療にも力を注いでいます。実際に、定期的に患者さんがいるご自宅や施設へ伺って、容体の悪化を予防するだけでなく、点滴注射や気管切開管理、人工呼吸器、経管栄養、在宅酸素などの医療介護サービスにも対応。当院での外来受診時や入退院時において、急性期病院や看護、介護の現場とも円滑に連携し、住み慣れたご自宅や施設にいながら長期療養ができる環境を整えています。また、その延長として法人内の訪問看護ステーション、ケアプランセンターとも連動し、さらなるサービスの向上に努めています。わが国の訪問診療はまだ発展途上ですが、今後の時代のニーズに合わせた形で法人としても発展させていきたいという思いがあります。それと並行して、病院の入院機能やリハビリ機能を充実させ、在宅復帰へのシームレスなアシストをさらに強化したいと考えています。

理事長として、院内のどのような部分を評価されますか?

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一人ひとりの職員がそれぞれの役割を精一杯に果たしていることですね。医師だけでなく、看護師、介護ケアスタッフ等がワンチームになり、患者さんのさまざまな個性や状態に応じながら自宅復帰や療養に向けて全力で取り組んでいるのが現在の当院の姿です。地域包括ケア病棟では、個別のリハビリで患者さんの早期の回復をめざし、療養病棟では心身の両面から患者さんの療養をサポート。さらには、退院後の適切な受診体制や生活環境を整えるために、社会福祉士や医療ソーシャルワーカーが介護サービス内容の調整にしっかりと取り組んでいます。私自身、かつては急性期医療の現場を担当していましたが、その時の経験からチーム医療や多職種連携の重要性を身にしみて感じます。そして、何より患者さんやご家族の笑顔、スタッフの達成感、地域医療に貢献していることの充実感などを通じて、医療や介護の現場に多くの喜びが存在することを実感しています。

今後へ向けた展望とメッセージをお聞かせください。

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望ましい地域医療構想という観点でいえば、病床の整備や在宅医療を充実させて、院内の機能をしっかりと発揮するとともに、近隣の診療所や病院とも連携しながら、より良質で効率的な医療提供体制を地域全体で構築していく必要があるでしょう。地域の皆さんに、住み慣れた場所でいつまでも健康に暮らし続けていただくこと。その目標に向けて、地域に根差した適切な医療と介護のサービスを提供できるようにさらに励んでいきたいと思います。今後は、各種健康診断や人間ドックにもさらに力を入れ、病気を予防していくことにも力を注いでいきたいですね。当院が開設してからそろそろ半世紀を迎えます。初代理事長の父、現会長の母という、両親が築き上げたこの病院をしっかりと支え、スタッフ全員で一丸となって切磋琢磨しながら発展を続けていきたいと考えています。地域の皆さんには気兼ねなく、気になることがあればいつでもご相談にお越しください。

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甲斐沼 孟 理事長

2007年に大阪市立大学(現在の大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター消化器外科、大阪労災病院心臓血管外科を経て、国立大阪医療センターや大阪大学医学部附属病院の心臓血管外科に従事。その後、国家公務員共済組合連合会大手前病院の救急科医長を務める。2023年より産業保健分野にも注力。2024年に甲聖会紀念病院理事長に就任。機能強化型在宅療養支援病院を率いて、地域医療に貢献する。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/3万5000円~

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