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医療法人マックシール 巽病院

(大阪府 池田市)

巽 孝彦 理事長

最終更新日:2021/03/30

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複合力で地域の健康を支える急性期病院

1947年開院の「医療法人マックシール 巽病院」は、池田市をはじめ、豊中市、箕面市など大阪北摂地域を支える急性期病院だ。整形外科はもとより、内科、外科、消化器内科、循環器内科、呼吸器内科など幅広い診療科をそろえて多種多様な患者のニーズに応えるとともに、心臓ペースメーカー、リウマチ、乳腺・甲状腺、睡眠時無呼吸症候群などを専門的に診る外来にも対応している。「より身近な病院を」と、24時間365日救急患者の受け入れや夜間診療を実行してきたばかりでなく、同グループ内にある慢性期医療専門の病院や介護施設などと連携しながら地域の人々の健康と生活を支援している。また、患者目線での安心安全な医療の提供をめざし、JCI(国際医療評価機構)の認証も取得。「地域住民のため、突然の病気だけでなく、その後の治療や生活もサポートする病院でありたい」と話すのは理事長の巽孝彦先生。心臓外科のエキスパートで、1994年に先代から病院を引き継いだ後は、その経験を生かして心臓血管分野や内視鏡分野などの開設にも力を注いできた。今回は病院の歴史から今後の展望まで、たっぷりと語ってもらった。(取材日2021年2月24日)

病院の成り立ちと法人名に込めた思いについてお聞かせください。

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当病院は、先々代が10床の有床診療所として開院した「巽外科」から始まり、「巽外科病院」、「巽病院」と名称を変更しながら、長年にわたり地域の方々の健康を支えてまいりました。私が理事長となった1994年には「医療法人マックシール」と名づけ、法人化しました。あまりなじみのないカタカナ名に驚かれることもありますが、病院の理念や基本方針を示し、何よりも私や職員が心に刻んでおくことが重要であると、その思いを法人名に託したのです。マックシールとは、「Medical corporation of Saving Your Life」の頭文字の「McSYL」からきており、つまり「人々の生命、生活、人生を救い、守り、蓄えること」を旨とし、これらを求める人のために貢献することを使命としています。現在では、75床を有し年間多数の救急患者の受け入れを行う急性期病院となり、地域の健康を支えています。

地域性やニーズに対応し多様な診療を取り入れてきたそうですね。

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地域の皆さんの歩みとともに、その時代に合った専門性の高い医療を積極的に行ってきました。例えば、さまざまな整形外科手術はもちろん、当時は先進的であった心臓疾患のカテーテル治療や、内視鏡下での手術や検査も早い時期に導入しました。診療科を増やし細分化したことで専門性の高い診療を提供できるようになりましたが、中には「どこにいけばいいのかわからない」と迷う患者さんもいらっしゃいます。そういった方のために、外科も内科も関係なく、患者さんの痛みや不調を総合的に診療する「総合診療科」を設けました。また、多くの人の健康を守るのであれば、予防面にも力を入れていかなくてはいけません。健康管理部門をつくり、特定健康診査や特定保健指導、団体企業健診などの受け入れも行っています。「すべての患者を受け入れる」という思いを形に変えながら、個々の患者さんに寄り添った診療の提供に努めてまいりました。

同法人内施設と連携し、包括的な医療を提供されています。

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私たちがめざしているのは「シームレスなインテグレーション」です。つまり急性期治療だけでなく回復期のリハビリテーションなど、医療と介護の境目なく、その患者さんに適切なサポートを継ぎ目なく提供していくことです。ずっと以前の病院は、手術後も退院して普通の生活に戻れるまでしっかり診るというのが当たり前でしたが、今は機能分化が進み、急性期病院と回復期の病院は在院日数などで区切られています。そこで同じ法人内で、急性期を経た患者さんのサポートを続けていきたいと、回復期リハビリテーション病院、介護老人保健施設、通所リハビリテーションや訪問介護・看護と連携し、一貫して包括的なケアが行えるシステムを確立しています。またほかにも、透析患者さんが安心して入院できる設備を備えたり、介護について学ぶことができるスクールを開校したりと、地域の医療・介護力の底上げも図っています。

JCI(国際医療機能評価機構)の認証を取得されたそうですね。

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JCIは、世界でも厳しいといわれる基準を持つ医療施設の評価機構です。初回審査で問われた項⽬は全14章・1146項⽬にもおよび、その⼀つ⼀つを当院に合った形でルール化して、実⾏していく⼿順書が求められました。およそ2年半かけて全スタッフが⼀丸となって取り組み、2016年に無事認証を得ることができました。なぜこんな⼩さな病院がと思われることもしばしばですが、医療の質に病院の⼤⼩は関係なく、患者さんに提供する「安⼼」は同じものでなければなりません。JCI認証で医療の質を追求する志と、それを担保するためのシステムを構築し、実践できる医療チームであることに全職員が胸を張ることができ、それが患者さんの安⼼感にもつながると思います。JCI認証は3年毎の更新審査が必要で、認証要件も3年毎に改訂されます。当院は一度目の更新時に1270項目におよぶ新たな国際基準で審査を受け、無事認証が更新されました。

今後の展望と地域住民の方へメッセージをお願いします。

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当病院は健康を回復する病院から、地域の健康を支える複合体へと変化してきました。しかし、当病院にとって救急医療が要であり、継続させていくという使命はこれからも変わりません。これまでも、地域の人々が少しでも安心して過ごせるよう夜間診療を行ったり、急性心筋梗塞のカテーテル治療を24時間体制で対応したりしてきましたが、今後はさらに低侵襲の手術を提供していくなど、それぞれの治療内容やクオリティーにこだわった医療をめざしていきたいと考えています。そのため、近年はさらにスタッフ教育に注力しています。職種ごとにステップアップしていける仕組みをつくり、やりがいや達成感を味わい、医療人としての使命感を育むプログラムを実施しています。これからも皆さんに親しみを感じていただきながら、「何かあっても巽病院があるから大丈夫」だと頼っていただけるような病院で在り続けていきたいと思います。

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巽 孝彦 理事長

1977年大阪医科大学卒業後、同附属病院臨床研修医として勤務。1985年米国クリーブランド・クリニックへ。1987年から大阪医科大学胸部外科助手を務め、1990年同講師に。1994年巽病院に戻り、院名を現名称に改め、病院長・理事長に就任。地域に根差した急性期病院として、患者一人ひとりに質の高い医療を提供することをめざし、病院づくりに力を注いでいる。絵画鑑賞がリラックスタイム。

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