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医療法人橘会 東住吉森本病院

(大阪府 大阪市東住吉区)

森本 義彦 理事長

最終更新日:2024/09/24

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地域の求める救急医療を提供する急性期病院

長居公園に隣接する「東住吉森本病院」は、救急医療中心とする急性期病院。1971年に外科系病院として開設され、地域のニーズを反映しながら診療科を増設し発展してきた。循環器系・消化器系・外傷を柱とした救急医療を中心に、内視鏡専門部門や、救急や地域の医療機関と密な連携による緩和ケア部門なども設け、地域住民の生活を支えている。病院の機能分化の進行で、先進的な取り組みよりも同院が果たすべき役割を明確にし、地域のニーズに寄り添うことを使命とする同院。外科部長、救急科部長などを歴任し、強いリーダーシップを発揮する森本義彦理事長に話を聞いた。(取材日2024年7月24日)

病院の歴史と地域での役割を教えてください。

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1971年1月、東住吉区中野の地に病床51床で開設されたのが始まりです。当時は交通事故が非常に多く、外科・脳神経外科・整形外科を中心とした外科系病院として、救急医療を主に病院の土台が築かれました。その後も内科系診療科や専門の外来を設置しながら発展し、2003年には東住吉区鷹合への移転を経て、現在は329床を有し、地域医療支援病院に指定されています。私たちが大切にしているのは「地域の方々が当院に何を求め、どんな期待をしていらっしゃるか」。それを真っ先に考えると、やはり当院が求められているのは歴史的なベースのある救急医療です。病院の機能分化が進んだ今、他院と“競争”する時代ではありません。先進的な医療ではなく、十分なエビデンスのある「標準治療」を担うのが当院の使命だと考えます。

貴院の救急医療について教えてください。

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循環器系は循環器内科、消化器系は消化器内科・外科、外傷は整形外科が担っており、当院救急の3本柱です。循環器領域については、 狭心症・心筋梗塞など虚血性心疾患が中心となっています。当院では内科的治療となるカテーテル治療がメインで、心臓血管外科のある大阪公立大学医学部附属病院や松原徳洲会病院とも連携を取りながら診療にあたっています。さらに超高齢社会において、増え続けている心不全の急性増悪への対応にも尽力しています。外傷部門に関しては、交通事故は時代とともに減少する一方、超高齢化が進みお年寄りの骨折が非常に増えています。外傷部門を支える整形外科についてはスペシャリスト2人を擁しており、教育機関として専門性の高い治療の指導を行いながら、若手整形外科医の育成という役割も担っています。

内視鏡部門についてはいかがですか。

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内視鏡検査については早くから導入していたこともあり、地域では長らく「内視鏡といえば東住吉森本病院」と認識されてきました。今では周辺の医療機関でも多くの内視鏡検査が行われるようになりましたが、コロナ禍であった2020年~2023年でも、毎年度(4月~翌年3月)6000件以上の検査を実施しており、今後さらに伸ばしていく計画を立てています。その多くは近隣医療機関からのご紹介と、救急です。当院の特徴としては腸閉塞の患者さんが多く、進行性の大腸がんの方もいらっしゃいます。大阪府のがん検診受診率の全国順位は依然として低いことが問題視されていますが、 がんが進行して症状が出てから初めて検査を受ける人が多いことが問題でしょう。内視鏡検査に関しては、安全性を考慮しながらも患者さん目線に立ち、よりシンプルで手軽に気軽に内視鏡検査を受けることができる運用に改善していきたいと思います。

緩和ケアにも注力されていますね。

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当院の緩和ケアは、救急と表裏一体の運用をしていることが大きな特徴です。当院の緩和ケア担当部長は「最期はご自宅で」という強い理念を持っており、それをかなえるためには在宅医療を担う開業医の先生方との連携と、有事の際は確実に受け入れる救急体制が必要不可欠です。また以前であれば在宅療養が難しかった症状の患者さんでも、現在では在宅医療と緩和ケアの技術が各段に進歩しており、ご希望に沿えるケースも多くなりました。 緩和ケア病棟の平均在院日数も非常に短いことも特徴であり、患者さんにしっかりと寄り添う緩和ケアを提供できているのではと自負しています。開業医の先生方、訪問看護ステーションとの "face to face” の関係、救急部門との連携、これらを強固にすることで住み慣れたご自宅でご家族ともども安心して過ごせる環境を整えています。

今後の展望と地域の方々へのメッセージをお願いいたします。

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地域医療構想での機能分化が強制的に進められている今、他の医療機関との「競争」や「医療機材自慢」をしていては地域医療支援病院として成り立ちません。自院の役割や立ち位置を自覚・理解した上で、患者さん不在にならない病病・病診連携を進めていくことが、われわれのすべきことです。 地域の皆さまが安心して暮らせるように、求められる救急医療を充実させ提供できる地域医療支援病院であることが当院の存在意義と考えています。ご期待に応えられずご迷惑おかけしているところもあるかと思いますが、これからも精進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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森本 義彦 理事長

1990年近畿大学医学部卒業。 大阪市立大学 (現・大阪公立大学) 第2外科学教室入局。 2004年に東住吉森本病院副院長・外科部長として着任後、2007年には救急部を設立し部長として現場指揮を執る。 2010年に医療法人橘会の 副理事長に就任、2012年より現職。専門は腹部外科。

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