全国の頼れる病院・総合病院・大学病院を検索
病院・総合病院・大学病院7,950件の情報を掲載(2024年12月02日現在)

  1. TOP
  2. 福岡県
  3. 福岡市中央区
  4. 薬院大通駅
  5. 医療法人AGIH 秋本病院
  6. 秋本 亮一 理事長

医療法人AGIH 秋本病院

(福岡県 福岡市中央区)

秋本 亮一 理事長

最終更新日:2021/12/21

MainMain

急性期から慢性疾患まで対応する駆け込み寺

福岡市都心部の救急医療を担う一方、かかりつけとして地域住民の健康を守る「秋本病院」。1946年に秋本外科医院として開院し、2004年からは中央区警固の大正通りへと拠点を移して、急性腹症やがんを中心とした消化器疾患治療、それらの病気を早期発見するための健康診断、そして末期がん患者の緩和ケアなどに注力する。理事長・院長を務める秋本亮一先生が「専門性を高めながら、24時間365日対応できる地域の駆け込み寺のような存在になりたい」と話すとおり、急性期の治療はもちろん、外来では生活習慣病といった慢性疾患、一般内科などにも幅広く対応している。また趣味を通じてバスケットボールチームのチームドクターを務めるほか、相撲大会での救護など精力的に活動する秋本先生に、病院の成り立ちをはじめ、重点としている救急医療、消化器疾患、緩和ケアなどについて詳しく話を聞いた。(取材日2021年12月1日)

開院されてから現在に至るまでの経緯をお聞かせいただけますか?

1

1946年に私の父が博多区千代で秋本外科医院を開院しました。当時は病院ではなかったので、一般的な外傷や虫垂炎などの治療にあたっていたのだと思います。それから1953年には中央区大名の天神西通りへと移転。1998年には秋本病院として内科などの診療にも取り組むようになりました。2004年に中央区警固の大正通りに場所を移してからは、今の体制で診療を行っています。病床数は50床で、常勤医は5人。消化器疾患治療、上下部内視鏡を使ったがん検診や人間ドック、がんの緩和ケア、救急医療の4つの柱を特徴とした病院です。これらの専門性をできるだけ高めながら、24時間365日、地域の駆け込み寺のような存在でありたいと思っています。ですから急性期だけの対応ではなくかかりつけとしての機能も持っているので、高血圧や糖尿病といった生活習慣病はもちろん、風邪や腹痛といった患者さんもいらっしゃっていますよ。

消化器疾患への注力はご専門ということも影響しているのですか?

2

そうですね。私の専門が消化器外科なので、具体的には急性虫垂炎、急性胆嚢炎、消化管穿孔、腸閉塞をはじめとした急性腹症をはじめ、胃がんや大腸がん、直腸がんといった悪性腫瘍、痔、ヘルニアなどの手術を行っています。中でも胃がんや大腸がんに関しては、早期発見・早期治療ができれば治癒も見込める病気になりました。もはや見つかってどうしようという病気から、早く見つかって良かったねと言える病気です。だからこそ当院では健診センターを設置し、胃がん検診や大腸がん検診にも力を入れています。胃カメラも大腸カメラも鎮静下での実施ですが、検査の負担を減らすことができれば毎年の受診につながりますし、それだけ病気も早期に発見できると考えています。もしがんが見つかったとしても当院で手術は可能ですから、安心して検査を受けていただけるのではないかと思っています。

その流れで緩和ケアにも取り組まれているのでしょうか?

3

消化器疾患をずっと診ていると、中にはがんが再発してしまい末期状態になってしまう患者さんもいらっしゃいます。当院では在宅医療に対応していないのですが、そうした末期の患者さんたちも受け入れたいと思い、2007年に緩和ケアセンターを造りました。現代ではがん治療も進化し、再発したとしても抗がん剤や放射線治療などさまざまな選択肢があります。とはいえ高齢だったり、基礎疾患があったりといったことで治療ができないというケースもあります。そうなると緩和ケアが必要になるのですが、がん末期には痛みだけではなく、吐き気、気だるさ、精神面での不安と、たくさんの症状が出てくるので、それらを総合的に緩和させていく必要があります。特に痛みについては麻酔科の医師が2人在籍しているので、さまざまな状態に対応できるのではないでしょうか。

外科という成り立ちから救急医療にも積極的ですね。

4

もともと外科の病院なので、外傷や急病には昔から対応してきた経緯がありますからね。そのため心筋梗塞や脳梗塞など専門性の高い医療が必要な場合を除いて、基本的には救急患者さんの受け入れを断ることはありません。福岡市には福岡市救急病院協会という、救急医療に対応可能な病院から成る団体があります。これは高度経済成長に伴い交通事故や労災事故が頻発する中、患者さんの収容不能事例を減らすことを目的に設立されました。そのかいもあって福岡市の救急搬送は迅速で、収容不能というケースも非常に少ないのです。私自身、この協会の活動に長く携わったこともあって、救急医療には積極的に取り組んでいます。何より、医師であれば状態を安定させてからきちんと専門医療機関に引き継ぐことくらいはやるべきだという考えですから。近頃では高齢の方の救急搬送が増えていて、転倒や発熱が続いているなどの症例が多い印象です。

最後になりますが、地域の方にメッセージをいただけますか?

5

新型コロナウイルス感染症のパンデミックが起きましたが、そういう非常時であっても私たちのような地域の病院には果たすべき役割があります。感染症に関してはゾーニングが難しく患者さんを受け入れることはできませんでしたが、発熱専門の外来を設置して地域の方の最初の受け皿としての機能は維持しました。かかりつけ医という役割において、熱があるからといって診療できないとは言いたくありませんから。加えてワクチン接種についても積極的に対応してきました。これからも地域の駆け込み寺として、私たちができることは一生懸命続けていきますし、難しいものであっても地域の先生たちと連携して対応していきたいと思っています。健康は基本的に自分で守るものです。だからこそ少しでも心配事があれば、いつでも気軽にご相談いただければと思います。

Main

秋本 亮一 理事長

福岡県出身。1979年に順天堂大学医学部を卒業。消化器外科の医師として臨床経験を積んだほか、順天堂大学大学院医学研究科にてがん治療を研究。またカリフォルニア大学サンディエゴ校に留学し移植外科の研究にも取り組む。1991年に福岡へと戻り秋本病院に勤務、1996年に院長に就任する。趣味はバスケットボールで、スポーツチームやスポーツ大会を医療の面からサポートしている。

access.png