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医療法人和仁会 福岡和仁会病院

(福岡県 福岡市西区)

有田 哲彦 院長

最終更新日:2025/03/24

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急性期後の回復と在宅復帰を力強く支える

福岡市西区・糸島エリアの医療を支える「福岡和仁会病院」。地域包括ケア病床も擁する回復期リハビリテーション病棟と医療療養病棟を備え、急性期治療を終えた患者の在宅復帰支援の役割を担う。中でも透析治療を受けながらリハビリができる環境を備えている点が大きな特徴であり、患者の身体機能の維持・向上をめざすための医療を提供している。また、大学病院との連携により、整形外科領域においても専門性を追求した診療を実施。手術後のリハビリ支援や治療の継続がスムーズに行える体制を整えている。さらに、認知症ケアにも力を入れ、地域包括支援センターや介護施設と協力しながら、患者の生活環境に応じた医療と支援を提供。病院だけでなく、訪問診療やデイケアなど在宅医療との連携を強化することで、入院から退院後まで切れ目のないサポートの実現に努めている。「病院は一度入院したら終わりではなく、困ったときにいつでも戻れる場所でありたいですね」と語るのは、院長の有田哲彦先生。今回は、地域における同院の役割や特徴、診療の方針について話を聞いた。(取材日2025年2月17日)

福岡和仁会病院はどのような病院ですか?

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当院は、一般的な診療はもちろんですが、地域包括ケア病床を含む回復期リハビリテーション病棟・医療療養病棟を備え、急性期治療を終えた患者さんの在宅復帰や社会復帰も支援しています。もともと療養型病院としてスタートしましたが、地域の医療ニーズの変化に応じて機能を拡充し、回復期リハビリや透析治療を受けながらのリハビリにも対応できる病院へと発展してきました。この地域では、急性期医療を担う病院が限られており、救急車で博多方面まで搬送されるケースも少なくありません。そのため、かかりつけクリニックの延長線上にある身近な病院としての役割を担っており、「骨折や肺炎で自宅療養が不安」「透析を続けながらリハビリを受けたい」といった患者さんを受け入れています。また、医療と介護の架け橋になる病院として、退院後の訪問診療やデイケア、訪問リハビリとも連携し、入院から在宅復帰まで一貫したサポート体制を整えています。

院長としての想いや病院運営の方針について教えてください。

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院長として、私は「オールウィン」の考え方を大切にしています。これは、患者さん、ご家族、医療スタッフのすべてが納得できる医療を提供するという考えです。医療の現場では、治療の選択や退院後の生活設計において、患者さんやご家族の不安が大きくなることがあります。その不安をできるだけ軽減し、「この病院に来て良かった」と思っていただける環境を整えることが病院としての使命だと考えています。また、チーム医療を重視し、スタッフが働きやすい環境をつくることにも力を入れているところです。病院は医師だけでなく、看護師、リハビリスタッフ、薬剤師、ソーシャルワーカーなど、多職種が連携して成り立つものです。そのため、上下関係にとらわれず、横のつながりを大切にする組織文化を重視しています。現場の声を尊重し、スタッフが意見を言いやすい環境を整えることで、より良い医療の提供につなげていきたいと考えています。

診療の特徴や特化している点を教えてください。

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回復期リハビリと透析治療の両立に力を入れていることが、当院の大きな特徴です。リハビリでは、急性期治療を終えた患者さんが、在宅復帰や社会復帰をめざせるよう、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が連携し、個別に適したプログラムを提供。特に高齢者の場合、リハビリの質がその後の生活に大きく影響するため、身体機能だけでなく、生活動作の向上や認知機能の維持も含めた包括的なリハビリを重視しています。また、透析を受けながらリハビリができる環境は当院ならではの強みです。透析患者さんは、長期間の治療による体力低下が課題となりますが、リハビリを並行して行うことで、運動機能の維持をめざし、生活の質の向上につなげることが可能です。病院での治療だけでなく、退院後も訪問リハビリやデイケアを活用し、継続的なサポートを提供することで、患者さんができる限り自立した生活を送れるよう支援していきます。

地域医療との連携についてどのような取り組みをされていますか?

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急性期病院・クリニック・介護施設の橋渡しをする病院として、地域医療との連携を重視しています。例えば、急性期病院での治療を終えたものの、自宅療養が不安な患者さんには、一時的な入院やデイケアの利用を提案し、無理なく自立できる環境を整えることに努めています。また、透析や認知症ケアの分野でも、地域の医療機関と密接に連携しています。他院で透析中の患者さんが骨折や脳卒中を発症した場合、透析とリハビリを並行して行える病院は限られていることから、当院が重要な役割を担います。さらに、認知症の患者さんに対しては、病院だけでなく、地域包括支援センターや介護施設と協力し、早期発見や適切なケアの提供に努めています。医療と介護の垣根を越え、地域全体で患者さんを支える仕組みづくりを進めています。

今後の展望と、地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

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福岡和仁会病院は、治療を行う場所であると同時に、その後の生活を支える病院でありたいと考えています。今後は、在宅医療や訪問診療のさらなる充実を図り、退院後も患者さんが安心して生活できるよう体制を強化していきます。特に、入院でのリハビリ終了後も、訪問リハビリやデイケアを活用しながら継続的なサポートを提供し、在宅復帰を無理なく進められる環境づくりに注力します。また、病院は一度退院したら終わりではなく、困ったときにいつでも戻れる場所であることも大切ですよね。例えば、透析中の患者さんが体調を崩した際や、認知症の進行が不安な場合など、必要なとき気軽に相談できる病院であり続けたいんです。地域の皆さんにとって、「第2の家」のように安心して頼れる存在であることをめざし、医療と介護の垣根を超えた支援を続けていきます。

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有田 哲彦 院長

福岡県糸島市の有田病院にて一次救急医療に従事し、整形外科を専門に経験を積む。2013年より福岡和仁会病院に勤務し、2023年に院長就任。急性期治療後のリハビリ・在宅復帰支援に力を入れ、透析治療とリハビリの両立にも尽力。「患者・家族・医療者すべてが納得できる医療」を大切に、地域医療の充実をめざす。

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