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医療法人博愛会 広野高原病院

(兵庫県 神戸市西区)

安田 慎吾 院長

最終更新日:2024/12/20

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地域を丸ごと支えるかかりつけ・回復期病院

2024年に創立70周年を迎えた「広野高原病院」。かつて結核療養所であった同院は、時代の流れとともに役割を変化させながら発展してきた。現在は回復期リハビリテーションに従事する病院としては珍しいという人工透析施設も有し、透析を行いながらのリハビリが可能。加えて臨床工学技士チームにより高度医療機器が必要な重症患者も受け入れている。また「嚥下」のリハビリにも注力しており、歯科口腔外科と言語聴覚士、食事介助を行う看護師や介護士らがシームレスに、飲み込みの評価・訓練・実践を行っている。「ご自宅に帰りたいという思いに応えたい」と重症患者の受け入れも積極的に行っている安田慎吾院長に話を聞いた。(取材日2024年10月11日)

病院の成り立ちと、地域での現在の役割について教えてください。

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当院は1954年に病床50床の結核療養所として開設され、2024年に70周年を迎えました。周囲にまだ何もない時代に創立者である大伯父(おおおじ)と祖父が兄弟力を合わせて土地を切り開いたと聞いています。回復期リハビリ病棟や介護老人保健施設の設置などの取り組みも他地域に先行して早期に行ってきたように、当院はその時勢を捉え、今このときに必要とされている医療や介護を見極めながら発展してきたという歴史があります。現在は療養病棟と回復期リハビリ病棟を有する病院として患者さんの「生活の場」であるとともに、リハビリを通じてご自宅に帰るための架け橋としての役割があると考えています。またさまざまな診療科を有しており、「街のかかりつけ医」としても、地域の皆さまの健康維持に取り組んでいます。

診療体制について教えてください。

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私が循環器を専門としており血管のカテーテル治療にも取り組みながら、心臓疾患、不整脈、高血圧、睡眠時無呼吸症候群など命に直結する疾患の診療に力を入れています。また糖尿病内科、歯科口腔外科、眼科などと連携し、慢性疾患とその周辺症状を包括的に診療できるのは当院の強みです。このほか整形外科、外科、皮膚科に加え、心療内科・精神科の医師も非常勤ながら在籍し、認知症やその他精神的なお困り事の相談・診療も行っています。各科の医師は入院患者さんの診療も行っており、病棟をフットワーク軽く飛び回ってくれています。長い療養・リハビリの入院生活を、いろいろな専門科の医師が支えてくれるので、安心して入院生活が過ごせるのではないでしょうか。また当院には優秀な臨床工学技士チームがいます。彼らと協力しながら、人工呼吸器をはじめ、さまざまな医療機器を使用する重症患者さんでもできる限り受け入れるよう努めています。

リハビリについてはいかがですか。

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リハビリで大事にしているのが「自分の口で食べること」「自分の足で立つこと・歩くこと」です。特に患者さんとそのご家族から強く感じるのが「食べたい・食べてほしい」という思い。そこで当院では、「嚥下」のリハビリに注力しています。歯科口腔外科と言語聴覚士がチームでサポートし、食事介助を行う看護師・介護士に情報共有もしているため、飲み込みの評価・訓練から実践までシームレスに行えるのが最大の特徴です。自分のお口で食べるためには、歯科衛生士による定期的なお口の中のケアもとても重要です。その他にも作業療法士が患者さんと一緒に草花の世話や、お野菜を育てたりする「園芸」を取り入れたリハビリにも少しずつ取り組んでおります。また当院は透析専門の医師とともに、透析を継続しながらリハビリテーションが可能な施設です。患者さんの「ご自宅に帰りたい」という思いをかなえるため、チーム一丸となって力を尽くしています。

地域とのつながりも大切にしているそうですね。

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70周年を記念して、地域の方々に当院を知っていただくための「ひろのフェス」を開催しました。生活の場として、住み慣れた地域で暮らすための「かかりつけ医」として、より高度な医療にかかるための「ハブ」としてご活用いただけるように、近隣にお住まいの方々と楽しい交流を通じて、私たちを知っていただきたいとの思いで企画しました。近隣の中学校のブラスバンドが演奏をしてくれたり、多数のキッチンカーが集ったり、多くの地域の方々にご参加いただき、たいへんな盛り上がりでした。このほかにも地域で行われる集会で健康情報をお話しする講演会のご依頼などもいただいており、今後は積極的に地域に出ていきたいと考えています。高齢化が進み、入院後の次の行き場を見つけるサポートするのも私たちの役割。医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーなどが常駐していますので、ご本人やご家族と一緒に相談しながら最良の選択ができるよう努めていきます。

今後の展望と地域の方々へのメッセージをお願いします。

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私は現在40歳で、今後25年、30年と長い目線で病院経営や方針を定めて引っ張っていけると考えています。地域の方々に、私含め病院スタッフを知っていただき、「顔がわかる」関係になることで、将来にわたり安心して通っていただけるのではないでしょうか。受診のハードルを下げるためにも交流を増やし、また広い敷地を生かして住民の憩いの場となれるような、地域に開かれた病院をめざしたいですね。また通所・訪問リハビリ、介護老人保健施設でのショートステイもあります。リハビリの後、ご自宅や社会への復帰に際してサポートは充実していますのでご安心ください。病院にはかからないに越したことはありませんが、病院に・病気にかからないために、健康診断や歯科検診など適度に医療を使って、病院が必要のない健康な体をめざすのが「予防医療」の本当の姿だと思います。ずっと私はここにいます。どんな些細なことでもご相談にいらしてください。

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安田 慎吾 院長

2009年大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部卒業。関西電力病院、堺市立総合医療センター、東宝塚さとう病院などで研鑽を積んだ後、2021年に広野高原病院に入職、院長と医療法人博愛会理事長を兼任する。現在、同院ではカテーテル治療や心不全などを中心に、内科全般を幅広く診療。生活習慣病管理や睡眠時無呼吸症候群の診療も得意とする。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医。

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