院長メッセージ(特定医療法人共和会 共和病院) | 病院・総合病院・大学病院を探すならホスピタルズ・ファイル

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特定医療法人共和会共和病院

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山本 直彦院長
Yamamoto Naohiko

プロフィール1978年愛知医科大学医学部卒業後、名古屋掖済会病院で呼吸器内科の診療において研鑽を積む。1984年名古屋大学医学部附属病院第一内科入局。1985年より同大学大学院医学研究科にてHIVの研究に従事する。1990~1992年まで研究の一環でベルギーにて研究に従事し、その後、名古屋大学准教授・南生協病院を経て、2014年共和病院に入職。2015年特定医療法人共和会理事長に就任し、2017年院長を兼任。

地域に根差し「開かれた精神科医療」を実践

精神科医療の充実をめざす精神科単科病院として産声をあげた「共和病院」は、翌年「医療法人共和会」として、2019年に創立60周年を迎えた。地域のニーズに応えながら診療の体制や内容を充実させてきた同院では、精神科はもちろん内科診療にも対応。他にも健診、在宅医療、訪問看護、精神科デイケアなど、多種多様な医療を提供している。さまざまな特徴の中でも特筆すべきは、入院患者の人権を尊重し、拘束行為は極力行わないとしている点。「患者さん一人ひとりの様子に目を凝らし、その方に合わせて工夫すれば、やみくもに拘束を行わなくとも入院生活が送れると考えています。一筋縄ではいきませんが、その努力は惜しみません」と山本直彦院長は語る。さらに同院では、地域への発信・啓発にも積極的だ。地域住民向けの講演会を開催するなど、何かと誤解されやすい精神科医療に対するイメージを変えるべく、力を尽くしている。「医療を通じ、人間の本来あるべき姿を探求し、誰もが不安なく日々を過ごせるお手伝いをするのが、われわれの使命」と力強く示す山本院長に、同院のこれまでの歩みとめざすべき医療について、詳しく聞いた。(取材日2020年6月26日)

こちらの病院の歴史についてお聞かせください。
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当院の歴史は、1958年初代加藤邦之助理事長が立ち上げた精神科単科病院を始まりとし、1996年加藤仁理事長に引き継がれました。現在も精神科が当院の主軸となっていますが、それだけにとどまらず、一般内科や消化器外科といった各種の診療、療養患者の入院の受け入れ、健診事業、在宅医療など、さまざまな医療を提供しています。内科の医師でもあった初代理事長の地域医療に貢献したいという思いもあって、幅広く対応してきたわけです。一般救急医療には応じられないものの、症状が急激に悪化した精神科の患者さんの救急対応ができる体制が整っています。精神科の専門的な診療を行う場であると同時に、市民の健康を守る病院としても機能してきた当院では、精神科医療の壁を低くすること、病気や障害の有無にかかわらず、誰もが健やかに生活できるよう支えることを第一としています。

こちらの患者層や、診療における特色は何ですか?
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精神科が主軸であるため、当院の入院患者さんの多くは統合失調症や躁うつ病、摂食障害といった精神科疾患のある方たちです。精神科疾患は入院生活が長い傾向にあり、数年、十数年にわたって入院されている人も珍しくありません。退院しても、何らかの理由から症状が悪化し、再度入院するケースもあります。近年では、他の療養型病院から認知症が進んだ患者さんの転院も増えています。一口に「入院」といっても、年齢も症状も異なる、さまざまな人が生活していて、徘徊や他者への攻撃といった行動にも注視する必要があります。手足をベッドに固定したり、手にミトンをつけて何かを外すといったことができないようにしたりといった、拘束行為を行う場面も珍しくありません。ですが、当院では患者さんの人権を尊重し、行動を制限する拘束行為は極力行わないことをモットーとし、やむを得ず拘束する場合にも、できるだけ短時間となるよう十分に配慮しています。

拘束しないことでの大変さもあるのではないでしょうか?
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もちろん当初は、「言うは易く行うは難し」の言葉どおりでもありましたが、今では看護師が中心となって、患者さん一人ひとりの病状や性格などを把握しながら、工夫して「拘束せずに済む方法」を編み出してくれていて、私自身、頼もしさを感じます。実は、拘束行為を行わずに患者さんの入院生活をサポートしていきたい、と進言してきたのは看護師でした。できる限り拘束しないと決めたことで、症状が落ち着いたり穏やかな状態を保ちやすくなったりといった変化も見られました。拘束によって、かえって状態が悪くなるといったケースもあるのです。私たちは医療者なので、目の前にある中心症状を解決するのが第一ではありますが、それだけにとどまる必要はないと思っています。患者さんが、心穏やかにいられるためにできることを、医療の立場から考える。これもまた当院が担う大切な役割です。

患者さんが地域で生活するためにはどんな支援が必要でしょうか?
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長い入院生活を経て退院される方にとって、すぐに社会生活に復帰するのは容易ではありません。退院後も患者さんが孤立することなく、社会生活になじんでいけるよう、当院では退院後のサポートにも力を入れています。例えば身寄りがない場合、適応する患者さんに対してはグループホームへの入居を勧め、共同生活を通じて少しずつ社会生活に慣れていってもらいます。その後は、何かあればすぐに当院にご連絡してもらえるなど、連携が取れている大家さんのもとでアパート暮らしを始めてもらい、訪問看護や行政の福祉サービスも使いながら、「自活力」を身につけていってもらいます。一方で、地域の中に患者さんを戻すことに対して、受け入れる側、つまり地域の皆さんの理解も不可欠です。当院では地域住民向けの講演会を開いたり、地域住民が主体となってグループワークを催したりと、さまざまな取り組みを通じて精神科疾患の理解を深めることに力を注いでいます。

今後の展望についてお聞かせください。
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近年相談が増えているADHDといった発達障害などの、児童精神医療へのアプローチを強めていきたいと考えています。当院では名誉院長の榎本和先生が先頭に立ち、児童精神科の診療を充実させてきました。その流れをより強化し、児童思春期の精神科医療の充実をめざせれば、よりさまざまな患者さんを支えていけると思っています。精神科医療、精神科患者に対する社会の理解は、まだまだ十分ではなく、控えめに見ても、偏見や差別は強いと言えるでしょう。しかし、偏見や差別の種となるのは「知らない」からだと、私は考えます。「知らない」ことで、得体の知れない恐怖が生まれ、偏見や差別につながるのです。だからこそ、広く理解してもらうことが大事といえます。精神科疾患に対するイメージを払拭し、本来の人間のあるべき姿を探求する、誰もが不安なく暮らしていける町づくりをしていくのが、われわれの使命と考えます。

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