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愛知県厚生農業協同組合連合会 安城更生病院

(愛知県 安城市)

度会 正人 病院長

最終更新日:2021/09/07

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患者増の将来を見据えさらなる医療の飛躍を

青々と広がる田畑の真ん中に建つ「安城更生病院」。病室の窓からは、遠くまで見晴らしの良いのどかな景色が広がる。かつて「日本のデンマーク」と呼ばれ、農業経営のモデルにもなっていた安城市とその周辺地域の医療を支える同院は、愛知県厚生農業協同組合連合会が母体。昭和初期に農村救済運動の一つとして開設された同院だが、急性期医療を基本としてまい進を続け、現在は三次救急など専門性の高い医療に対応する病院として西三河南部西地域の中核的な役割を担っている。搬送車自体が集中治療室として機能する新生児専用救急搬送車やドクターヘリ用のヘリポート設置など、次々と地域住民のニーズに応える頼もしい存在だ。現在は、高齢化に伴う患者数の増加、医療の高度化を見据え、「発展的再構築」のさなかにあるという。救急医療、がん医療、周産期医療、災害医療の4つの機能を軸に、将来どんな医療を展開していくのかを、度会正人病院長に詳しく聞いた。(取材日2021年7月19日)

今年で創立86年ですね。病院の歴史について教えてください。

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当院は、ある農政家の「健康を離れて幸福はなく、組合病院を設けて優れた医療サービスをなすべきである」という考えにより、1935年に「更生病院」として創設されました。昭和初期の安城市は、多角形の農業経営モデルとして日本のデンマークと呼ばれるほどの農業先進地ではありましたが、農民の生活は、肥料にする糠などを常食とするくらい厳しい状態でした。農村救済運動として叫ばれていたのが、農山漁村経済更生運動で、その一環として当院が誕生したのです。1948年には愛知県厚生農業協同組合連合会に移管され、安城駅前にあった当院は増改築を繰り返し、発展してきました。2002年には安城市の助成も得て現在の地に新築移転し、名前も「安城更生病院」と改め、地域住民に愛されるアカデミックな病院をめざし成長してきました。

こちらの病院の地域における役割を教えてください。

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創設時より少数精鋭で質の高い医療をめざしてきた当院ですが、現在では約1800人の医療職員が支える病院として成長しました。当院が地域で果たすべき役割は、わかりやすく4つに分けられるでしょう。まず1つは3次救急医療を担う救急告示病院としての救急医療、そして地域がん診療連携拠点病院としてのがん医療、総合周産期母子医療センターとしての小児・周産期医療、地域中核災害拠点病院としての災害医療です。救急医療については、超高齢社会となり、医療需要増加に伴って救急および重症患者の受け入れが困難になっているという問題を受け、診療体制の整備に取り組んでいます。がん医療については、当院が現在最も力を入れている分野で、今年の4月にはがん診療機能を集約した「がん診療センター」を設立しました。また、内視鏡手術支援ロボット導入を含めた手術体制の拡充を急いでいます。

がん診療の内容について教えてください。

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当院のがん診療は、予防から診断、手術・抗がん剤・放射線の3大治療、ゲノム医療、そして緩和ケアまでをシームレスにつなぎ、最善・最適な医療の提供を地域内で完結できるよう努力しています。特に放射線治療については、複雑な形状や広範囲に及ぶ腫瘍への治療を得意とする放射線治療装置と、小さな腫瘍に多方向からピンポイントで照射できる放射線照射装置の先進の2種の装置を備えた「高精度放射線治療センター」を今年の6月に開設しました。従来の放射線治療と比べ、副作用を抑え、短期間での治療が可能となり、患者さんの状態に合わせた治療の選択が可能となっています。また、抗がん剤治療の患者さんが増えてきている現状を踏まえ、無菌治療室の増室や通院治療センターの拡張を新病棟で実現予定です。新病棟は今年の11月に完成しますが、これは20年先を見据えた発展的再構築計画の一つで、引き続き半年をかけて既存棟の改修を行い完結の予定です。

将来に向けた計画なのですね。予防医療についてはいかがですか?

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健診や人間ドック、予防接種や健康相談などを行う予防医療専門の施設が、新棟1階に開設します。従来より施設面積が2倍になり、ゆとりあるスペースとプライバシーを確保した造りになっているため、快適に受診していただけると思います。胃の内視鏡検査、大腸CT検査、胸部CT検査、膵臓・胆嚢などを詳細に観察できる超音波内視鏡、一度の検査で全身のがんをチェックするPET-CT検査、脳MRI・MRA検査などが可能です。中でも、乳房を圧迫しないMRIによる乳がん検査は、愛知県下でも早期の導入となります。婦人科系検診を安心して受けていただけるよう、女性専用エリアも新設しました。診療情報の共有により、診療部門との緊密な連携がとれるようになっています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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私は、長年この病院の循環器内科に勤めてきました。当院の循環器内科は、日本で心臓カテーテル検査が始まった当初からの伝統があり、虚血性心疾患を基軸として、心不全や不整脈などの循環器疾患全般の診療には自信を持っています。最近では、低侵襲のTAVI手術(経カテーテル大動脈弁留置術)の導入によって、高齢の患者さんも手術を受けやすくなりました。また、勤続34年の私が誇れるのは、昔から診療科間の垣根が低く、外科も内科も情報共有がスムーズにできるという点です。それは、一人の患者さんを取り巻くチーム医療がしやすい環境。一朝一夕にはできないもので、病院の大きな財産です。「患者さんへの優しい心と生きる力を与える病院」をスローガンに、職員が一丸となって支援させていただきます。

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度会 正人 病院長

1985年名古屋大学医学部卒業後、研修医として中京病院にて2年間勤務。1987年より安城更生病院の循環器内科に勤務する。同院副院長を経て、2020年に現職。専門は、虚血性心疾患に対するカテーテル治療。趣味は、歴史書やミステリーなどの読書とゴルフ。

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