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医療法人明和会 辻村外科病院

(愛知県 刈谷市)

辻村 享 院長

最終更新日:2022/10/06

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リハビリテーションに注力し長期にサポート

刈谷市北部に位置する「医療法人明和会 辻村外科病院」。明治時代に辻村享院長の祖父が豊橋市に開設したのが始まりで、昭和になって戦後、父である明先生が新しく刈谷市に開院、1976年現在地に移転した。時代や地域のニーズに合わせて診療部門や病床を増やし、2004年には回復期リハビリテーション病棟が完成、一般病棟と合わせて120床を抱える病院となった。「“明るい笑顔と調和”が当院のモットーです」と話す辻村院長は穏やかで、終始笑顔の親しみやすいドクターだ。同院では開業時より脳卒中後のリハビリテーションを重視しており、専門の医師やスタッフも充実、円滑な在宅復帰に向けて力を入れている。辻村院長の母校である藤田医科大学病院と距離も近く、連携が強いのが特徴の一つで、外来の多くを大学病院の医師が担当、大学病院への入院や退院後の通院など患者の行き来もスムーズだ。身近な病院として通いやすい雰囲気でありながら、治療から、急性期を終えた回復期のリハビリテーション、通院リハビリまで一貫して支えてくれる同院。地域にあってますますその存在価値を高めている。
(取材日2019年12月18日)

貴院の歴史や理念についてお聞かせください。

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もともとは高祖父、つまり祖父の祖父が江戸時代に豊橋市で診療所を開設していました。明治時代に祖父が「辻村病院」として開院、大正、昭和初期まで存続していましたが戦禍で焼失、戦後に父、明が新たに8床を持つ医院として刈谷市に開院したわけです。なぜ刈谷市かというと、父が豊橋市出身、母が名古屋市出身でその中間地だからと聞いています。1976年現在地に移転し、「辻村外科病院」として43床からスタート、以来、増床とともにリハビリテーション機能の充実も行い、2004年には回復期リハビリテーション病棟ならびに病棟専用訓練室を新設しました。当院の理念は「Smile&Harmony」。医療法人名の「明和」になぞらえて、働く者が明るい笑顔と調和でもって患者さんに尽くそうと、私が副院長時代に考案したものです。迅速な診断から適切な治療、丁寧なリハビリテーションに至るまで、親身になって患者さんを支えます。

外来診療の特徴や検査について教えてください。

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私の専門である外科をはじめ、総合診療科、胃腸科、整形外科、リハビリテーション科、脳神経外科、皮膚科、循環器・内分泌内科、放射線科と広く診療を行っています。私は内分泌についても学んでおり、初診の患者さんはほぼ私が担当、その後、必要に応じて各専門の先生に引き継ぎます。当院には藤田医科大学病院の先生に多く来ていただいており、患者さんの身近にありながら大学病院と同じように専門性の高い診療を受けられると思います。大学病院へ入院の必要があれば迅速に紹介し、術後の通院はまた当院で受け入れます。当院へ入院の場合は私がご家族と面談し、さまざまなご事情、ご希望を直接お聞きします。入院されたら毎朝、顔を見にいくのが父の代からの習慣です。検査機器としては超音波検査機器、64列のCT検査機、オープン型のMRI、マンモグラフィなどを備え、検査結果は私と専門の先生のダブルチェックを行って見逃しのないよう留意しています。

リハビリテーションにも注力されているそうですね。

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当院は開業時より藤田医科大学病院との連携が強く、脳卒中後のリハビリテーションの重要性に着目してきました。現在は時代に合わせて、急性期治療を終えた亜急性期、そして回復期の患者さんのリハビリテーションに力を入れています。2006年には回復期リハビリテーション病棟が完成、藤田医科大学病院のリハビリテーションが専門の先生やスタッフによる、内容の充実したリハビリテーションの提供に努めています。さらに、退院した方々のフォローとして外来にもリハビリ室を設けており、医師、看護師、リハビリスタッフらが入院中から在宅、通所まで、それぞれチームを組んでサポートにあたります。スタッフの教育に注力しているのも当院の特色でしょう。当院のある地域は複数の市町に隣接しており、患者さんは刈谷市に加え豊明市、豊田市、みよし市、東郷町、名古屋市緑区、天白区などからも来られています。

院長のご専門について教えてください。

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私は藤田医科大学卒業後、豊橋市民病院で初期研修を受け、大学に戻って外科教室に入局、その傍ら中京大学体育学部(現・スポーツ科学部)の非常勤講師を後期の週1コマ依頼され、以後28年間スポーツ医学について講義を行いました。私は学生時代、陸上競技をしていて国立競技場で行われた大会で障害種目を走ったこともあるんですよ。本来の専門は腫瘍外科で、多くのがん患者さんの治療、手術にあたりました。加えて恩師に恵まれたおかげで内分泌、すなわち甲状腺、乳腺、副腎なども勉強しました。それらは超音波検査を行うのですが、あるとき、これを運動器の検査に応用できないかと考えたのです。1990年頃から肉離れの超音波診断を始め、その後、独自に、エラストグラフィを用いて組織の硬さを調べる検査も行うようになりました。超音波検査器は現在も診療室に置いて有効に活用しています。

スタッフの方々との連携や地域連携についてお聞かせください。

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毎週月曜日の朝、入院患者さんについてのカンファレンスを行っています。一般病棟、リハビリ病棟それぞれでどのような計画によって患者さんを改善の方向へ導いていくか、看護師、リハビリスタッフ、管理栄養士など専門職が多方面から意見を出し合い、確認します。電子カルテを導入していますのでパソコン上でも情報共有しています。普段から職員たちでバーベキュー大会や旅行を行っていて皆の仲は良く、院内の和やかな雰囲気につながっていると思います。また院内だけでなく、病診連携、病病連携にも引き続き、力を入れてきたい所存です。開業医さんのところで診療を続けることが困難だが大学病院へ行くまでもない、という方を当院で診たり、大学病院を退院して回復期のリハビリテーション、あるいは通院になる方を当院で受け入れたり、地域の皆さんのスムーズな受診、治療、リハビリを一貫して支えていきたいです。

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辻村 享 院長

現・藤田医科大学医学部卒業。1991年同大学大学院医学研究科修了。同大学医学部三浦外科教室の医員として腫瘍外科を専門にする傍ら、学生時代に陸上部に身を置いていた縁から中京大学体育学部(現・スポーツ科学部)非常勤講師を28年間務める。1993年より辻村外科病院副院長として外来に携わり、組織づくりにも取り組む。2007年より現職。肉離れ後の組織を超音波やエラストグラフィで診る手法を診療に役立てている。

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