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医療法人社団喜峰会 東海記念病院

(愛知県 春日井市)

岡山 政由 理事長

最終更新日:2021/12/27

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地域と連携し、人々の暮らしを支える

春日井市高蔵寺ニュータウンに隣接する場所に立つ「医療法人社団喜峰会 東海記念病院」。戦後復興期にあたる1950年、岡山政由理事長の父、岡山義雄先生が開設し、70余年の歴史を持つ。開設時より「岡山一家」として職員を家族のように大切にしていた気風は今も受け継がれており、院内にはスタッフの笑顔があふれアットホームな雰囲気が漂う。地域の急性期医療を担う病院との連携力を生かし、現在は亜急性期や回復期にある患者を多く受け入れる同院。一般病棟54床に加えて地域包括ケア病棟95床、回復期リハビリテーション病棟50床を抱え、質の高さを追求したリハビリやケアを提供することで、患者の社会復帰、自宅復帰を後押しする。在宅患者に対しては訪問診療を提供する他、関連施設として介護事業を展開し、連携しながら人々が安心して地域で暮らせるように支える医療体制を確立した。高齢社会にあって、今後は心不全やリウマチ疾患が増えるだろうと話す岡山理事長。「当院はリハビリテーションに力を入れていることも特徴の一つ。患者さんにじっくりと長く寄り添い、住みやすい街づくりに貢献したい」と展望を語る。(取材日2021年10月28日)

こちらは歴史ある病院と伺っています。

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1950年、私の父、岡山義雄が名古屋市に「外科・胃腸科岡山病院」として開設したのが当院の始まりです。家族は病院の一角に住んでいて、父は患者さんに呼ばれると夜中でも出かけていったものです。救急搬送も受け入れており、胃潰瘍や胃がんの手術を行っていました。私は物心ついた頃から父の診療を見て育ちました。高校3年生の夏に医師になろうと目標を定め、医学部に進学。卒業後は他院で経験を積みました。当初は脳血管疾患の手術やカテーテル治療など急性期治療も行っていましたが、現在ではそうした患者さんは専門の病院にお任せし、当院では亜急性期から回復期、さらに退院されて訪問診療が必要な方までを多く診療しています。健診部門もあり予防医療にも注力しているところです。

訪問診療に加え、法人では介護事業にも注力されているのですね。

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リハビリテーションという概念が、日本、ましてや愛知県でもあまり意識されていなかった時代から、リハビリを積極的に行う病院をつくりたいという考えが父の中にあったようです。急性期治療から亜急性期治療にシフトしていく中で父の思いを引き継ぎ、在宅医療や介護事業にも取り組みを広げました。父がめざしていたのは「ホスピタウン構想」というもの。病院を中心とした街づくりを理想とするもので、お年寄りが増えていく地域にあって、当院を母艦としてデイケア、デイサービス、ショートステイなどの施設をつくり、街のいろいろな場所で患者さんを支えていこうという構想です。当法人には信頼できるリハビリスタッフが多数いますので、やりがいと責任を持ってそれぞれの能力を各施設で生かしてもらい、運営も任せていきたいと考えています。訪問診療は岡山病院時代から行っており、現在は常勤の医師が2人担当しています。

病院として大切にされている理念はどのようなことですか?

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当院が掲げる理念は、患者さんに「安心と喜びを感じていただける地域医療を提供します」ということ。その理念のもと、全職員が意見を出し合って作ったのがクレド(信条)です。「いつも相手の立場で考えること」「自分の言動に責任と誇りを持つこと」「仲間を大切にし、心配りを忘れないこと」を大切にしています。「患者さんはもちろん、働く職員も大事に」というのが昔からの当院の考え方ですね。岡山病院時代は「岡山一家」と呼ばれるほど、毎月のように職員を家に招いて食事会をしていました。当時から勤務してくれているスタッフもいますし、当院について「家庭的で温かいイメージがある」と言ってくれるスタッフもいます。1度退職したスタッフがまた戻ってきてくれることが多いのもありがたいですね。スタッフには楽しく仕事をしてもらいたいと思っており、私自身がいつも楽しく患者さんと会話をすることを心がけています。

診療の特徴について教えてください。

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高齢の方ですと、臓器の病気以外に高血圧や糖尿病、神経疾患など病気が複数併存していることが多いです。当院ではそうした患者さんに対し、総合的、複合的に質の高いケアを提供できていると思っています。例えば内科でいうと、消化器、循環器、呼吸器、神経内科など各分野に常勤の医師がおり、名古屋大学、名古屋市立大学、愛知医科大学などと連携のもと、例えば糖尿病については大学病院から専門の医師に来てもらっています。また春日井市民病院、名古屋市立大学病院に私の子ども時代からの知人がいるという縁もあって、手術をした医師が週1回当院に来て、術後の患者さんの回診を行う仕組みもつくりました。これは医師も患者さんも安心できるのではないかと思います。さらにフットケアや下肢静脈瘤のケアの専門の看護師が在籍していることや、診療科を超えて糖尿病、骨粗しょう症、嚥下、褥瘡などチームを組んで専門的なケアができることも特徴といえます。

今後の展望についてお聞かせください。

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外来には専門性の高い治療や困難な手術が必要と思われる患者さんも来られますが、先にお話ししたように、今後も複数の病院との連携力を生かし、その病気の治療が得意なところへ適宜、迅速にご紹介していきたいと思います。当院は病院だけでなく地域の開業医さんとの協力体制も大事にしており、訪問診療はグループをつくって情報共有しつつ積極的に取り組んでいます。これから高齢社会がますます進む中、心不全やリウマチといった病気が増えてくるでしょう。こうした病気は治療期間が長く、急性期病院で診ることは難しいので、当院ではもともと得意とするリハビリテーションや専門的なチーム医療をさらに強化し、治療にあたりたいと考えています。そして地域の皆さんが安心して暮らしつづけられるまちづくりに貢献できればうれしいですね。

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岡山 政由 理事長

1977年日本医科大学卒業。現・藤田医科大学外科、現・日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院内科を経て1985年医療法人社団喜峰会岡山病院副院長、1989年同病院院長。1997年より現職。日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。愛知県医療法人協会理事、愛知県病院協会常務理事。

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