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医療法人社団 栗整形外科病院

(愛媛県 四国中央市)

武内 啓 院長

最終更新日:2022/07/05

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多職種連携を強化し、未病の患者へのケアも

1977年の開業以来、長きにわたって地域に根差した診療に取り組んでいる「栗整形外科病院」。病院に併設した介護老人保健施設やグループホームなど介護施設と連携を図りながら、地域のニーズに対して柔軟に対応してきた。その歴史を受け継ぎ、同院で20年以上も診療を行うのは、院長の武内啓先生。関節リウマチと骨粗しょう症の治療を専門とする整形外科のスペシャリストだ。看護師や理学療法士、管理栄養士など多職種スタッフと連携し、患者の包括的なサポートに努めている。整形外科領域だけでなく、「なんでも相談できるかかりつけ医」として、地域の人たちがより健康に過ごせる医療を提供することが目標なのだそう。「病気の早期発見・早期治療はもちろん、病気を未然に防いでいくことも重視にしています」と話す武内院長に、同院の歴史や特徴、診療体制などについて聞いた。
(取材日2021年10月30日)

まずは、栗整形外科病院の歴史についてお聞かせください。

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当院は、先代院長の栗光弘先生が1977年に開業しました。現住所に移転したのは、1999年のことです。現在は僕が院長職を引き継ぎ、栗先生は約1キロ離れた診療所で長年お付き合いのある患者さんの診療を行っています。これまで当院は時代や地域のニーズに応じて、病床数を増やしたり、介護老人保健施設やグループホームなどを新設したりと、地域密着の医療と福祉に関する体制を整えてきました。というのも、超高齢社会を迎えた今、病院で完結するのではなく、介護の重要性が高まってきています。病院で治療を終えた患者さんで、自宅での生活が難しい方は、介護施設に入所するといった流れが出てきましたよね。病院での長期入院が難しくなってきたのが現状です。そのため、リハビリテーションを目的とした入院にも対応するようにしています。退院後は、必要に応じて併設施設への入所もサポートしていきます。

こちらの病院の特徴は何でしょう?

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地域のかかりつけ医として、未病の患者さんへのケアを重視しています。僕の専門分野は関節リウマチと骨粗しょう症ですので、その治療目的の患者さんも多いですね。例えば、骨粗しょう症は、かつて老化による症状だと考えられていましたが、老化ではなく骨の病気です。ですので、骨が折れる前の段階から治療介入することが大切です。関節リウマチも、早期に診断して治療を行うことで、関節破壊の予防につなげることが重要です。また、入院に関しては「腰が痛い」など整形外科疾患をはじめ、「内科疾患で入院・退院した後に足腰が弱くなった」など、リハビリテーションを目的とした入院も受け入れているのが特徴です。1~2ヵ月の入院を通して、医師や理学療法士をはじめとするスタッフが患者さんにしっかり寄り添い、一人ひとりに合ったリハビリテーションを提供させていただきます。

多職種連携にも力を入れていると伺いました。

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当院では入院患者さんの回診は、僕と看護師長、理学療法士、管理栄養士の多職種のチームで回るようにしています。例えば、患者さんの食事のことは管理栄養士にすぐに質問できますし、看護師長が「この患者さんは飲み込みが危ないようです」と言えば、その場でみんなで話し合い「次からはとろみをつけたものにしましょう」と決めることもあります。こうした細かな情報のやりとりは40床の規模だからこそかもしれませんね。また、スタッフのモチベーションを上げるため、定期的にリハビリテーションのカンファレンスなどを開催しています。過去には腰痛予防をテーマに、新人の理学療法士が患者さんを受け持った上で発表を行い、それに対して先輩の理学療法士はもちろん、看護師や管理栄養士がそれぞれの視点からアドバイスをしました。また、口内環境と転倒予防に関係があると聞き、骨粗しょう症の院内勉強会では地域の歯科の先生をお招きし意見を伺っています。

連携を生かしたスキルアップに取り組んでいるのですね。

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ほかにも、若い世代の意見やアイデアも大切にしていきたいので、スタッフたちがやってみたいことがあればどんどん発信してもらうようにしています。最近、薬剤師と管理栄養士のアイデアで始めたのが「あまりお薬を飲みたくない」という患者さんに対して行う食事内容のチェックです。ある1週間で普段の食事内容を記載していただき、僕の診療前に管理栄養士が食事の栄養価やカロリー数を計算し、そのデータを食事指導に生かしていこうという取り組みです。「ビタミンが足りないですよ」や「オーバーカロリーですね」など、患者さんごとに助言を行っています。また、骨粗しょう症で通院が途絶えている患者さんに対して、看護師や管理栄養士が電話をして様子をうかがうといった取り組みも行っています。僕ではなく、スタッフに対してならば本音を言ってくださる患者さんもいますよね。スタッフ同士お互いに協力し合いながら、日々の診療に取り組んでいきたいです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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僕が勤務医だった頃、患者さんが外来に来なくなることが目標でした。「何かあったら、また来てくださいね」と言うことが診療のゴールだったんです。しかし今は違います。「何かあったら」ではなく、「何もないように」病気を未然に防いでいくことが重要だと思うようになりました。当院で20年以上にわたって地域密着の診療を行っていく中で、考え方が変わってきたんですね。せっかく当院を選んでいただいたのですから、病気の早期発見・早期治療はもちろん、その予防にもしっかり取り組んでいきたいと思います。地域のかかりつけ医として、整形外科領域だけでなく、なんでも気軽に相談していただけるとうれしいです。必要に応じて、地域の医療機関も紹介させていただきます。また、最近、予約システムを導入しました。スマホで当日予約を取ることが可能です。ぜひご活用ください。

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武内 啓 院長

1991年愛媛大学医学部卒業後、同大学医学部整形外科入局。十全総合病院や済生会西条病院にて研鑽を積んだ後、栗整形外科病院勤務。先代院長の義父の後を継ぎ院長に就任。専門分野は関節リウマチと骨粗しょう症の治療。高齢者の包括的なサポートを通じて、地域医療への貢献をめざす。日本整形外科学会整形外科専門医、日本リウマチ学会リウマチ専門医。

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