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独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター

(愛知県 名古屋市中区)

小寺 泰弘 病院長

最終更新日:2024/06/26

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臨床と研究を両輪に据え地域医療を推進する

名古屋市役所の北隣に位置する「名古屋医療センター」は、名古屋城や市役所の時計台を間近に望む市中心部に立つ。明治の創設に始まり、戦時中には陸軍病院として、平成からはエイズ治療東海ブロック拠点病院、地域がん診療連携拠点病院、近年では新型コロナウイルス感染症患者の受け入れなど、その長い歩みの中で常に地域医療のけん引に努めると同時に、国立の病院として臨床と研究を両輪に据え、先進の医療も追求し続けてきた。そんな歴史ある同院に今春着任した小寺泰弘病院長は、「高いレベルを維持してきた日本の医療を崩壊させないためにも、最大限努力して今ある医療を維持していなかければいけない」と大きな視点で思いを語る。就任間もない小寺病院長に、同院の特徴や今後の展望について詳しく聞いた。(取材日2024年6月4日)

病院の特徴について教えてください。

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当院は、1878年の創立当初より「臨床」と「研究」を2本柱に置き、医療を推し進めてきました。研究を通して得られた成果を迅速に臨床へフィードバックすることで、スピード感をもって医療の刷新を図っています。精鋭がそろう研究部門においては、より先進的で質の高い医療の開発に尽力しております。この体制は大学病院の機能とも近しいものがあり、たいへん自主独立の気風の強い医療機関であるといえるでしょう。公的病院として、共同研究や勉強会への参加を通し、標準的な治療はもとより、新しい治療も提供できるように努めています。30以上の各診療科では、さまざまな疾患において高い治療レベルをめざしていますが、特にがん診療とエイズ診療では、愛知県のみならず東海圏における医療の基盤を支える医療機関として、年間を通して多くの患者さんを受け入れ、研究にも力を注いでいます。

がん診療について特に力を入れている分野はありますか?

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県内で小児がんを診療する病院の一つとして、白血病や悪性リンパ腫などの血液がんと骨肉腫、網膜芽細胞腫などを中心に診療しています。また、小児白血病・悪性リンパ腫の遺伝子検査も行っており、小児血液がんの研究においても重要な役割を担っています。当院は、血液のがんに関して、専門性を高めてきた実績と歴史があり、血液内科では、白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの悪性疾患に対して、抗がん剤治療、放射線療法、造血幹細胞移植、輸血療法などを行っています。造血幹細胞移植については、血液内科と小児科で共同する細胞療法チームが積極的に移植を行っています。さらに移植後の長期フォローアップを専門とする外来も設置しました。移植患者さんが成人期以降も安心して診療を受けられるような取り組みも行っています。

救急医療についてはいかがですか?

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名古屋市中心部より北西地域の三次救急医療を担っています。着任して間もない私が感じたこの地域の特徴は、救急搬送される方が、高齢者層と若年層に2極化していること。街の中心部ということで、若年層のオーバードーズが増えているようです。脳神経外科が専門の医師も数多く常勤していますから、脳卒中や頭部外傷などの急を要する症例も精力的に受け入れています。新型コロナウイルス感染症の流行下では、たいへん多くの感染症患者さんを受け入れてきました。その反面、一般の外来患者さんの受け入れ数が落ち込んだ影響で、5類に移行した今も一般の患者さんは少ないように感じます。医療の質は維持していますので、検診などで気になることがあれば受診していただきたいですね。地域のクリニック向けのオンライン予約システムも昨年の7月から導入しました。紹介患者さんの受診手続きが迅速に行えるため、利用も増えています。

オンライン予約システムは病診連携にも役立っているのですね。

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土曜に診療するクリニックも増えていますが、当院の外来は土曜と日曜が休診です。そこで、土曜でも紹介患者さんの予約ができる仕組みをつくりました。オンライン予約システムを使えば、患者さんの目の前で空き状況を照会できるため、その場で当院への受診予約ができます。CTやMRI、PET、骨密度測定などの検査の場合でも利用できるので、利便性が向上しています。システム導入前は、クリニックで紹介状をもらった患者さんがご自身の都合の良い日に来院されるケースが多かったのですが、それですと受付から診察まで待ち時間が発生します。オンラインシステムから予約された紹介患者さんの場合は、日時も診療科も予約されていますので、スムーズに受診できるようになっています。

最後に、今後の展望と地域の方々へのメッセージをお願いします。

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第一の展望としては、病院の建て替えに向かって動きたいという思いがあります。国立病院機構という組織の中の病院ですから、患者さんの要望があっても独自の判断ではできません。今後は建て替えできるよう働きかけていくつもりです。もう一つは私個人の構想ですが、同じ国立病院機構の病院である東名古屋病院とうまく連携して医療を展開できたらいいなと思っています。郊外で広大な敷地を有する東名古屋病院と、都市部にある当院で、互いの利点を生かした連携ができたらいいですね。能登半島地震の際は、当院のDMATも大きな役割を果たしました。仮に東海で地震が起こったとしても、この場所は周囲よりも高く地盤が固いため病院としての機能が維持できると想定しています。周囲の病院が機能しなくなったとしても災害拠点病院としての役割をきちんと果たせるよう、年に3回の災害訓練を行っております。今後も地域医療を守る意識を高めていきたいと思います。

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小寺 泰弘 病院長

1985年名古屋大学医学部卒業後、小牧市民病院に5年間勤務。腫瘍マーカーや抗がん剤感受性の研究に勤しみ、愛知県がんセンター消化器外科にて研鑽を積む。2011年より名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学講座教授。2019年より名古屋大学医学部附属病院院長となり、新型コロナウイルス感染症のパンデミックを乗り越えた後、2024年4月より現職。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医。

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