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中日新聞社健康保険組合 中日病院

(愛知県 名古屋市中区)

田嶋 一喜 病院長

最終更新日:2023/11/17

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現代社会に求められる医療を提供し続けたい

名古屋城からもほど近い、中区丸の内に位置する「中日病院」は、企業直営病院として1956年に設立された総合病院だ。外来診療をはじめ健康診断、人間ドック、急性期医療を経た療養患者のケア、在宅療養者やその家族のサポートなど、患者やその家族が健康的な暮らしを続けていけるよう、力を尽くして診療に取り組む。一方で、特殊医療部門として手の外科を設置するなど、専門性の高い医療を提供する。2023年4月に就任した田嶋一喜病院長は、これまで数多くの成人心臓血管手術を手がけてきた心臓血管外科のスペシャリスト。長年、急性期医療の前線に立ってきた田嶋病院長は、「病気の予防と早期発見、病後の医療療養の充実は、現代社会にとって欠かせないもの」と強調する。就任後、地域医療連携の体制を見直しなどにも取り組む田嶋病院長に、同院がめざす医療とは何か、話を聞いた。(取材日2023年8月2日)

病院の歩みと概要を教えてください。

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当院は1956年設立の企業直営病院で、1958年に中日新聞社健康保健組合直営に移管されました。現在では、職員とその家族はもちろんのこと、当院近隣にお勤めの方や市内外にお住まいの方などに広く利用いただいております。当院は主に診療部門と健診部門から成り、健診部門は1962年に開始した愛知県内でも特に歴史のある施設です。広さ600坪の健診フロアには診察室が5部屋、胃部エックス線検査室が6部屋、腹部エコー検査室が7部屋あり、同時に複数人の検査、診察が可能です。またフロア内には女性専用のレディースコーナーもあり、乳がん・子宮がんの検査は曜日の限定なく毎日実施しています。2006年に新築移転した際、免震、耐震の両構造の設計により東海地震への備えを強化しました。移転から15年以上が経過していますが、時間の経過を感じさせないほど衛生的できれいな状態が保たれています。

貴院の強み、特徴とは何でしょうか?

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病気の早期発見・早期治療と予防医療、病後の療養という、いわば「病気の治療」の前後にあたる領域が、当院の診療の柱となっています。加えて、整形外科の中に「手外科部門」という専門部門を置いているのも当院の特色です。まず予防に関して、健診センターは年間で約4万人にご利用いただいており(2022年4月~2023年3月)、定期健診や人間ドック、脳ドック、婦人科検診などに対応し、特にオフィス街の一角に位置しているのもあり働き盛りの方が企業健診で利用するケースが多いです。健診のデータは外来と共有することでスムーズな診療や健康管理を可能としています。外来には循環器内科や消化器内科、糖尿病内科、一般整形外科、乳腺外科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、歯科口腔外科を開設していますので、健診後の2次受診での利用も多いです。健診や診察を通して、より精密な検査や治療が必要であれば関連病院を紹介し、適切な医療に橋渡しします。

病後の療養の取り組みに対するお考えをお聞かせください。

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超高齢化社会において、高齢者医療に関する課題は大きなものです。高齢者が増えれば自宅療養を必要とする人も増えれば、老々介護などご家族の負担も増します。自宅で暮らしていけないという人が今後ますます増えていくと考えられ、受け皿として医療を含んだ療養を提供できる医療機関が社会に求められていると感じます。現在、7階建て93床の入院施設には、基本的に回復期と慢性期の患者さんが入院されています。継続的な療養、リハビリテーションのほか、緩和ケアや終末期の看取りも含めて対応しています。施設入所や在宅復帰までの期間、当院に入院して過ごす、といった人もいらっしゃいます。また当院では、レスパイト入院にも応じています。これは療養患者さんを1週間から10日程度お預かりし、ご家族にリフレッシュの時間を取っていただくというものです。在宅療養者を支えるご家族の心身の負担にも目を向け、少しでも軽減できればと考えております。

「手外科部門」を設置しているのも珍しいですね。

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地域医療に携わる各病院にはそれぞれ得意な領域があり、当院では手の外科がそれにあたります。手の外科とは整形外科の中でも腕、肘、手首、手や指など上肢に特化した診療を専門的に行う部門です。当院は手の外科診療の草分け的存在であり、後進育成の指導拠点でもあるため、手の外科の道に進む者が全国から集まります。患者さんも、仕事や家事、学業などで手を痛めてしまった人や、プロのアスリートなど幅広いです。痛みやしびれ、変形やできもの、スポーツ障害など上肢に関するさまざまな悩みを専門の医師が診療し、リハビリテーションが必要な場合は上肢専門の医療スタッフがサポートする体制が整っています。時には、指を切断した患者さんが運び込まれた際にすぐに血管吻合(ふんごう)のできる病院を紹介するなど、専門的な医療の窓口役として迅速に適切な医療につなげることにも心血を注いでいます。

どの取り組みも、現代社会には欠かせないものと感じました。

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当院が軸とする医療は、一見するとばらばらに見えるかもしれませんが、いずれも現代社会のニーズに応えるための医療と考えています。多くの人の病気を未然に防いでいけるように、たとえ病気になり、治療を受けることになっても、その後の人生をより良いものにつなげていけるように、力を尽くしてまいります。一方で、当院だけで社会のニーズに応えきれるわけではなく、より密接な地域医療連携が求められてくると感じています。当院では以前から看護部内に地域医療連携室を設けていましたが、より包括的な組織を構築したいと考え、2023年春に「地域医療連携センター」を設置しました。看護師に加えて理学療法士やソーシャルワーカーが在籍し、転院の受け入れやリハビリに関する相談、大規模紹介への紹介などに応じています。地域の病院・診療所とこれまで以上に強く連携し、地域に暮らす方々を支えていけたらと思います。

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田嶋 一喜 病院長

1980年名古屋大学医学部卒業。名古屋掖済会病院、国立循環器病研究センターで研鑽を積み、一時期は英国ヘアフィールド病院で心移植について学ぶ。専門は成人の心臓血管手術全般。愛知県立尾張病院、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院など大規模病院に勤務し、聖霊病院では副院長を務める。2023年4月から現職。日本外科学会外科専門医、日本心臓血管外科学会心臓血管外科専門医。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/3万8500円~、脳ドック/5万5000円

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