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医療法人勝又 勝又病院

(愛知県 名古屋市中区)

勝又 一臣 院長

最終更新日:2020/11/25

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入院から在宅復帰までの道筋をつなぐ橋渡し

1935年に開院した「勝又病院」は、3世代にわたって引き継がれてきた歴史ある病院。鶴舞駅と新栄駅、矢場町駅のちょうど中間に位置し、近くには小学校や銭湯がある。戸建てとマンション、会社と商店が混在する地域で、開設当初は戸建てが密集する住宅地だったそう。3代目となる勝又一臣先生が院長を務める現在は、患者層も病院の形態も以前とは変わってきたという。「地域の有床病院として、総合病院と診療所の中間の立場にあり、入院患者さんが在宅復帰できるような橋渡しの役割をしています」と話す勝又先生。循環器疾患や糖尿病を専門に研鑽を積んできたが、今後は幅広い症状を診る総合的な内科診療もしていきたいという。病院の地域における役割と特徴、そして勝又先生の医療に対する想いを聞いた。(取材日2019年8月22日)

先生は3代目の院長と伺いました。病院の歴史を教えてください。

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当院は、私の祖父が1935年に勝又医院として開業しました。その後、有床病院となり、現在、名誉院長となっている父親が引き継ぎました。私は2000年からこの病院に勤務し、5年前から院長を務めています。子どもの頃は病院の近くに住んでいたので、父親が働く背中もよく見ていました。患者さんから頼りにされていた様子や、地元の小学校でPTA会長を務めるなどの地域貢献もしていた父親の姿を立派だと感じていたものです。継いでほしいと言われたわけではないのですが、父親のように社会貢献ができればと思い、医師になったときから父の後を継ぎたいと考えていました。父親が院長だった時代は、救急病院として急性期から慢性期まで地域の患者さんを広く受け入れる病院でしたが、医療が高度化した現在は、病気や状態によって専門分野に細かく分かれています。そういった社会の変化に合わせて当院の形態も自然と慢性期へとシフトしていきました。

入院施設もありますが、どんな患者さんが多いのですか?

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外来は、高齢者と近隣のビジネスパーソンの方が多いですね。入院患者さんは、ほとんどが高齢者で、脳梗塞やがん、心不全のほか、圧迫骨折といった整形外科的な病気などをお持ちの方が多いです。当院には118床の入院施設があり、そのすべてが慢性期の療養型病床。総合病院で治療後、脳梗塞や心不全などの合併症で入院が長引いてしまった患者さんの転院を受け入れています。他には、当院に通院中の患者さんで調子が悪くなった方や、介護施設の入所者もいらっしゃいます。こうした方々が一日も早く日常生活に復帰できるよう、在宅への道筋をつけながら治療やリハビリテーションを行っています。入院、転院の迅速な相談や幅広い受け入れに備える医療連携窓口を設置していますので、ぜひご活用ください。地域には一人暮らしや老老介護の方も多いので、在宅が難しい寝たきりの方がいれば介護施設に移っていただけるよう、社会福祉士が対応させていただいています。

リハビリの具体的な取り組みを教えてください。

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当院は「単に療養しているだけ」では早い在宅復帰は望めないと考え、スタッフを増やしてリハビリに力を入れています。例えば弱った足腰の強化には、理学療法士や作業療法士による独自のリハビリプログラム作成、飲み込む力が弱った患者さんには言語聴覚士が嚥下機能回復訓練を行うなど、患者さん一人ひとりの状態に合わせたリハビリを行っています。管理栄養士による栄養指導講座や糖尿病教室も毎月開催しています。栄養指導講座は外来の患者さんも参加できますので、地域の方々もぜひご参加ください。退院予定の入院患者さん向けには、個別に退院後向けの栄養指導を実施。高血圧、高脂血症、肝臓病、腎臓病など、それぞれの病気に対応した栄養の取り方があるので、特に在宅が見込まれる方には入念に指導しています。そのほかにも、食事や入浴介助、排せつケアなどをきめ細やかにサポートする36人の看護師と、31人の介護職員が在籍しています。

患者さんと接するときにはどんなことに気をつけていますか?

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こちら側の一方通行にならないよう、そしてできるだけ患者さんの隠れた思いを引き出せるよう、「聞くこと」に重点を置いています。症状が表に出ない、見えにくい方もいらっしゃいますので、隠れた病気の発見には特に気をつけています。勤務医時代、さまざまな内科で多種多様な病気への対応を学んだ経験は、現在も役立っていますね。検査時は、なぜこの検査が必要なのかをあらかじめお話ししておくことも大事です。検査体制としては、全身用CTをはじめ、胃カメラや大腸カメラの内視検査、腹部・頸動脈の超音波検査、消化管造影レントゲン検査など各種機器が充実。重い病気であればできるだけ早い対応が必要ですし、患者さんは待ち時間が長くなればなるほど不安でしょうから、予約なしの検査、当日中に結果をお知らせ可能な検査体制を整えています。当院で対応が難しい場合は、名古屋大学病院や名古屋医療センターなどで精密検査を引き継ぐ連携を取っています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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建物のリニューアルを視野に入れているほか、近隣病院や介護施設との連携をより強化し、退院患者さんの往診も充実させていきたいと思っています。診療については、内科以外の症状であっても、患者さんが気になることに的確なアドバイスができる総合的な医療をめざしていますので、そこを重点的にスキルアップしていきたいですね。酸素吸入が欠かせない方やインスリンを多く投与している方、肺炎を繰り返す方は、入院が長引いたり入退院を繰り返したりということが多いと思います。そういう状態では施設に入るのも困難ですし、かといって自宅で介護をしようと思っても、ご家族に負担がかかってしまいます。そういった時は、ぜひ当院をご活用ください。重症であっても治療しながら復帰をめざす場として、お役に立てればと思います。小学生ぐらいのお子さんの診療にも対応していますので、地域のかかりつけ医としても利用していただければうれしいですね。

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勝又 一臣 院長

1991年岐阜大学医学部卒業。愛知県がんセンターや名古屋大学病院、春日井市民病院など複数の病院での勤務を経て、現職。初代院長の祖父、前院長の父親の影響を受け医師を志す。勤務医時代から病院を引き継ぐことを視野に入れ、複数の病気を抱える高齢者の診療に対応できるよう、胃や大腸の内視鏡、糖尿病、循環器など内科の幅広い知識獲得に奮闘。

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