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学校法人福岡学園 福岡歯科大学医科歯科総合病院

(福岡県 福岡市早良区)

坂上 竜資 病院長

最終更新日:2022/06/28

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医科と歯科が連携し、総合的な医療を提供

「福岡歯科大学医科歯科総合病院」は、1973年に「福岡歯科大学附属病院」として開院以来、49年以上にわたって地域医療に貢献してきた。2020年9月には病棟や施設を一新し、より充実した医療体制で新たなスタートを切った。地域と社会、教育・研究・臨床、医科と歯科、そして未来へと「つなぐ病院」として、豊かな人間性を備えた有能な医療人を育成するとともに、地域の患者に信頼され続ける病院をめざしている。「人口の高齢化に伴い、病気の予防はもはや社会の大きな課題となっています。そんな時代に、以前から医科歯科連携による総合的な医療を提供してきた病院としての専門性を発揮し、地域や社会の幅広い健康ニーズに応え続けることが私たちの重要な役割です」とやわらかな口調で話す坂上竜資病院長に、病院の特徴や診療の方針などについて聞いた。(取材日2022年6月7日)

病院の特徴や強みからお伺いします。

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当院は、医科と歯科が連携して包括的な医療を提供する総合病院です。「口腔の健康から全身の健康を守る治療」をモットーに、時代のニーズを見据えて積極的に診療体制を進化させながら新鋭の医療の実現に力を尽くしています。2022年に新設した呼吸器内科では、罹患率が高まる慢性閉塞性肺疾患(COPD)に対応。さらに当院では、急性期の病気の診療にもあたり、二次医療機関として患者さんを受け入れたり、必要に応じて他の高度医療機関と迅速に連携を図れるよう取り組んでいます。歯科大学を基盤とする病院として、特に重視しているのが「食べる機能」の維持・回復。私たちの専門性を結集し、人間の営みの根幹である「食べる」という行為を支え、全身の健康に寄与することが当院の使命であると捉えています。また、地域の方々のかかりつけとして気軽にご利用いただけるよう紹介状なしで受診可能としているのも特徴の一つです。

医科歯科連携において、具体的にはどういった例がありますか?

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むし歯や歯周病から、風邪や腹痛、生活習慣病、がんの治療などまで、日々当院では実に多種多様な主訴を持つ多くの患者さんが来院されています。例えば、定期的な歯のメンテナンスで受診された患者さんに体調の異変があれば、検査や診療など院内で迅速に対応可能です。体の病気を患う周術期の患者さんに対しては、手術前の口腔内治療、入院中の口腔内ケアや歯磨き指導、退院後のメンテナンスのための啓発など、医科歯科連携の強みを生かして総合的かつきめ細かな対応を行っています。また、少子高齢化が加速する近年は、高齢者に多い誤嚥性肺炎の予防・治療にも注力。これに関しては歯科と耳鼻咽喉科が協力して、適切な治療や摂食嚥下のリハビリテーションなどに取り組んでいます。歯の神経を扱う歯内療法や歯科インプラント治療で医科と歯科が連携することも少なくありません。

多くの専門的な診療部門を設置していることも大きな特徴ですね。

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はい。当院では、健診センター、訪問歯科センター、小児口腔外傷センター、摂食嚥下・言語センター、内視鏡センターなど、数多くのセンターを設けています。それぞれのセンターでは、各分野を専門とする医師・歯科医師が診療科の垣根を越えて協働し、さまざまな病気の診療に対応。中でも2020年9月に新設した健診センターでは、一般的な健康診断だけでなく、口腔健診にも力を入れ、口腔の健康から全身の健康をめざした予防医学に取り組んでいます。具体的には、歯科医師の判断に応じて行うパノラマエックス線撮影によるう蝕・歯周病の検査をはじめ、専門性を生かした健診を実施。そのほか当院では、高精細な画像が短時間で撮影できる256列マルチスライスCT装置や、精密な画像診断に適した3.0テスラMRIといった先進の医療機器による専門性の高い検査を行い、多様な病気の早期発見・早期治療に力を尽くしています。

新病院長として力を入れていこうと思われていることは何ですか?

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さまざまな領域の医師、歯科医師が診療にあたる当院では、日々多くの知見が蓄積されています。まずは、それらの融合によって地域の皆さまにより良い医療を提供できるよう、より密に院内の連携が図れる環境づくりに取り組みます。また、福岡市では生涯を通して28本の永久歯の健康維持をめざしたプロジェクトが立ち上がったばかりです。実は当院にも、すでにそのための協力要請がありました。例えば、私の専門である歯周病であれば、きちんと治療して適切なメンテナンスを続けることで、お口の健康はもちろん、心臓や腎臓、肺といった体の病気の予防にもつながります。健康を保ち、病気を未然に防ぐことは、国の医療費削減の観点からも非常に重要です。こうした現代の課題にも医科歯科の総合力を持つ病院として積極的に関与し、しっかりとかじを切っていこうと考えています。

最後に、今後の展望をお願いします。

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2020年に新たなスタートを切った当院の改革はまだ継続中で、2022年には病院の敷地内に開学50周年を記念した講堂が完成します。学会や各種講演の実施をはじめ、先進の医療と地域の架け橋となる場として機能させていきたいと考えています。歯科大学の施設も随時、建て替えを行ってより良い学習環境を整え、日本の未来を担う優れた医療人の育成にますます力を入れていく予定です。診療においては、当院の特徴である医科歯科連携・多職種連携を強化し、これからも皆さまに信頼していただける新鋭の医療の提供に注力。地域医療のハブ拠点として周辺のクリニックや歯科医院とも積極的に連携を図り、幅広い健康ニーズに応え続けられるよう、スタッフ一丸となって患者さん中心の親身な診療に努めてまいります。

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坂上 竜資 病院長

1984年に北海道大学歯学部を卒業。1986年から1988年に米国オレゴン健康科学大学ポストグラジュエートコースにて学ぶ。1989年から北海道大学歯学部にて助手、講師を務め、2003年に福岡歯科大学口腔治療学講座歯周病学分野の教授に就任。2022年4月より現職。新病院長として院内の連携強化を推進するほか、福岡市の歯科医療プロジェクトへの協力にも積極的に取り組む。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療(1本あたり)/48万円~

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