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医療法人原信会 原口病院循環器科内科

(福岡県 福岡市早良区)

原口 信一 理事長

最終更新日:2021/11/30

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急性期医療とかかりつけ医の役割を担う病院

福岡市の西側に位置する早良区小田部で、30年以上にわたり循環器を中心に地域住民の健康を守ってきたのが「原口病院循環器科内科」だ。博多湾に注ぐ室見川のほとりに位置し、周囲には住宅地が広がる。常勤医師3人、病床48床を備えた病院として急性期医療に対応しながらもかかりつけ医の側面を持ち、風邪などの一般内科や生活習慣病の治療に取り組んできた。加えて訪問診療なども展開することで、在宅での療養をサポートしている。循環器内科専門の医師であり、現在も現役医師として診療にあたる原口信一理事長は「何よりも丁寧で優しい診療が大切だと考えています。そうすることで皆さんのかかりつけとして選んでいただけるのではないか」と話す。今回はそんな原口理事長に、病院の成り立ちをはじめ、掲げている理念や診療において大切にしているポイントなどについて詳しく話を聞いた。(取材日2021年11月18日)

まずは病院の成り立ちについて教えてください。

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当院は1988年7月に開業しました。大学を卒業してからは15年ほどたっていたでしょうか。大学を出てからは基礎研究の道に進み、ガスクロマトグラフ質量分析計を使った代謝異常に関する研究を重ね、その際にはアメリカへ留学した経験もあります。それから循環器内科の医師として八女郡広川町の広川病院や糸島市の糸島医師会病院などに勤め、心不全といった循環器疾患をはじめ、さまざまな病気の治療に携わってきました。一念発起し開業を考えるようになったのですが、当時住んでいた久留米と妻の故郷である福岡市の間、例えば大野城などで病院を建てる場所を探していたのですがなかなか見つかりませんでした。そんな時にふとこの場所はどうかとお話をいただいたのです。室見川に近く非常に静かな環境だったので気に入りました。このエリアには縁がなくゼロからのスタートでしたが、今ではよく見つかったなと思います。

それから30年以上、地域の健康を守ってきたのですね。

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病院の建物自体は開業当時から変わりませんが、院長は息子へと代替わりをし、私は理事長に就任しました。現在は私と院長を含め3人の医師で診療にあたっています。当初は私一人で診療していたので働き詰めでしたが、最近では少しゆとりを持って診療できるようになってきた気がします。開業以来利用されている方々も高齢になり通院が難しいケースもあるので、在宅で療養できるよう訪問診療にも対応するようになりました。新型コロナウイルスの感染拡大以降、オンライン診療も普及しましたが、本来、医師は目や耳など五感で診療すべきだと思っているので、やはり実際に会って診療するのが一番。患者さんの触診もできますし、生活環境を見ることもできますからね。また1995年には病院の隣にデイケア施設を設置しました。私が診療してきた患者さんたちには、住み慣れた地域で暮らし続けてほしいと思っています。

「親切に優しく」という理念についても教えてください。

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当院の理念は「親切に優しく対応することにより、満足感と安心感が満たされるよう日々努力すること」。患者さんが満足しているかどうかを直接聞くわけにもいきませんから、長く利用してくださっていることがその証明だと思っています。そのためにも親切さと優しさは忘れないよう、スタッフにも常に話すようにしてきました。また人は肉体と精神から成り立っています。ゆえに体だけを見ていてはいけません。私自身、昔から患者さんの話をよく聞くように心がけてきましたが、その中から隠れた病気が見つかることがありますから。もちろん話を聞いて終わりではなく、そこから診療に結びつける知識が必要です。だからこそ情報収集は欠かせませんし、医学関連書籍だけではなく科学雑誌にも目を通す習慣を続けています。昔は病院が開く2時間前に出勤して、読書の時間に充てていたんですよ。

現在はどのような主訴でいらっしゃる方が多いですか?

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循環器を専門的に診ているため、心不全や不整脈といった循環器の症状でいらっしゃる方が多いですね。不整脈については詳しい医師がいるので、ペースメーカーに関する相談などにも対応しています。外来では風邪などの感染症や腹痛といった一般的な内科疾患・症状の方もいらっしゃいますし、高血圧や糖尿病をはじめとする生活習慣病の患者さんも多くなっています。コロナ禍以降は発熱の外来も設けました。心不全や肺炎などについては入院していただき対応しています。検査としては胸部エックス線、上部消化管内視鏡、エコー、心電図、CT、各種血液検査とある程度カバーしていますが、心臓カテーテル検査が必要となる場合や腸閉塞といった急性疾患の場合は当院では対応できないため、近隣の基幹病院にお願いすることになります。

最後に今後の展望や地域の方へのメッセージをお聞かせください。

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息子へと院長をバトンタッチしてはいますが、開業当時から通ってくださっている患者さんたちもいらっしゃるので、この病院が長く続いていくことを願っています。とにかく診療にいらっしゃった患者さんたちが安心できるように、これからも親切で優しく丁寧な診療を続けていきたいと思います。外来や入院という病院での医療提供だけではなく、訪問診療やデイケアも活用しながらできる限り在宅で過ごせるように精一杯サポートしていきます。人生においては妻と仲良く暮らしていくことが目標でしょうか。老いては子に従えといいますが、私は老いては妻に従うほうが良いのではないかと感じています。患者さんにもそう伝えていますよ。

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原口 信一 理事長

1973年、久留米大学医学部を卒業。代謝異常についての基礎研究に取り組んだ後、福岡県内の総合病院などで診療経験を重ね、1988年に「原口病院循環器科内科」を開業した。現在は理事長としての職務と診療を兼務しながら後進の育成に携わっている。

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