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医療法人尚愛会 西田橋小田原病院

(鹿児島県 鹿児島市)

小林 由佳 院長

最終更新日:2025/12/15

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特殊疾患病棟と糖尿病治療の専門性が特徴

1914年の創業以来、複数の病院と介護施設を運営し、長年にわたり地域医療に力を尽くす医療法人尚愛会。その一翼を担う「西田橋小田原病院」は、重度の神経疾患や長期療養が必要な患者を専門的に受け入れる特殊疾患療養病棟を擁する療養型病院だ。隣接する介護医療院との連携により、医療と介護の両面からサポートする体制を整え、包括的な治療とスムーズな施設間紹介を実現している。そんな同院の大きな特徴は、入院と外来、それぞれが異なる役割を担っている点だ。2023年11月、東京大学医学部附属病院の糖尿病・代謝内科助教として糖尿病の診療と教育に携わってきた小林由佳先生が院長に就任。以降、糖尿病に精通した看護師や管理栄養士とともに、専門性を生かしたチーム医療の充実に力を注いでいる。地域への情報発信や医療セミナーの開催にも注力しながら、入院と外来、それぞれに良質な医療を提供する同院。鹿児島中央駅と天文館の中間に位置し、便利な立地も同院の魅力の一つだ。明るく爽やかな笑顔が印象的な小林院長に、同院の特徴や地域での役割、今後の展望について話を聞いた。(取材日2025年11月10日)

貴院の特徴、地域における役割を教えてください。

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当院の大きな特徴は、特殊疾患療養病棟を備えていることです。急性期病院では、治療後は約2週間で退院しなければなりません。その後、リハビリテーション病院に転院しても、入院期間には限りがあり、長期にわたって療養できるわけではありません。当院は、長期療養が必要で、退院の時期が定まらない患者さんの受け皿となる病院です。対象となるのは、主にパーキンソン病などの神経難病、脳梗塞後の後遺症や重度意識障害、脊髄損傷など、医療と介護の両方が必要な方です。経管栄養や吸痰、胃ろうや膀胱ろう、人工肛門のケアが必要な方にも対応しています。難病指定の患者さんも受け入れ、特殊疾患病棟には入院期間の制限がありません。当院の入院患者の9割以上は他院からの紹介です。隣接する介護医療院や、グループ内の特別養護老人ホームと連携し、回復状況に応じてより良い療養場所をスムーズにご紹介できる体制も整えています。

医療と介護両面からサポートを受けられる患者さんのメリットは?

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退院後、患者さんの自宅に手すりがあるかなど、生活環境を確認するサポートは病院によって異なります。当院では、資格や専門性が必要な分野を除き、「資格の有無を問わない」サポートはスタッフ全員で手分けして実施し、退院後の生活の継続を意識しながら、退院準備を進めています。さらに、地域連携室では、居宅サービスを提供する社会福祉士が自宅環境を確認し、必要なサービスの要請を行います。入院中に介護認定を受けていない患者さんについては、認定手続きを整えてから退院していただくなど、退院後も安心して生活できる支援を行っています。また、大学病院から神経内科、循環器内科、消化器内科、膠原病リウマチ内科などの先生に来ていただいているため、専門的な治療を続けることも可能です。介護施設においても、急な症状発生時には当院の医師が迅速に対応しています。長期療養を支える上での医療と介護は、密接に結びついています。

外来では、小林先生の専門的な糖尿病治療が特徴ですね。

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以前、糖尿病の外来は週に1度専門の先生に来ていただいていましたが、2023年に私が着任してからは常勤態勢で対応しています。入院施設ですから管理栄養士も常駐していますし、糖尿病に精通した看護師もいますので、血糖測定のニーズに応えるなど専門的な看護が可能です。また、当院では、糖尿病患者さんに合併しやすい糖尿病性腎症を早期に発見・予防するための糖尿病性腎症予防の取り組みを実施しています。これは医師と看護師と管理栄養士がそろっていなければできません。鹿児島県は、新規人工透析の患者が全国的にも多く、県全体でも取り組みが進められています。糖尿病は生活と密接に関わる病気です。「先生に怒られるかもしれない」と不安に思う患者さんも多いため、怒らない治療を心がけています。医学的に正しい治療だけでなく、患者さんの希望や人生において譲れない点を聞きながら、お互いの歩み寄れる点を見つけることを大切にしています。

長く勤務されているスタッフが多いと伺っています。

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3代目理事長の父が院長を務めていた頃から勤務しているスタッフもおり、長く支えてくれる人材に恵まれています。また、当院は鹿児島中央駅や天文館にも近く、患者さんやお見舞いのご家族だけでなく、スタッフにとっても通いやすい立地であることも働きやすさにつながっていると思います。当院では要所要所で信頼できる部長がキーパーソンとしてしっかり役割を果たしてくれているため、基本的には各部署の判断に委ねるスタイルを取っています。対応しきれないと判断したらいつでも相談してくださいという形にしていますね。法人の理念は「5つのS」。それは、Smile、Speed、Smart、Steady、Satisfactionです。つまり「笑顔で・迅速に・手際よく・確実に・患者さまに満足をかつ、満足できる仕事を」をモットーに、自分の役割を理解し、自立して自分で考え、主体的にそれぞれの業務にあたっています。

最後に今後の展望と、読者へのメッセージをお聞かせください。

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今後は、眼科や歯科との連携をさらに強化していきたいと考えています。糖尿病による網膜症や、糖尿病と歯周病が相互に悪影響を及ぼすことはよく知られています。そのため、糖尿病の外来では、受診された方にかかりつけの眼科・歯科の有無を確認し、年1回の受診を促しています。糖尿病は腎臓や心臓にも影響するため、当院で包括的に診療できる体制を維持していきたいですね。外来では、「何でも相談でき、長く通院を続けられる場」であることを大切にしています。医師・理学療法士・管理栄養士が連携し、糖尿病と介護に関する医療セミナーも定期的に開催しています。また、SNSを活用した情報発信にも力を入れていきたいと考えています。入院に関しては、当院は入院日数を気にすることなく、全身の治療を継続できる病院です。患者さんのライフステージに合わせて、適切な医療・介護施設をご紹介できる体制も整えていますので気軽に相談ください。

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小林 由佳 院長

2009年鹿児島大学医学部医学科卒業後、東京大学医学部附属病院、JR東京総合病院に勤務し、東京大学医学系研究科大学院を修了。その後、東京大学医学部附属病院糖尿病・代謝内科助教に就任し診療と教育に従事。日本糖尿病学会糖尿病専門医、日本内科学会総合内科専門医。地元である鹿児島県に戻り、2023年5月同院副院長に就任、同年11月より現職。私生活では、1児の子どもを育てる母としての一面も持つ。

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