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三豊総合病院

(香川県 観音寺市)

山田 大介 院長

最終更新日:2025/02/28

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香川西端ではなく四国の中心にある中核病院

JR予讃線・豊浜駅から徒歩5分、県境に近く他県から車でアクセスしやすい立地にある「三豊総合病院」。香川の西端にありながら、急性期医療をはじめ多岐にわたる医療を提供できるだけの診療機能を備えており、その対応力はさながら主要地域の基幹病院のようだ。同院には、特に愛媛県の四国中央市や徳島県の三好市から紹介で来院する患者も多いという。大学病院と連携しながら技術を磨き、必要な設備も都度導入することで地域に不足している医療を補ってきた同院。一つの分野に特化せず、すべての診療科で高いレベルの治療を実現できるよう努めてきた。また「いつも頑張ってくれるみんなが働きやすい雰囲気を大事にしている」と話す山田大介院長は、時にねぎらい、時に応援しながら職員たちを守り、育ててきた。過去に有事の対応に迫られた経験があるからこそコミュニケーションの重要性を実感しており、成長や交流の機会もできる限り設けているそうだ。そんな仲間思いの山田院長に、同院の診療や運営、今後の展望などについて詳しく話を聞いた。(取材日2024年12月4日)

病院の歴史や地域における役割を伺います。

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当院の前身は、旧三豊郡における周辺7町村の組合立の病院として1951年に誕生した「三豊第一病院」です。37床で診療をスタートして以降、人口増加といった時代背景に合わせて病床数をどんどん増やしていき、ピーク時のベッド数は500を超える勢いでした。1999年に私が当院に赴任してからは常に400床以上をキープしながら、急性期医療をはじめ求められる医療に幅広く対応してきた歴史があり、現在は地域の大規模病院として病院機能の集約化を図っています。また香川県の西端という土地柄、観音寺市や三豊市だけでなく、愛媛県の四国中央市や徳島県の三好市、さらに高知県からも患者さんがいらっしゃいます。特に四国中央市とは非常に距離が近いため、患者さんのお住まいの地域では十分な医療を提供できないなどのケースでご紹介いただく機会も少なくありません。

診療の特徴や、注力している分野を教えてください。

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消化器内科では内視鏡検査・処置、腎臓内科では透析導入、循環器内科では心臓カテーテル治療を数多く手がけ、整形外科は2023年4月~2024年3月の手術実績が1181件に上ります。カテーテル治療において、冠動脈内の硬化した組織をロータブレータという機器で削る処置も実施。高度な技術が必要で対応できる医療機関が少ない処置ですが、当院では多くの症例を手がけています。ほかにも循環器内科では、慢性心不全の患者さんを地域連携パスによって長くサポートしているのが特徴です。そして私の専門である泌尿器科は、すべての患者さんを受け入れ一生懸命診るという姿勢で2023年4月~2024年3月は447件の手術を行っています。高度な放射線治療を実現すべく岡山大学に協力を仰ぎ、先進の設備も導入。前立腺がんへの精密な照射も可能になりました。さらに最近、心臓血管外科で体外循環と並行した開心術を再開したのも喜ばしいニュースです。

病院運営において大切にしていることは何ですか?

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職員が働きやすい雰囲気づくりを心がけています。私は新型コロナウイルス感染症がまん延し、まだ状況が落ち着かないうちに院長になったのですが、当時の空気感は忘れられないですね。緊張感が高まる中みんな頑張って仕事にあたってくれましたので、少しでもストレスを減らせるよう毎日病棟に顔を出し、何かある度に話を聞きに行きました。病院は職員なくして成り立ちません。みんながモチベーションを高く持って働けるよう教育にも力を入れ、勉強会への参加や発表の希望があれば国内外を問わず金銭面で支援しています。また、新型感染症の感染拡大が落ち着き、職員旅行でも再び海外へ行けるようになりました。そして近い将来、当院の近くの物流倉庫やサービスエリアが震災時における医療拠点となる予定です。引き続き有事に備える必要があり、災害発生時には迅速・的確な行動が求められますので、これから医療の世界に足を踏み入れる若い力にも期待しています。

医師としてのやりがいや、泌尿器科診療の魅力を教えてください。

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若手医師として同世代の仲間と切磋琢磨し、ある程度のことができるようになるまでの、いわば「医者の青春時代」を過ごす中で新しい手技を習得して、治療にうまく生かせたときは大きな喜びを感じました。しかしそれ以上に、患者さんが無事に退院し、ありがとうと言っていただけることがやりがいですね。泌尿器科は一人の患者さんを診断から治療、時には看取りまで担当できるのが魅力です。専門分野の細分化が進んでいる昨今において、一通りの診療に携われる科は希少かもしれません。昔は本当に泌尿器科を選んで良かったのかと思った瞬間もあったものの、今はまったく後悔していません。現代において前立腺がんは、数あるがんの中で国内最多の罹患数を記録しています。それに伴い手術件数が増加しチーム内の状況も忙しくなっていますが、同時に泌尿器の道に進む若い医師も増えているようでうれしく思っています。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

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近年はどの地域でも人口減少や高齢化が問題視されており、当院も例外ではありません。ただ、手術支援ロボットや放射線治療機器、ICUなど、周辺の医療機関ではまだあまり導入されていない診療機能を有しているのが当院の強みです。今後もその機能を維持・拡張し、人員確保にも尽力することで、「香川の西端」ではなく「四国の真ん中」における基幹病院となるのが目標です。そして他県からの患者さんを受け入れるだけでなく、より広域にお住まいの方から選ばれる病院をめざしてまいります。繰り返しにはなりますが、決して県の中心地ではない土地で、これだけの診療ができる病院はなかなかないでしょう。泌尿器科では腎移植以外はすべて対応できますし、他科でも多彩な医療が可能です。加えて、看護師をはじめ職員たちの「人としての温かさ」を感じられる病院でもありますので、安心してお越しください。

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山田 大介 院長

1986年岡山大学医学部を卒業後、同大学大学院泌尿器科に入局。香川県立中央病院を経て、尾道市立市民病院で診療する傍ら、夜間の救急対応も多数経験する。広島市立広島市民病院で勤務した後、1999年三豊総合病院に入職し、副院長を経て2021年より現職。日本泌尿器科学会泌尿器科専門医。専門は泌尿器科手術一般、内視鏡下手術、内シャント手術。

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