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医療法人 三星会 茨城リハビリテーション病院

(茨城県 守谷市)

篠田 雄一 病院長

最終更新日:2025/01/28

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強く優しく誇らしく愛を持ち患者に寄り添う

茨城県守谷市にある「茨城リハビリテーション病院」の基本理念は「強く、優しく、誇らしく、愛をもって」。それを行動指針に落とし込んで、患者本人のみならず家族にも寄り添う医療を実践している。患者個人の特性を考慮し、その実生活に必要なことを盛り込んだオーダーメイドのリハビリテーションを行っており、入院から退院後の生活の場まで一貫した流れの中で、切れ目のないリハビリの提供を大切にしている。さらに独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)の委託を受け、障害者施設等一般病棟も有し、病床数は178床。NASVA委託病床という自動車事故により重度後遺障害を負った患者も受け入れ、意識障害のある患者に対しても機能回復のためのリハビリに尽力している。また終末期の患者や家族にも丁寧に寄り添い、救命だけが医療の仕事ではないという実感があるという。そんな「茨城リハビリテーション病院」の篠田雄一病院長に話を聞いた。(取材日2024年10月29日)

創立から41年。半世紀も見えてきましたね。

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私が医師になりリハビリテーション科に進んだ頃は、現在ほどリハビリに対する認知が進んでおらずリハビリテーション科の医師数も少ない状況でした。2000年代になりリハビリ病院が増えましたが、茨城県では当病院を含めても数少ない状況です。救命を第一とする急性期の病院とは異なり、リハビリ病院においては急性期の治療を終えた患者さんの今後生きていく上でのQOL(生活の質)やADL(日常生活動作)の向上を、患者さんやご家族と一緒に考え、そのマネジメントをリハビリとして提供することが私たちの使命です。どのように寄り添うか、各職種から集まったチームで取り組んでいます。もともと「リハビリテーション」という言葉はhabit(習慣)から派生し、病前の生活にどう戻してあげるかということが大切です。ADLについては、患者さんはもちろんですがご家族のことも考え、退院後の生活を見据えた取り組みが重要だと考えています。

リハビリのマネジメントとはどういうことでしょうか?

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治療の選択を患者さんやご家族、医療スタッフと考えることです。例えば認知機能が低下した糖尿病の患者さんにインスリン治療が必要な時、施設入所後に看護師さんが施注するのか、自宅で家族が行うのか、内服薬に切り替えられるのか、退院後の生活に合わせた医療マネジメントをすることが当病院の実践するリハビリ医療です。私自身はデータを重視しています。人それぞれ抱えている疾患も状況も違いますし、考えも趣味も違います。退院後も自宅なのか施設なのか。社会制度を活用しながら、道筋をつけて差し上げることも必要です。今の日本では、退院後は介護制度を使われることが多いので、退院日からその人らしく暮らせるよう、ケアマネジャーさんと一緒にプランニングもします。同じグループ内にデイサービス施設、デイケア施設、訪問看護ステーションなどがありますし、訪問診療にもつなげられます。

技術を駆使し効果的なリハビリを追求されていると聞いています。

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当病院では、グループの遠隔読影のみならず、MRIによるテンソル解析での神経再生状況の評価、認知機能の評価、AIによる胸部画像解析も可能です。また、理念のように当病院の職員と患者さんやご家族との関係性もとても良く、職員のご家族やご親族がリハビリ入院するたび、その信頼関係を誇りに思います。患者さんの地域特性にも配慮し、畑作業や和室での動作などをリハビリメニューに取り入れています。理学療法ではロボットハーネスやシーリングハーネスによる荷重コントロールや、作業療法では、神経再生を促す機能的電気刺激、摂食嚥下療法では造影剤や内視鏡による評価も行っています。私はこれまで東京医科大学の研修医、慶應義塾大学の医局員、埼玉医科大学の講師、国立精神神経センター・国立生育医療センターの研究員、筑波大学の准教授として経験した研究や習得してきた先端の医療技術を臨床医学に応用実践しています。

スタッフさんについても伺います。

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当院の医師は常勤非常勤すべて高い専門性があります。また、当病院の医療スタッフの特徴は、おのおのの専門職の豊富な経験や知識を生かした医療スキルの高さです。リハビリ専門の病院として、院内のワークフローすべてがリハビリに特化し、事務職員含めて、すべてのスタッフが非常に熱心に取り組んでくれています。うまく患者さんの持つ潜在能力を引き出し、患者さんの回復を引き出すことをめざしています。また、若手からベテランまで各年代がバランス良くそろっていて、ノウハウの継承もうまくいっていると思います。私自身、医学部のみならず看護学校、療法士学校でも講師をしていたので、院内教育を重視していますし、グループの講習会も毎週開催されているのが当院の特徴です。

最後に、地域の方々へのメッセージをお願いします。

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私たちは、横浜メディカルグループというスタッフ4000人の医療グループの一員です。グループには急性期病院から当病院のようなリハビリ病院、クリニック、介護老人保健施設、デイケア施設、訪問看護ステーション、居宅介護支援センターなどがあり、急性期から回復期、慢性期、退院後まであらゆる状況に応じた医療の提供と介護分野とのスムーズな連携が可能な体制が整っています。スケールメリットは経営面でも人事面でも大きいものがあり、人事交流や互いの応援なども盛んに行われています。近年残念ながら姿を消してしまう病院がありますが、それには地域での必要性と経営面という2つの理由があると思います。当病院はスケールメリットなどを生かしながら経営面でも安定して、この地域の患者さんから信頼していただける存在でありたいと思っています。何かありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

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篠田 雄一 病院長

1993年東京医科大学卒業。慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室に入局、同大学院で医学博士を取得。徳洲会リハビリ統括責任者、筑波大学附属病院准教授、tums理事長補佐を経て、2018年より茨城リハビリテーション病院病院長に就任。体を動かすことが好きで週2回はジムに通い、妻からヨガやストレッチを教わっている。さまざまな人との縁により現在の自分があるので、人とのつながりを大切にしているという。

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