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より精度の高い手術をめざす
ロボットシステムによる人工関節手術

医療法人健佑会 いちはら病院

(茨城県 つくば市)

最終更新日:2025/03/26

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  • 保険診療
  • 変形性膝関節症

高齢化が進み、患者の数が年々増えつつある変形性膝関節症。保存的治療で改善が見られない場合は、傷んだ関節を人工の関節に置き換える人工関節手術が次なる治療の選択肢となる。人工関節手術のエキスパートが複数在籍し、年間200例以上(2023年1月~12月実績)の人工関節手術を実施している「いちはら病院」では、人工関節が長持ちするよう人工膝関節置換術に特化したロボットシステムを導入。精緻な手術でより長期成績の安定した手術をめざしている。痛みの軽減や早期の回復など、人工関節手術にロボットシステムを活用するメリットは多い。同院のつくば人工関節センター長・渡辺新(あらた)先生に、ロボットシステムを用いた人工関節手術の詳細を聞いた。(取材日2025年1月9日)

先進のロボットシステムを駆使して適切な位置に人工関節を設置。痛みの軽減や早期回復につながる可能性も

Q人工関節手術とは、どのような手術ですか。

A

つくば人工関節センター長の渡辺新先生

人工関節手術は、加齢に伴い軟骨がすり減り、痛みを発症する変形性膝関節症に対して行うもので、注射や薬、装具、リハビリテーションによる保存的治療を続けても改善が見込めない場合の最終的な治療方法です。一般的には膝を切開して人工関節を入れるのが従来の方法で、最近ではロボットシステムを使用したより精巧な手術も行われています。人工関節手術には、関節の傷んだ部分をすべて取り除き人工関節に置き換える全置換と、関節のすり減った部分だけを人工関節にする単顆(たんか)置換があり、当院では両方に対応しています。人工関節を入れることによって、痛みの大幅な軽減が図れるといわれています。

Qロボットシステムを用いた治療の特徴を教えてください。

A

ロボットシステムを導入し、より精度の高い手術を行う

人工関節手術は膝の痛みの緩和を図ることで生活の質の向上をめざす治療ですが、当院ではより患者さん一人ひとりに合わせた手術を提供できるよう、2024年9月に人工膝関節手術に特化したロボットシステムを導入しました。従来法では、骨を切るときの角度を1〜2度あるいは2mm単位で調整していましたが、ロボットシステムを使用することで、さらに細かく0.5度や0.5mm単位で調整できるようになりました。また、これまで手術中の膝関節全体のバランスは医師の感覚が頼りでしたが、数値化したデータを照らし合わせて手術できることで、より精度の高い安全性に配慮した手術がめざせるようになりました。

Qロボットシステムを用いた人工関節手術のメリットは何ですか。

A

大きなメリットは、ロボットのアシストにより、細かいレベルまで精密な手術を行うことが期待できる点です。人間の手で手術をするとどうしてもぶれてしまうことがありますが、ロボットシステムを用いて精度の向上を図ることで、人工関節がきれいに収められ、関節の自然な動き、人工関節の耐久性向上が期待できます。また、手術時の出血が少ないため早期の回復が見込め、入院やリハビリテーションの期間が短くなるなど、患者さんにとって多くのメリットのある治療になるのではと考えています。一方、骨粗しょう症など骨が弱い方の場合、術中にピンがずれる危険性があるため注意が必要です。また股関節の動きが悪い方も対応が難しい場合もあります。

Qロボットシステムを用いた手術では何か特別な準備はありますか。

A

明るく清潔感のある診察室。安心して受診ができる

基本的には手術の前日に入院していただきます。ロボットシステムを用いた手術を希望される場合には、術前のエックス線検査に加えてロボットに情報を読み込ませるための特殊な撮影を行います。手術の際には、通常は膝を切開して行いますが、ロボットシステムの場合は、解剖学的情報をあらかじめロボットに認識させるために脛と大腿骨に機械を立てます。そのため、小さな傷が通常よりも増えてしまいますが、それ以外は従来の手術と特に変わりはありません。当院はクリーンルームを設置し、十分に感染対策をした上で手術を実施しています。人工関節手術の経験豊富な医師や看護師がそろっていますので、安心して受診していただければと思います。

Q入院期間や術後の過ごし方についても知りたいです。

A

患者一人ひとりに合った治療を提案している

当院での入院期間は基本的には3週間程度ですが、糖尿病などの基礎疾患をお持ちでリスクが高い場合は、早めに入院していただくこともあります。術後のリハビリテーションは、手術翌日からベッドの上でできる範囲で開始し、早いと2日目ぐらいから車いすでの移動や、立つ練習、膝を曲げる練習を行っていきます。回復期病棟を併設し、続けてじっくりとリハビリテーションをしていただける環境も整っています。退院後は、担当する医師にもよりますが私の患者さんについては、3ヵ月ごとや半年ごと、少なくとも1年に1回は定期的に当院を受診していただき、エックス線写真を撮るなどして経過を観察しています。

患者さんへのメッセージ

渡辺 新 つくば人工関節センター長

1998年筑波大学医学専門学群卒業、2010年筑波大学大学院博士課程修了。2012年にフランスのリヨン・パリへ短期留学。2014年いちはら病院に入職。2024年11月より現職。専門は人工膝関節、膝関節鏡手術。医学博士。日本整形外科学会整形外科専門医。筑波大学整形外科臨床教授。

当院は、これまで数多くの人工関節の手術を手がけてきました。医師、看護師、理学療法士など膝関節の治療に関わるすべての職種が豊富な治療経験と専門的な知識や技術を持っていますので、安心して手術を受けに来ていただければと思います。手術に適応があるかどうかにかかわらず、まずは診察をさせていただき、患者さん一人ひとりに合った治療をご提案いたします。手術が必要なければ、注射や装具などさまざまな治療についてお話しいたします。また、ロボットシステムを用いた手術のほかにも、複数の高い手技を持つ医師がチームワークを保ちながら質の高い手術を提供していますので、お困りの方はご相談ください。

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